名▓し

好きなものを綴ってる限界大学生

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マガジン

  • フィリピン生活

    留学中に気ままに更新 いつかフィリピン行くときに役立つかも

  • 名▓しの哥

    名▓しの心の聲ダダ漏れのエッセイです。

  • 100円小説

    気分屋の名▓しが不意に感じるあれこれをちょっとした小説に昇華したものです。

  • 名▓しの休日

    僕の好きなものを伝える場所です。

  • Lost children

    『美術室の幽霊』————  高校に入学して半月、友人の紫崎アイから百川ミドリは旧校舎に居座るという七不思議の噂を聞いた。  はじめは取り留めのない噂だと耳を流したが、用事で旧校舎に足を運んだ際、無人のはずの美術室から鉛筆の擦れる音を耳にしてしまう。  意を決して扉を開くと、紙吹雪のなかに現れたのは細い顔立ちの美少年——  その出会いは、彼女の抱く暗い陰に日の光を差し込めた。  これは僕らの物語。いつかの時。いつかの記憶。

最近の記事

船の上で記憶をなくす21歳

セブへ来てまだ4日ほどしか経っていない留学初期、僕は友人に誘われて学校主催のアイランドホッピングにいった。 アイランドホッピングとは アイランドホッピングとは、ボートでいくつかの島々を巡るフィリピン特有のリゾートアクティビティである。 フィリピンにはセブ島をはじめ、7,641もの小島が点在しているため、観光資源として盛んに行われてる。 実は僕らが入学した週というのは、フィリピンの大型連休と被っている時期だった。そのため入学して1週間目だというのに、水曜日までしか授業が

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    • えー、セブ島での色々を絶賛執筆中ですが 一個一個が多すぎてなかなか投稿できないです ので、この前あった面白いことをちょびちょび出していきます

      • 消えたコンビニ

        留学生活にも慣れて近所によく出かけるようになった頃、俺のなかに一つの衝撃が走った。 コンビニ……だと? 山の上にあるnight marketの道なりでそれは異彩な輝きを放っていた。 なんせセブなんて、中心部以外は田舎町、暗くなれば店の明かりと街頭のLEDの不釣合な明るさが汚ねぇ空気を可視化させる。 そんななかで、クリアに見える24の文字。文明の明かりだ。 それは明らかにコンビニだった。 セブ島のしかもこんな田舎で、セブンイレブン以外のコンビニが存在しているだと?

        • 留学するという話

          4月から、半年ほどフィリピンに留学をする。 ここ最近投稿できていなかったのは、言ってしまえばそちらの準備で忙しかったからである。うん、たぶん。 はっきりいって僕は英語が得意ではない。 話せないってわけではないが、うまく自分の言いたいことがうまくsentenceとして口にできない。 1年ほど前から英語には触れていたし、そもそも言語に関してはわりと好きな部類なのであとは慣れるだけなのだが、いかんせんうまく話せないというのが肩に重くのしかかっていることろだ。 もともと留学

        船の上で記憶をなくす21歳

        • えー、セブ島での色々を絶賛執筆中ですが 一個一個が多すぎてなかなか投稿できないです ので、この前あった面白いことをちょびちょび出していきます

        • 消えたコンビニ

        • 留学するという話

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        記事

          英語力の伸ばし方。

          留学したぞよ。4月のはじめからフィリピンに語学留学にきた。 韓国資本の学校なため、日本人があまりいない環境と聞いていたが案の定、学生の8割が日本人で拍子抜けをくらっている。 なんならこんなところまできて大学の同期にまで出会っているのだから、世間は本当に狭い(いやマジでなにしてんねん)。 はじめての海外、はじめての東南アジアで感じるものはそらぁもう驚きの連続で自分がほんとうに世間知らずだったことを痛感させられる。 目でみてわかるほどの強烈な貧富の差。常夏の南国であるのに、

          英語力の伸ばし方。

          【完全版】入居前にやっておくべきこと、必要なもの

          はじめに ども、名▓しだよん。 3月も下旬に入り、卒業した先輩たちや後輩が引っ越しに勤しむ中、ここぞとばかりにアッシーを買って出て留学費用の足しにしています。 みんなマジで引っ越しする際には部屋を掃除しようね……、特に男性陣。おいこら目を逸らすんじゃない。 新居はもちろん、お世話になった部屋を粗方片付けてから荷物を運ぶと、靴下が悲惨なことになるのを防げるでしょう。 3年前、寮から出て1人暮らしを始めたあの昂揚感を思い出します。 そこで今回は自分の経験をもとに引っ越し

          【完全版】入居前にやっておくべきこと、必要なもの

          俺が小説を書くために。

          先月、実家の広島に帰省した。飛行機の練習も兼ねて、LCCでひょいっと。 交通費をケチって電車でいったもんだから、成田空港がこんなに遠いとはいざしらず、お昼前に出て広島空港についたのが19時超えといった具合だった。 練習とはいえ、これでは新幹線のほうが断然速いと、悔し涙を流したものである。 そのうえ、広島駅までのバスは1500円とかいうバグみたいな値段で、所持金を最小限にしていた俺はため息を超えて普通にキレた。 親からの着信からして、広島に帰ると俺は数段口が悪くなる。

