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野草食日記 363 実山椒ときゅうりのお漬物

今年はなんでも早くて、諸葛菜は2月から咲き始めた。
例年は5月中旬の実山椒も、すでにゴールデンウィークに入る頃には実が大きくなり始めてたし、全て2週間くらいは前倒しになっている感じだ。
だけど何故か桜だけは遅かったような。

八百屋で売っている実山椒は、プラスチックのパックに同じくらいの大きさのものがお行儀よく入っている。でも自然のものは違う。
早くにぷっくり大きくなるものもあれば、その横で花から実への過渡期にあるようなものもあったりする。
いろんな育ち具合の実が同じ木に成っているのだ。

採りどきが少し遅れると実の中にある種に固さが出て、いまひとつな食感となってしまう。だから大きくなったものから、順繰りに少しづつ、収穫していく。
まとめて一度に作業できれば効率はいいのかもしれないが、私は少しづつ収穫する方が断然好き。
朝の庭で、新鮮な空気を吸いながら実を摘む時間を何度も持てる喜びがあるし、何よりも山のような実の軸をひとりで取り除く作業は、私にとって苦行でしかないからだ。
このくらいの分量のを、朝の隙間時間にちゃちゃっと終わらせてしまえば、気持ちも楽というもの。

ミカン科の植物だけあって、表面のテクスチャーがみかんのそれに似ている

実山椒というと、ついちりめん山椒を作りたくなってしまう。
けれども、今年は少し違うレシピも試してみたくなった。

ちょうど手元にあった曲がりきゅうりと合わせて、ネットで見たさっぱり漬け
というのを作ってみた。
大雑把に言えば、きゅうりと山椒の水煮を中華風ドレッシングに漬け込むという料理だけれど、きゅうりも山椒もどちらも味がぼんやりとして、いまひとつ山椒の実の持ち味が生かされていない気がする。
もう少し改善の余地あり。
山椒の木にはまだ実がなっているので、後日リベンジするとしよう。

野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。