10日『タイム〜君と過ごす100日〜』
1‘
〇「あの、ここは?」
奈々未「ここは〇〇が働いてたお店だよ」
〇「僕が働いてた場所…」
奈々未「私が無理言って、休みにしてもらったの」
2‘
沙友理「いやいや、2人の為やったらいつでも休みにするで」
〇「あれ、あなたは産婦人科の?」
沙友理「うち、ここのオーナーなんよ」
〇「あ、それで」
3‘
沙友理「〇〇とは共同オーナー兼料理人だったんよ」
〇「そうだったんですね、すみません、覚えてなくて」
沙友理「気にせんでええよ〜!」
奈々未「みんなは?」
4‘
沙友理「そろそろ来ると思うで?」
〇「みんな?」
奈々未「今日は〇〇にゆかりのある人達を呼んだの、思い出す手助けになればと思って」
〇「そうなんですね」
5’
“カランコロン”
美月「失礼しま〜す」
麻衣「久しぶり〜」
次々に知り合いが入ってくる。
6‘
美月「これ、ワイン持ってきました!」
沙友理「YODAワインやん!」
美月「ここの社長の娘さんと友達なんです、〇〇さん、調子はどうですか?私はこのお店で働いていた、山下美月です」
〇「これはこれはご丁寧に」
7‘
麻衣「それで私が大学の同級生の白石麻衣だよ」
〇「白石さん」
美彩「私は覚えてる?」
〇「一昨日会ってるので流石に」
8‘
真夏「ほら、飛鳥」
飛鳥「…」
〇「飛鳥ちゃんだよね?」
飛鳥「っ…この前はごめんなさい」
〇「気にしなくて大丈夫だよ」
9‘
真夏「妹がごめんなさい、私は橋本真夏だよ!奈々未と飛鳥のお姉ちゃん」
〇「よ、よろしくお願いします」
〇〇の手を握る真夏。
奈々未「はいはい、驚いてるから手を離しなさい」
10‘
真夏「ふふ、なに〜?やきもち?」
奈々未「バカ言わないで」
〇「あはは…」
沙友理「さぁ!みんな揃ったし!食事にしよか!
11‘
食事会が始まる。
真夏「こら!飛鳥!それ私の!」
飛鳥「早く食べないのが悪い」
みんなは食べ、飲み、楽しい時間を過ごしていた。
12‘
〜〜〜〜〜
13‘
〇「……」
沙友理「ここにいたん?」
〇「あ、松村さん」
沙友理「沙友理でええよ、それでなんで裏口に?」
14‘
〇「今日、僕を知ってるって人がたくさんきてくれました」
沙友理「そやな」
〇「でも僕は覚えてない」
沙友理「それを思い出してもらう為に今日は集まったんやから気にしなくてええんよ」
15‘
〇「はい…それでも皆さんの楽しそうな表情を見てると申し訳なくなってしまうんです…あぁ…なんで僕はこの人達の事を覚えてないんだろう、どうして忘れてしまったのだろうって」
手に持っていたグラスのお酒を飲み干す。
沙友理「そんなん考えたってしょうがあらへん」
〇「え?」
16‘
沙友理「だってそやろ?いくら考えたって、病気のせいで忘れてしまった、それだけや」
〇「でも…」
沙友理「でもやないんよ、別に誰のせいでもない、予防しようもない、そんなことに考えをさくんやったら、今何をすべきか考えるんが“最善“やない?」
〇「…今すべきことを考える」
17‘
沙友理「わかったんなら、さっさと中に入って、みんなのを起こしてきや」
〇「わかりました」
中に入る〇〇。
“沙友理、あの時こうしてればなんて言ってるよりも今何すべきかを考える方が“最善“じゃない?”
沙友理「今すべきか考えるのが最善…誰かさんのを言ってしまったな〜」
18‘
To be continued
19‘
この作品はフィクションです。
実際の人物や団体とは関係ありません。
またこの作品内の表現や行動はあくまでも、
作品としてなので、実際に行っても、
責任は取りかねますのでご了承ください。
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