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LGBTの二つの精神論とコミュニティ侵犯

BrooklynTokyoさんが日本語に翻訳した「LGBT」の学生たちと保守派Candace Owens氏の討論が偶然目に入って視聴してしまいました。

LGBTあるいはLGBTQ+の中でも、私は「Q+」の中に属するのですが、LGBTよりはさらに少数派で色々と理解されず苦労しています。

しかし、そんな私が至った一つの結論というか私見のようなものをここに書かせていただきたく、筆をとった次第です。

まず、LGBTは皆さんご存じのように「レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスセクシャル」の4つのカテゴリに属する人たちのことを意味します。

「Q+」は、クエスチョニングあるいはクィアという意味ですが、かつては欧米社会で「変態」と蔑視されていたカテゴリとなります。

その種類も色々とあります。
インターセックスというのは、自分は男性でもあり、女性でもあるという中間点で揺らいでいる人たちを意味します。つまり、この人たちは、自分の性自認が定まらないのです。

理解が難しいかもしれませんが、性別というのは、本来「男性 or 女性」とはっきりと生物学的に区別されるようになっています。しかし、気持ちがそれに追いつかない、二者択一で自分の性別が決められないという人たちも一定数います。

アセクシャルというのは、恋愛はするけど、性的欲求は感じない人たちのことです。よく「お前は、サイコパスだ」と言われて追い詰められる人がいるのですが、アセクシャルの人たちは、パートナーに対して愛情も持っていますし、結婚願望がある人もいます。しかし、性欲はないんです。

そもそも、愛と性欲の因果関係ってかなり複雑なので、その因果関係を満たさないから差別するというのは、偏った考えでもあります。

パンセクシャルというのは、全性愛者のことを意味します。つまり、自分自身の性自認は持っています(それが男性であろうと女性であろうと)が、相手に対しては性別やセクシャリティ(性的志向)をあまり求めない人のことを言います。つまり、自分は男だけど、レズビアンの女性だろうが、普通の男性であろうが、そうした生物学的・社会学的な志向に関係なく「その人が好きである」という人たちのことです。

たとえば、同性にも、異性にも推しがいるようなものだと思ってもらえればいいかなと思います。

さて、私はその中でも、インターセックスとパンセクシャルに該当します。私自身の性自認は割とどっちでもよくて、生物学的に男性なので男性でいいやと思ってますが、女性的な顔立ちや服装も好んでいます。しかし、相手に関してはどっちでも良いです。

よくバイセクシャルとどう違うの?と言われますが、私の理解では、基本的に、世間一般で呼ばれているLGBTの人たちというのは性的志向において「性別」を重視している人たちです。レズビアンの方はパートナーが「女性である」こと、ゲイの方はパートナーが「男性である」こと、トランスの方も、バイセクシャルの方も、パートナーが「男性か、女性か」で判断しています。

Q+の人たちは、性自認に対しての自由度を重視する人と、相手の性別という枠組みにとらわれない自由度を重視する人たちのことを言います。

なので、いくらアンケート調査をやろうと何しようと、深く調べることができないため、「Q+」と余分なものとしてくっつけられているというのが実態です。

以上は私の理解ですので、誤っている部分があるかもしれません。興味がありましたら、ご自身で調べてみてください。

さて、ここからが本題なのですが、

アメリカのLGBTコミュニティは最近「二つの精神 two-spilits」という、アメリカン・インディアンの先住民族の思想を持ち込んで、歴史的にLGBTは容認されているとする主張があります。

私自身、そういうのはあったんだろうなというのは記憶の片隅に理解はしていましたが、動画の中であまりにも過激にこれを絶対視する白人学生がいて、啞然としました。

先住民族というのは、大陸に点在するいくつもの種類のコミュニティの総称であったと思います。定義は異なると思いますが、かつて古代・鎌倉以前までに存在した日本のクニやムラのようなものだと思います。邪馬台国とかも、その部類だったと思います。

それは、今でいう「都市部」や「国家」とは全く異なるということを理解してほしいと思います。

当時のヨーロッパ人と先住民族とは、一方が都市化・工業化・近代化を遂げた人々であり、一方が各地に複数のコミュニティを形成し、少数精鋭で、かつ調和と小規模のシステムを維持してきた人々です。

ヨーロッパ人は、諸説ありますが、二つの精神論を掲げる先住民族を弾圧するなどした歴史があると言われています。つまり、一部のLGBT活動家いわく、LGBTというのはかつてのキリスト教的な価値観で言えば悪であり、忌むべきものであったため、歴史から抹殺されかけたというものです。

