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NYの地下鉄はファンキーです


ある日、先生がえらい早く学校に来ている風でした。

私も相当早く着いたのに、音楽流してリラックスしまくってる風なので「何時に着いたのですか」と聞くと、8時20分から始まる授業なのに「今日は7時についた」という。「それは早すぎでは」と聞いたら、「いや、ほんとうは7時半ぐらいに着くつもりだったんだけど、なんかわかんないけど、普通は1時間で走るはずの電車が30分で走っちゃって。わけわかんない」という。

そうなんです。こっちの電車もバスも、基本「時刻表」がないのです。

で、一応始発駅は定刻に出ているのだと思うのですが(さすがにそれはないと、グチャグチャになると思うけど、違うかも)、運転手は途中の停車駅や停留所で「定刻を待つ」という概念がないので、乗客が少なかったりすると、ちゃっちゃとドアを開けてちゃっちゃとドアを閉めて、ちゃっちゃと発車しちゃう。

だから、バスなどは、3本ぐらいダンゴになって来ることもあれば、20分来ません、みたいなこともある。ま、これは日本のバスでもあるけれど。

困るのが、「各駅停車」になるはずの電車を、突如「129丁目まで止まりません」などと言い始めること。

いいでしょう、そんなこともあるでしょう。私は寛容な人間です。

だから一度乗った電車を降りて、次のに乗りました。すると、次の電車も「この電車は129丁目まで止まりません」と宣言する。

なぜそんなことになるのか、誰も教えてくれない。時刻表もないから、その次の電車がいつ来るかわからない。というか、何分おきに走るつもりなのかもわからない。

で、地下鉄は、連結本数が多い路線だと、真ん中あたりに車掌(?)が乗っています。日本だったら、その人に聞けばわかるかもしれないと思う。

でも、その車掌(?)が、黒人のアンチャンだったりするのですが、仕事しながらバカでかい声で鼻歌歌ってたりするのです。バ、バイト?? いずれにせよ、びっくりするほどでかい声で鼻歌歌ってるような職責の車掌が、次の電車が各駅かどうかなど、知っているとも思えないし、よしんばその車掌が「止まる」と言ったとしても、それは信用できない情報なので、聞いても無駄なわけです。

つまり、信用できる情報はまったくないのです。

埒が明かないし、まあ遅くなっても家に帰るだけだからいいや、と、とりあえず急行になってしまった電車に乗ってみました。するとなるほど、確かに129丁目まで止まりませんでした。で、折り返して86丁目に戻ってくるという戦略を取ってみたところ、イケました。つまり、アナウンスが正しかったことだけはわかりました。が、そのまま57丁目で待ってた方が早かったのかどうかは、不明です。

でも、どうして上りは各駅のままなのに、下りは急行になっちゃうのかがわからない。事件とかがあったとしたら、上下線とも止まりますよね? じゃんじゃん走っていたら、始発を出発する電車がなくなっちゃったので、飛ばしていますとか、そんな理由かもしれない。

と、そんな風に、適当に流しているNYの地下鉄ですが、多分。世界の中では相当、日本風の正確さに近いと思うのですよ。あくまで、多分ですが。

地下鉄の正確さでいえば、

東京・名古屋>大阪・福岡>韓国>>ニューヨーク>>>アメリカ国内及びヨーロッパのどこか>>>>>>>>南米全般>>>>>>>>???

みたいな感じなのではないかと。というのも、ニューヨークは、わりかし真面目な人が真面目に働いて作っている街だと思うからです。

つまり、世界の異端は、日本なのですよ。たぶん。

だから、どんなに努力しても、遅刻することは、ある。

「ま、不可抗力で遅刻することもあるじゃん?」というのが、けれども、心地よい気もするのです。

あ、ちなみに、地下鉄は携帯の電波が届きません。

ああ。。

追記ーーー

そういえば、NYは地下鉄もバスも24時間営業でしたので、ほんとうに適当にぐるぐる回っているのかもしれません。

うちの近所にバスの折り返し地点があるのですが、全然時間調整はしなくて、その場にいた乗客を乗っけてすぐに次の停留所に向かいます。

まあ、ええのか、それで。。

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