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【あなたと私/ナナメの関係】インタビュー第1回:みやちゃん〈前編〉

あなたと私/ナナメの関係

「あなた」は、いまこの記事を読もうとしてるあなた、
「私」は、インタビューでお話を伺った人です。
 
このnoteがもし知っているひとのインタビューだったら、その人のことをより深く知ることに。なんの前情報もなく記事を読んでくださっていたら…知らない人だけど、たまたま遭遇した…といったところでしょうか。偶発的な機会。
 
”ナナメの関係“のひとを知るインタビューシリーズ、始まります。

やりたいことをあきらめる人をなくしたい
 

今回インタビューを受けてくれたみやちゃんは私の友人で、以前からまもなく復職を迎えることを知っていました。

ある日のおしゃべりで復職について話が及び、強烈に印象に残った言葉。
「パイオニアになりたいくらいに思ってる」

つよい覚悟を感じずにはいられなかった私は、その言葉の裏にある思いを聞こうと、
インタビューをお願いすることに決めました。
 

〈お話を伺った人:みやちゃん〉プロフィール

千葉県在住。40代女性。三児の母(6歳4歳2歳)。
国内航空会社にCAとし10年務めたのち、現在育児休暇中。4か月後に予定している復帰後も客室乗務に就く。泊まりの仕事を含む働き方の実現にむけて、ご主人と協力しながら復職後を見据えた家事育児に注力している。
≪職歴≫
国内船会社(客室乗務員)>輸入車ディーラー(社長秘書)>外資系製薬会社(部長秘書)>国内航空会社(客室乗務員)

子育てとの両立には難しい仕事であるにも関わらず、復職の選択をしたみやちゃん、キャリアの再スタートを前にした貴重な時期のお話を伺いました。
「1年は続くといいね」
復職に際して元CAのお友だちから以前かけられた言葉。
ずっと長く続けたい自分の意志に反する1年という時間は、
目標に比べて大幅に短かった。

周りの目には困難にうつる復職を、まもなく迎えるママのお話です。


大変で楽しい仕事、まだまだ不完全燃焼

—―復帰の時期が近づいてくるけれど、気持ち的にいまどんな感じですか?
 
実際体が動くかわからない、不安はある。
(でも)熱意があって、やりたいことがすごくいろいろある。
 
小さいときの夢がかなって、CAをしている。
その思いを忘れていない。
こどもたちにがんばればできるんだよって
ゆくゆくは伝えたいと思ってるし、
仕事は大変だけど楽しい部分もたくさん知ってる。
それを考えるとまだまだ不完全燃焼。

つらい状況下でも仕事をし続けて知れたこと

深い話になっちゃうんだけど・・

(はじめて出産した子どもが) 生後間もなく亡くなってるんだ。
死産扱いだったから(復帰するなら)産後8週で復帰。
辞めるか戻るかの選択を迫られた。
泣いているより戻った方が気が紛れる。
同僚から聞かれる「もう育休おわったの?」「子ども何歳になった?」
機内で妊婦さんや赤ちゃんを目にすることも多い。
泣きながら仕事していた。もうほんとうにつらくて。
 
不規則で過酷な仕事してたら妊娠なんかできない、
そういう事が多いと思うなかで(2年半後)たまたま妊娠できた。
痛みが分かったいまだからこそ
誰かの役にたてるかもしれない。
(これから会う)お客さんや仲間にむけて、
支えてもらった分恩返ししたいという気持ちをすごく強く思っている。

――続けられたのは仲間の存在が大きいですか?
 
そうだね。その時の管理職の人たちも。
お客さんの前では気持ちを切り替えられていたんだけど、
赤ちゃん連れをいっぱい見かけるのはつらい。
 
自分がつらかったら、自分中心だったけど、
実は他にもそういうひとがいっぱいいる
って、
その時の私は気づけなかった。
第2子を出産するまでは。
妊婦さんはみんな幸せだと思ってたし・・。
 
しんどい気持ちで仕事をしている事を知っている仕事仲間から、
実は自分は昔ね…と、自身の辛い経験談を話してくれたり。
大変なのは自分だけではない、
みんないろいろな事情を抱えていたり乗り越えようとしている。
お客様の中でもいろいろな事情や心情を持ちながら搭乗してるという
当たり前のことに改めて気付いた。

人に何かをしてあげるのが好き

――CAの夢は何歳ごろからの夢ですか?
 
幼稚園のころ。
伊丹に住んでいた。知り合いにCAはいなかった。
けど、父が飛行機の整備をしていて飛行機は身近だった。
そういう仕事があると知っていた。
 
初めて飛行機に乗った時に会ったCAが
私の理想のCAさんだった。
沖縄からの帰りの便、
日焼けでやけどをしていた。
それを何回も上空で冷やしてくれた。
なんてやさしいんだろう。
 
――それでひとめぼれ?
 
そうそう。私はこういうことがしたいの。
人のために何かをして差し上げて、ありがとうってちょっとでも思ってもらえたら、私の喜び。

遠回りして、既卒採用でよかった

――20歳のころは何してましたか?
 
船に乗ってた。
9カ月休みなく乗り続けて、世界一周は3カ月。
日本一周、瀬戸内海クルーズ、東北3大祭りクルーズ、インド洋・・
9カ月のって3カ月陸上休暇をもらってやめちゃった。
 
他に何がやりたいかって言ったら秘書。
縁の下の力持ち。
自分の仕事によって上司が仕事しやすくなる。

好きな仕事だった。
 
そのあと輸入車ディーラーの社長秘書、
製薬会社の部長秘書して
すごい楽しかった。
いろんな仕事があった
お歳暮の手配、資料作り・・
すごいいい経験になって。

遠回りしたことには意味があると思えた。
社会経験を積んだこの時期に経験者採用で航空会社を再受験。
受験回数は覚えていないくらい受けた。


お話は〈後半〉に続きます。

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