感想は栄養なので

とある記事で「面白かった」だとか「感動した」だとかの感想をSNSで書くと「馬鹿にされる、何か考察しなければ……と思う」と94年くらいに生まれた若者が言っていた。

映画やアニメを見て、面白かった、あのシーンは泣けた、あのセリフはカッコよかった、そういう感想を書くことの何がいけないのだろうか。
別に考察しなくたっていいじゃないか。
作っている側から言わせてもらえば、考察なんかマニアな人々が好きが高じてやっていることであって(それもありがたいことです)
お客さん全般には率直な感想を言ってもらえたら、それだけで両手をあげて喜ぶものなんです!

そんなことを言ったってSNSでは知り合いが見ていて、考察しないと馬鹿にされる、というかもしれない。
彼らは70年代前後に生まれたネットの民とは違って「リアル知り合い」と繋がってSNSをやっているので、これがややこしい。
ネット壮年部(オブラートに包んだ)ではリアル知り合いとやるSNSはFBと相場は決まっていて、間違ってもTwitterでリアル知り合いと繋がったりしない。(断定しましたが、大丈夫そうな人としか繋がらないのは確か。会社?学校? 無理無理!)
リアル学校の同級生と繋がったSNSで好きなことなんか書けないでしょう。

好きなことを書きたかったら、別アカウント。これに尽きる。

でも、別アカウントで知り合った人に、簡単に会いに行かないでよ。
妙な写真も送るんじゃありませんよ。
学校や家の近くで撮った写真も載せない。自撮りも載せちゃダメ。
LINEも教えちゃダメだよ!!!

しかし、学校でも映画の感想なんかを無邪気に言えないものなの?
別にアニメ会社でだって、みんな無邪気なもんですよ。
「マッドマックス怒りのデスロード」を
何も考えてない脚本、なんて言う人がいたら
「いや、あんなに何も考えさせないのはすごい!」
「字幕がなくてもわかるぞ」
「ドッグフード食べないマックスなんか嫌だ」
「イモータン・ジョーが旦那なのは勘弁してほしいよね、そりゃ逃げたい」
というような感じで、難しい考察なんて誰もしません。

ちなみに、私と夫は「ラ・ラ・ランド」について
人物に共感できない、人間として可愛げを感じない、と血も涙もない感想。

映画なんて楽しく観ればいいんです。
なんでも知っていなきゃ、なんてことはない。
あれもこれも、知らなきゃ分からない映画なんて出来損ないですよ。

感想は自由。
「ただの感想」は、ことエンタメを見た後のトークでは素晴らしいこと。
無数の名も知らぬ観客からの感想こそ、作り手にとって望むべきもの。
大事な栄養分。明日への気力の源。
お褒めにあずかれば光栄、気に入らないと言われたら「なんですと!」と
奮起する。

あなたの感想をバカにする奴なんか放っておいていいです。
ブロックなりミュートなりしましょう。
代わりに作り手に向けて感想を発信してください。

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