          俺が小説を書くために。

          携帯の名義変更をしたという話。

          先日、携帯の名義変更をした。 ようやく、といった言葉が正しいほど、長い道のりだった。 実は自分の契約状況は複雑で、もともとauからpovoに移行していたのだが、povoでは名義変更ができず、なくなく料金の高いauに戻してから名義変更の手続きを行うといった流れだったのである。 かの会社の手続きはめんどくさい。 こと実店舗において、至近距離でひとにあーだこーだ言われながらものを選ぶのが大の苦手な自分からして見れば、地獄のような時間だった。 今の時代、オンラインでなんでも

          携帯の名義変更をしたという話。

          School of Rockでぼっちざろっく授業あるとかアツすぎるだろ

          School of Rockでぼっちざろっく授業あるとかアツすぎるだろ

          バイト終わりとラジオと。長浜ラーメン

          バイト終わり、よく立ち寄っている長浜ラーメン屋がある。 時代に抗って深夜営業を続けるお店で、夜にこそ腹が減る自分としては大変ありがたい存在だ。 学生ってのは総じてラーメンを欲する生き物で、深夜まで空いている店ほど評判がいい。 まばらになったカウンターでひとりラーメン啜るのが僕のテンプレ。 ドブみたいなスープをチャーシュー丼にぶっかけて豪快にかきこむ。 普段は牛丼すら器用に箸で平らげるけど、ここではそんな配慮はいらない。 そういった行儀の悪さが許される時間がここにはち

          バイト終わりとラジオと。長浜ラーメン

          あと数日で春休み入りそうなので、ぼちぼちまた上げていきます

          あと数日で春休み入りそうなので、ぼちぼちまた上げていきます

          これはきっと、美なんかでは表せない。

          先日、Googleストアを閲覧した時のことだ。 スマホの機種変に迷いに迷っていたので、ガジェットYoutuberの動画をたらい回しにして名前も知らないYoutuberの使うAppleアバターにウザついて幾ばく。 iphoneSE (第3世代)以外のシンプルで生物的なデザインはないかと(金銭的理由で)思案してたのだが、ちまたではGoogle Pixel 6aがミドルレンジモデルだと1番コスパがいいそうなのだ。 ぶっちゃけAndroidでもいいのだが、やつらのデバイスって美

          これはきっと、美なんかでは表せない。

          クリぼっち、ぼっちの聖地にきたる。

          クリスマスの午前、向かったのは下北沢。 脳内エンドレス山下達朗の夜を超えて、ガリバタチキンのしょっぱさに涙を流した24日は忘れ… 友人との演劇鑑賞まで空いた午前をぼっちアニメの聖地探索に使う日曜日。 行ってきました下北沢シェルター 下北といえば、古着ですが。 最近はこちらでも有名、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』。 “ぼっちちゃん”こと極度の人見知りで陰キャな少女、後藤ひとりがバンド活動に憧れギターを始めるも友達がいないため一人で毎日6時間ギターを弾くゴリラと化して

          クリぼっち、ぼっちの聖地にきたる。

          第5話『My little papet』

           時は、一週間前にひるがえる。  旧校舎の美術室――。そこで、百川ミドリという少女の人生は大きな転機を迎えた。 「わたしと付き合って」  そよ風がカーテンを躍らせる。日当たりのいい部屋は散らばった画材を洒落たカフェのように醸し込んで、クラシックを雑音でこじらせたみたいな静寂が、痛いほどに目をついてくる。  なに言ってんだろう、わたし……。  唐突に漏れた言葉だった。声にした途端、自分でもなにを血迷ったかと、仰天する。  走ってきた汗が余計に緊張を誘う。膝を抱えて、呼吸を整

          第5話『My little papet』

          本に囲まれた美容室で。

          先日、髪を切った。 向かったのは下北沢。古着とバンドマンの街。 某ぼっちに優しいアニメで最近盛り上がってもいるあの街だ。 ひとがいっぱいいて気負いしたけど、かねてより気になっていたところなので気持ちはやや興奮気味。 授業終わりの贅沢と銘打って夜の下北に出陣だ。 Twitterで流れてきて気になりはじめて早三年、ようやく東京に慣れてきた(?)大学生が背伸びして訪れたのは、なんと本に囲まれた美容室。 その名は文学堂美容室retri。 下北の喧騒がひといきつく一角に位

          本に囲まれた美容室で。

          『吹雪の社』

           さむい。寒い寒い寒い寒いっ。  女はひどく冷えていた。白く、透けるほどほっそりとした四肢を容赦なく風が打ちつける。  心のそこに寒さが棲みついたように、灼けるほどの氷炎がついぞ体から離れない。  地は踏むごとに雪を帯びて、寒さは嫌に肥大する。衣は雪のように白く牡丹を咲かせ、その肌もまた白い。長く氷柱を編んだ髪を吹雪が攫っていく。  女は寒さを連れている。女は寒さそのものだった。  女はこの寒さが嫌いだった。  けれどその寒さから逃れることはできない。  身震いの余地

          『吹雪の社』