見出し画像

する予定なかったのにラオスでトレッキング

山は登るものではなく、眺めるものだと思っていた。

山岳地帯の民族の暮らしを見ようとラオス北部にはるばるきたものの、なかなか予算内に収まるツアーが見つからなかった。しかしノーンキャウに来てすぐ、スムージーを飲んでいた時。向かいの観光案内所で、すでに2つのグループの参加が決定していて、追加の同行者を募集しているという見出しを見つけた。ツアーというのは同行者が多ければ多いほど安くなる仕組みなので、これは期待できるぞ、とそこを覗いてみた。

案の定、かなり安い値段だったので、参加することにした。村を訪ねるというプランがツアーの中に入っていたから予約したものの、トレッキングやカヤックなどもそのプランに含まれていた。どちらも人生初なので、どれくらいキツイか聞いてみた。すると道は平坦でeasy、カヤックはほんの10分程度だというので、安心して申し込んだ。まあこの時点で大体オチが予想つく。

朝の集合時間は8時半、その後30分ほどかけてボートに乗り、トレッキング開始地点まで向かった。ゆらゆら揺られてうたた寝しているといつのまにか到着した。ここからトレッキングして絶景ポイントに向かうよー、とガイドの青年が言った。絶景ポイントというだけある。ゴールの見えないトレッキングが始まった。

整備されているのかどうかもわからない石段は、大きなものだと私の足の半分くらいの高さがあったりする。平坦って言ったよね!?と脳内でツアー受付のおじさんに愚痴る。

他に参加者は8人くらいいて、幸運なことにみんなフレンドリーな外国人だった。トレッキングしながら自然と会話が始まる。

なんでこのツアーにしたのか聞かれ、田舎の村を訪れたかったからと答えた。実際はトレッキング自体初めてで、あまり得意ではないと言うと、「でも今めっちゃ順調だよ!大丈夫!ミカ、あなたは自分が思っているよりも強いんだから」と励まされた。よく思うのだけれど、西洋の人って褒めるのめちゃ上手だよね。


息を切らしながら登った先は、確かに絶景が広がっていた。しばしの休憩を挟み、山を降りる。この時点で、私以外みんな本格的なトレッキングシューズであることに気付く。私はまあまあなスポーツサンダルである。最後までついて行けるのか?ますます不安だ。

下っている途中に気付いた。下る方が上るより難しい。滑らないように慎重に降りるから、時間がかかる。遅い私に、チームのみんなは「大丈夫。ミカ、ゆっくり降りよう。安全が一番だよ」と言ってくれた。なんて親切な人達!この時点でもう素晴らしい人選に感謝感激(T ^ T)

降りる途中で洞窟があった。洞窟はさらに滑りやすい模様だったけれど、なんとか無事に探検し終えた。

そして無事に下山。ただ、私の足は限界に近かった。船を乗り換えて、別の地点へ向かう。

村を通って、その先の滝を見にいくと説明を受けた。既に13時を回っていたので、一度軽いランチを食べた。もう帰りたい……。村だけでいいよ。と心の中でため息。

参加者の中には50代くらいのドイツ人夫婦がいたが、彼らは去年もこのツアーに参加したそうで、めっちゃパワフルである。話を聞くと2人ともドイツで先生をやっていると言うことで、年に一回ある6週間の休暇を使ってこうして世界を回っているのだそう。その休暇制度、日本にも取り入れてほしい。

何歳?と聞かれ、21と答えた時、チームで最年少だったようで驚かれた。そんなわけでまだ21の私がギブアップするわけにもいかない。滝に向かって、またトレッキングが始まる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?