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なんでインドの会社を辞めたんだっけ?

  最近、「インドに帰りたい!あそこが私のお家なんだ!帰らなきゃ!」という焦りが薄れてきた。日本の実家での暮らしに気持ちが落ち着いてきたというか、私の今の日常は日本なんだ。日本がやっぱり故郷なんだ。と、自分の現状を受け入れ出した感じ。「何をしたい?じゃあ、そのために今何をしたら良いんだろう?」を考えるように。
今、海外での転職先を探しているけど、就職してそこでそこで長く勤めて給料を上げていくことが私の目標じゃない。「その先」をあらためて考えて、そのためのステップになる選択をしたい!
今日はちょっとネガティブな内容だけど、これからのために振り返ってみたいと思う。

インドに行く頃の気持ち

 インド行きが決まった頃、コロナパンデミックの真っ最中。インドは最も危険な地域の1つになっていたが、それでも私は喜んでインドに行った。
 インドの会社の前職(新卒で入った日本の会社)で、私は会社勤めの5時9時で働く、決められたリズムの中で静かに黙々と作業をこなす生活では幸せを感じられないということに気がついた。そんな中もうひとつの故郷であるバングラデシュの活気に触れて、「将来は自分でビジネスをして、PC1台でいつでもどこでも働ける生活をしたい。働く場所、時間を自分で選べるようにして、色んなところを飛び回りながら刺激に触れたい。」と思うようになった。「理想の働き方、自分が生きていきたい場所」を考えるように。
 でも、今すぐに自分1人で自立してお金を稼ぐ自信はないし、海外に長期で住んだこともない。それに、すぐにでも海外にいきたい。そこでまずは海外で働いてみることにした。
 そして決まったインドでの会社。大きい会社特有の昔ながらな価値観はもう嫌だなと思っていたけど、私が入社することになったのは日本の大企業(そこでの上司曰く日本最高峰の頭脳集団、、らしい、、)。ビジネス運営に関する案件を専門とする会社だったので、私が将来自分のビジネスをしたいという目標に役立つんじゃないかなと思って入社を決めた。元上司も同時期に入る同期たちもスマートな感じがして、ワクワクした。
 今でも覚えているのは面接時の元上司からの質問。『この会社に入ることで、あなたの将来に何が役立つと思いますか?』。こんな質問をされたのは初めてだったからびっくりしたし嬉しかった。
 バングラデシュの近くの国に行ける。海外で生活できる。スマートな同僚に囲まれて仕事ができる。というワクワクした気持ちでコロナパンデミックの中、インドに移住して仕事を始めた。結果、インドが大好きになった!

インドに経つ日の朝


インドの会社を辞める頃の気持ち

 インドの会社に入ってみて正直、仕事自体に面白さは感じなかった笑
翻訳、会議、報告。が主な作業。それでも活気溢れる空気や文化、出会う人たちからの刺激に囲まれて生活はとても楽しかった!街の賑やかさや出会う人たち、暮らしぶりが好きで、日本で働いていた時より自分がイキイキしているように感じた。
それでも何故、大好きなインドと出会った人たちから離れてまで会社を辞めたかったのか、、、

 残業推奨&残業代は出ない。「やりがいと成長」のゴリ押し。でも海外で働きたかったし、生活は楽しかったからそれは受け入れられた。
インドの会社の退社を考え出した時に感じていたことは、「インドで働いているけれど、日本の中で働いているよう」。
クライアントが日本人なのだから、日本のやり方が求められることは自然なこと。良いも悪いもない。それが仕事。
 それでもなんだかモヤモヤした。インドの成長のスピード感や一緒に働く人たちのポテンシャルを肌で感じていた一方、会社では日本のやり方(時間厳守、報連相、たくさんの会議など)をインド人の同僚たちに正として教育し、管理しようという雰囲気だったから。
 当時の上司やリーダーが「これが社会人として、ビジネスマンとして当たり前」と言うことは、日本と違うインドの良いところ(トライアンドエラーを繰り返すスピード感、人々の大らかさや柔軟さ、個性の強さなど)を抑えて社員をひとつの箱に入れようとしているようで、「日本の大企業が、ビジネスのあり方を改革していく企業がインドでこんな方法を続けるの?」と疑問に感じた。
 同僚たちが会議や出社に遅れると規則をもっと厳しくする。会議を増やして時間も長くする。出席者がサボらないよう、会議、報告連絡の方法を試行錯誤する。リモートでできる仕事だけど、家だとサボるかもしれないから出社させよう。側で監視しないと。対面が一番。
 管理層の日本人の中には「これだからインド人は。インド人は何も知らない。日本は先進国だからこっちが教えてあげる。」というスタンスの人もいて、どんどん管理体制の強化にフォーカスするようになった。インドが好きなのに、否定されている気持ちになった。(私が半分バングラデシュ人だから尚更そう言う気持ちになったのだと思う)
 その雰囲気を感じる度に小学生の時から学校で感じていたような違和感と窮屈さを感じるようになった。
段々悪口ばかり言ってイライラするようになり、そんな自分が嫌になってきた。どうしようもならないことへのモヤモヤと不平不満で心がいっぱいだった。もう仕事にやりがいも感じず頑張れなかった。
だから、「1回外に出て自分について考え直そう。」と思い、私は次の行き先も決まっていない中退社した。
子供っぽいかもしれないけど、今の自分の気持ちを優先しよう。後悔しても良いから選択しよう。と思った。

 こうして前職へのどうしようもない不満をたくさん書いたけど、それでも私はインドに転職してよかった。本当によかった。インドでの生活は幸せだったから。
海外で働くことへの憧れをずっと持っていて、実現して、そこで自分にとっての良いこと良くないことに気がついた。
それを深掘りしながら次のスッテプを選択していこう!


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