だからこそ、我々はその歴史を反省し、先住民族の二つの精神論を大事にしようという考え方、これが一部のLGBT活動家たちの主張です。

しかし、残念ながら、この主張はむしろ先住民族の生活様式に対する侮辱と偏見にあふれたご都合主義である感が否めません。

そもそも、当時の先住民族は、外部から観察すれば非常に閉鎖的で、統率の取れたコミュニティであります。部族間で使用する言語も、習慣も異なるため、彼らはコミュニティから追い出されたり、コミュニティが壊滅した場合、生きる術を持たなくなってしまいます。

そのため、個々の先住民族は自らのコミュニティを維持・安定させるために、異なる考えや意見、それが例え性的志向であっても、寛容であるべきだとする制度化を推し進めたのだと思われます。

二つの精神論というのは、異質な考えや意見によってコミュニティ内部の摩擦や混乱を招くのではなく、調和と安定のためにシステム化された慣習であったとみるべきなんです。

つまり、この二つの精神論は、コミュニティの維持のためのものであり、国家や都市の中で用いる理念や概念ではないのです。

コミュニタリアニズム的な思想に近いものがあります。

この二つの精神論の示唆は、コミュニティの調和を図るためのものであり、それはLGBTのコミュニティ内部で習慣化するべきものです。これを保守系のコミュニティの人たちに説いたとしても、嫌な顔をされるのは当然だと思われます。

それは、いわゆるネオナチ運動にも同じことが言えます。彼らは、わざわざLGBTのコミュニティに侵入し、銃乱射をして人々を殺害したり、暴力による威圧をしたりもします。これもまた二つの精神論に反する考えです。

よく外国人犯罪が起きた時に「嫌なら日本に来るな」といいますが、こうした発言をする人たちも、自分のコミュニティの中で調和が保たれているのなら、そのようなことを言う必要はないと思われます。

日本でBLMやLGBTに対する批判的な立場が多いのは、自らのコミュニティに別のコミュニティの制度や習慣を強制させようとすることに対する抵抗感であるといえます。

しかし日本では、LGBTに対して無意識の偏見や差別があることは事実ですし、私自身も「なんでもあり」「どんな感じなん、好きなん俺のこと?」と、まるで万年発情期のような扱いを受け、好奇の目で見られた経験があります。

そうした経験は、仕事や学業、趣味などを介して、異なるコミュニティに属する人たちと交流する機会がある度に、増すでしょう。だからこそ、LGBTQ+の理解を深めたいと考えるのは自然の流れであると思います。

しかし、LGBTQ+の理解増進法の議論が出てきましたが、そもそも人々の内心を法的に強制する権利が、この世界のどこにあるのでしょうか?

私のようなQプラスを憎悪したり、嫌悪する人たちがいるのは当然理解できます。「気持ち悪い」と思われる人もいます。そういう人たちも、第三者から見れば「気持ち悪い」趣味や志向を持っているかもしれません。お互い様ですよね。

しかし、理解してほしいならまだしも、トップダウン式に「理解しろ」となんでも法律で決めてしまうのは問題があります。この世には、侮辱や名誉棄損を罰することができますし、威圧されたと感じたら暴行や強要・脅迫まで罰することができます。民事で裁判も起こせますし、公的な人たちならば活動を邪魔することもできます。ヘイトスピーチ規制法を改正する方が適切であるようにも思います。

共産党はかつてLGBTを否定的に捉えていた経緯があり、その他の議員たちも、目もくれていなかったという実態があります。私は、彼らの演説やらXの投稿を見て何を今さら言ってるんだと憤りも覚えております。

私自身は、なぜ、この問題を政治化する必要性があるのかが理解できません。「そういうのは言っちゃだめだよ」という社会運動だけで十分であったと思います。それが補助金マターになったことで、LGBTQ+は政治になり、資本になり、一種のステータス化してしまいました。

私見ではありますが、理解増進法などによって、余計に社会的混乱を招き、毛嫌いされてしまう結果になっていると思います。

ただ、私自身がいるコミュニティでだけは、そう言うことは止めてくれ、だけで良いんだと思います。今は、先住民族の時代と異なり、色々なコミュニティがネットでも、社会でも形成されていて、私たちは自由に好きなコミュニティを見つけ、所属することができます。

わざわざ、他人のコミュニティに土足で踏み込んで何かを強制する必要はありません。私は今現在のLGBTの一部の暴走した人たちは、先住民族の二つの精神論の背景と、やっていることが矛盾しているように思われます。


あなたがやっていることは、あなたがやられたことなんです。

以上です。


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