ゲイとイスラム教徒

イギリスのドラマ『Skins』を最近Netflixで観ています。
イギリス英語が好きで、電車の中のおとも兼勉強のために観ようと思ってちょくちょく観ていたら、シーズン1を一週間くらいで観終わりました。

面白いし、若いってなんでもできるし、なんでもできちゃうとも思ったし。
家庭環境ってやっぱり子供に影響するんだとか、基本的なことを思い出させてくれたドラマだったと思います。まだシーズン1しか観てないけど笑

そのドラマの中ですごく印象に残ったシーンがあって。
全然若気の至りとかは関係ないんだけど、シーズン1最終話のバースデーというエピソードでのシーンです。

登場人物の中にイスラム教徒のアンワールという子がいて、彼の親友マキシーはゲイだということを両親に言えず、かつ自分でも彼と友達でいていいのか悩み、少し距離を置いていました。
イスラム教では同性愛は認められていません。マキシーと友達でいること自体、神の教えに背いているのでは、という意識があったのだと思います。

だからアンワールが誕生日を迎えて、毎年恒例のバースデーパーティーを開催してもマキシーは一人静かに会場の近くまで行くものの、中には入らず、じっとしていました。
パーティー中、アンワールがお姉ちゃんの友達といい感じになったので、彼女をマキシーに紹介したいと思い、彼に電話をかけます。その時にアンワールはマキシーが会場の近くにいることを知るのですが、アンワールはマキシーを迎えに行きます。マキシーを説得して中に入れようとした時、アンワールパパがマキシーを見つけて、「中で美味しいご飯食べよう」と誘うのですが、その後ろでアンワールが「彼はゲイだ」と言い続けます。でもパパは聞かないふり。ついにマキシーが「僕はゲイだ」と言います。

「言っちゃった!」と言わんばかりの顔でアンワールは父の背中とマキシーを見つめますが、そのマキシーに父は思いがけない言葉をかけるのですが、それが本当に素敵。

something I just can't work out, so I leave them be.
Even if I think they're wrong, because I know one day he will make me understand. 
I've got that trust, its called belief. I'm a lucky man. Right?

この世にはわからないことはたくさんある。でも、神はそのわからないことをいつか理解させてくれる。

この言葉は宗教の真髄をついていると思いました。
日本でもそうだと思います。天照大神は月食だか、日食を理解できない人たちが、太陽が月にたまに隠れるのは恥ずかしいからだ、とか恋をしているからだ、とか神話を残したことが始まりだと聞いたことがあります。
神はそうやって人々に不可思議現象を説明してくれてきていたのです。
同性愛はイスラム教徒はじめ、あるキリスト教一派の人たちなどにも理解されないことだと思います。
ずっとそういう風に教えられてきたら、大人になって同性愛を受け入れようとするのはとても大変なことだと思います。難しいと思います。
それでも、アンワールパパは理解しようとする、理解できないけど、いつか理解できるように神が導いてくれると信じています。
その言葉を聞いたアンワールもすごく嬉しそうで、マキシーと友達でいていいのだとわかり、安心したようにもみえました。

宗教を理由に友達と縁を切る、というのはすごく悲しいことだし、より閉鎖的になるなぁと感じました。イスラム教徒だけしか関わりを持てないのということですもんね。

いやはや、イギリスにはいろんな人種や背景を持つ方がいるんだと分かっていたけど、こんな風に影響しているんだとドラマを通して垣間見えて、それがまた面白かったです。

スキンズ、よかったらみてください。

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