見出し画像

認知症世界の歩き方

認知症に関する書籍について

ひと昔前は、認知症患者に対し看護や介護をする医療従事者、家庭で実際世話をする家族目線の本が多かったと思う。

最近話題の認知症関連本には、認知症当事者が見ている世界、普段の生活の中で実際困っている事柄などを当事者目線で具体的に書かれているものがある。

うちの母に関しては、今のところはっきり認知症ですと言われたわけではない。(掛かり付けの老医師か言うには80過ぎれば皆こんなもんだと)

でも実際記憶力が衰えてきた母を見ていると、これからどうなっていくのか不安が大きい。

何回も同じことを繰り返して言ったり聞いたりする。

物のしまい場所を忘れて、いつも探し物をしている。

こちらが話す内容が理解出来ない時がある。そんな場合でも、とりあえず解った振りをすることも。

自分がまず読んだのは、具体的な例について一話ずつマンガで描かれていて、解説部分も解りやすく読みやすい、こちら。

マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界 (健康実用) 単行本(ソフトカバー) – 2021/4/15 川畑智 (著), 遠藤英俊 (著), 浅田アーサー (著)


表紙の裏を見た瞬間、ドキっ‼️

認知症の症状の変化の過程。

マンガのお婆さんが母の姿と重なる。

認知症になっても、何も解らなくなるわけではない。

心の中で「忘れないように」しなくては、という不安な感情が渦を巻いている。

意味不明な言動にも意味がある。

記憶力が衰えても、「感情」の記憶は最後まで残る。

アルツハイマー型では、10年くらいかかって進行する。


等々。

「認知症かも?」と思った時、今後どうなるんだろう?何をしたら良いんだろう?独り暮らしはいつまでできるんだろう。私たちのことも忘れてしまうのか?

でも、まだこのくらいのことはできるよね?大事なことは何回も言えば覚えてくれるよね?

こんな風に、私自身の感情が行ったり来たり。

慌てて家の中を片付けだしたり、包括センターに連絡を取ってみたり。

母は、一人であたふたしている私の姿を見て、益々不安になったんじゃないかな。

そんな時、この本に出会った。

こんな時は、こんな風に接すれば上手く行くことがあるんだね。全てがスーッと染み込んできた。

実際ずっと一緒にいると、腹を立てたり、ため息ついたり。

まだ身体的介護は無いので、やることをやったら家の二階に上がって一人になる。

そして心が落ち着いたら、また読む。

それでもだめなら、何もせず昼寝したり。

自分の頭も身体も休めて、母と炬燵に入ってひたすらダラダラ過ごす。

なんとなくお互いの空気が柔らかくなったら、自宅に引き上げる。

そんな感じ。

この本だけは、実家と自宅を行き来する宅急便の中に必ず入れています。



こちらは、新しく実践編も出た
まだ読んでない

気になる川畑 智さん(著)
さようならがくるまえに 認知症ケアの現場から 単行本(ソフトカバー) – 2023/2/22

まさに自分向け?



Amazonアソシエイト・プログラムに参加中

この記事が参加している募集

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?