双極性障害について

双極性障害、躁鬱病についてのコラムです。

双極性障害は、異常にテンションが昂り万能観のある躁状態と、落ち込みが激しい鬱状態とが交互にやってくる障害のことです。

躁状態と鬱状態が著しく変化するものを双極性障害一型、軽躁状態と鬱状態とがあり障害とわかりづらいものを双極性障害二型と呼びます。

一型と二型の違いについては、一型は症状がより顕著で自己破産するまでカードを使い続けてしまうなど衝動を押さえることができません。
対して二型はそこまでてはないものの自分の気分の変調に振り回され生きづらさを抱えることになります。

また、混合型と呼ばれる状態は、躁状態と鬱状態が同時にでます。
例えば、頭は忙しなくあれこれと考えている躁状態なのに身体ややる気が追い付かず鬱状態で動けない。
または逆に、やる気はある(躁)のに頭が働かず(鬱)うろうろとするだけで時間が過ぎてしまったりと躁鬱同時に症状がでます。

さらに、急速交代型(ラピッドサイクラー)と呼ばれる状態があります。
双極性障害は通常、年単位で躁状態と鬱状態が移り変わりますが、急速交代型の場合、一年に四回以上(つまり四季によることが多い)躁と鬱が移り変わる状態になります。

私の場合、混合型であり、ラピッドサイクラーでもあります。
酷い時は、五分前までお腹を抱えて笑っていたのが今は死ぬ方法しか頭にない、という状態を一日のうちに何度も何度も繰り返していました。

双極性障害は鬱病と誤診をされやすい障害です。
何故なら患者は調子のよい時は受診しません。
なんだかおかしいな、鬱だなと感じて初めて受診を決めます。
医者は患者の鬱症状のみを診て初診で鬱病と診断してしまう場合が多くあります。
そして抗うつ薬や抗不安薬が処方され、双極性障害は悪化します。
私の場合はそうでした。

双極性障害と鬱病では治療の方法が全く異なります。
まず、抗うつ薬や抗不安薬は双極性障害の場合禁忌である場合が多いです。
(補助的に抗うつ薬が使われる場合はあります)

双極性障害の場合、基本は「気分安定薬」と呼ばれる分類の薬を用います。
また、双極性障害は脳機能障害であり生涯付き合い続ける病気であるといわれています。
調子がよいからと投薬をやめると再発するパターンが多く見られるため投薬は必須といわれています。

気分安定薬の代表格として多くはリーマス(リチウム)の投薬から試されることが多いようです。
リーマスは唯一自殺予防の効果がみられるとされる薬です。
そこからスタートし、医師の采配により症状に合う薬が選ばれます。

気分安定薬と併用されるのが「忼精神病薬」です。
気分安定薬が躁と鬱の波の振れ幅を落ち着かせる効果があるのに対し、忼精神病薬は強い鎮静効果を期待して処方されます。

私の場合、気分安定薬にデパケン、忼精神病薬にロナセンとクエチアピンを使用しています。
また頓服薬にリスパダールという強めの薬を用いています。

双極性障害の治療の基本は、気分の波をいかに落ち着かせるかにあります。
そのため、私の場合は躁状態にフォーカスし、鬱状態は基本なにもしません。
両方をどうにかしようとすると逆に気分の振り幅が大きくなってしまうためです。

振り子の片側を指で支えれば逆側の振り幅も自然と落ち着くようなイメージでしょうか。

双極性障害の患者さんは、希死念慮が強いのも特徴となります。
自殺率も鬱病に比べ高いです。

鬱病と診断されたのに治療が効果的でないと感じた場合、双極性障害を疑って医師に相談してみることをお勧めします。
調子のよい時もきちんと受診するようにしましょうね。
お医者はそれも含めて診ています。

ちなみに、双極性障害は気分障害のひとつであるため、障害年金の対象になります。
お困りの場合は医師に相談の上申請してみることをお勧めします。


以上、双極性障害についてざっくりと説明コラムでした。
お役に立てれば幸いです♪

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