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コスパ最強、カンボジア英語学校(インタラクティブ授業と、間違えても何ともないカンボジア人)

プノンペン時代からずっと気になっていた、オーストラリア系の英語学校ACE(Australian Centre for Education) のオープンキャンパスがあったので訪れてみました。

思ったよりもカンボジア人の親子ばかりで、大人の参加者は20代までのようでした。それもそのはず、カンボジアは平均年齢が非常に若いのと、「自分たちは教育を受けられなかったから次の世代に期待する」という考えが大きいのだと思います。


一般英語コースの体験レッスンを受けてみました。一般英語コースは、レベルが1〜12の12段階に細かく分かれていて、現在地点のレベルから順に次の段階へいくのだそうです。

体験レッスンはカンボジア人の先生でしたが、発音はほぼネイティブで驚きました。目隠ししていたら多分違いが分かりません。もちろん授業はオールイングリッシュです。レベルは初中級くらいで、現在進行形を使って身の回りのことを説明したり、小さいグループで質問したり答えたり、インタラクティブなレッスンで楽しかったです。

そして通常なら5ドルのプレイスメントテストが無料で受けられるというので、受けてみました。

当日の公式Facebookページより

上の写真の右側でプレイスメントテストを受けていました。さすがシェムリアップキャンパス、僧侶の参加者がいました。こちらシェムリアップではスタバにもショッピングモールにも僧侶はいるので、違和感ありません。

プレイスメントテストは、まず1時間くらいのリーディングのテストがあり、その結果が基準を超えるとレベル7以上となるらしく、次の30分くらいのライティングのテストを受けられます。
問題は、見たことがない形式でした。(後になって、IELTSに準じたものだったとわかりました)リーディングは、文章に適当と思われる単語を穴埋めして書いていく問題、8段落くらいの長文を、短い解説の選択肢とマッチングしていく問題がありました。

リーディングはパスしたので、ライティングに移ると2題あり、一つは自己紹介のようなもの、もう一つは環境問題について具体的な問題とそれについての考察、自分で行うことのできる解決方法を書きなさいというものでした。

結果は試験後15分くらいで出ました。

プレイスメントテストの結果、プレイスメントテストで振り分ける12段階の上のディプロマとのことでした。

結果は非常に嬉しかったものの、英語の語学学校が初めての私にとっては、
一般英語コースをすっ飛ばして、受けるとしたら上級のディプロマコースになり、相当頑張らないとついていけないなという不安がありました。

教室内の掲示

激安のカンボジア英語学校

結局迷った末に、職員におすすめされたディプロマプログラムのAdvanced IELTSコースを取ってみることにしました。あまりに安いのでダメでもnoteのネタにしようくらいの勢いでした笑。

授業料は230米ドルです。
これ、何回分の授業料だと思いますか?45回なのです。
1回あたりに換算すると、1時間半の授業が5ドル強、30分換算すると1ドル台です。

グループレッスンとはいえ、アメリカの大学の修士号を取得されているネイティブの先生(6歳からアメリカに住んでいるという、スウェーデン人の先生です)の授業がフィリピン系のオンラインスクールより安いのです。申し訳なくなるくらいの安さです。

※その後、いろんな条件を加味しても授業料安すぎるよねという話があり、やはり教育が脆弱なカンボジアへの国際援助のような形でオーストラリア政府やNGOからの支援が入っているかもしれないと思いました。

設備はプノンペンに比べるとそれなりです。
蔵書数多くないですが図書館のヘビーユーザーになっています。

受講中のAdvanced IELTS コース

授業が始まってみると、同級生は17人、でも全員は参加しないのでいつも14-15人くらいです。

ニアリーネイティブ集団の中に一人よちよち歩きの人がいる感覚で、最初の一週間は涙目でした。

だんだんとクラスの様子がわかってくると、生徒の内訳を知りました。カンボジア人生徒(14人)は半分が同学校の英語教員と職員、残りは大学生と大学院生。インター高校の制服を着ている人も一人いました。中国人生徒は2人いて、少人数グループでの自己紹介の時に「イギリスの大学院の給付奨学金の準備で猛勉強していて、ダメだったら上海の大学院に入る」というガチ勢でした。ちなみに、IELTSオーバーオール6.5がコース終了の目安ですが、同学校ノンネイティブ教員の応募条件が6.5なので、既に6.5以上を取っている生徒もいるようです(後から知った…)

慣れてくるにつれて、問題は別にもあったことに気づきました。IT的な学校システムがよくわかっていなかったのです。プレイスメントテストでディプロマコースに入る人(特にIELTS)は稀で、一般的には下から順々にクラスを上げていくため、事務スタッフはまさかディプロマでアプリやブラウザの学校システムの使い方を知らない人がいるとは思わなかったのか、説明が一切なかったことです。
学校システムを使わないと授業に参加できないのも最初は知らず、課題のファイルさえ到達できずに慌てました。(先生や周囲の人に助けてもらいました)

そして、最初の日に行ったIELTSリーディング模試の点数分布を後日見たら、クラス内で最高点を取っていたので、皆あんなに話せるのにリーディングや文法は苦手なのかと思いました。

いやー、日本人は文法が得意でスピーキングが苦手とはよく言われますが、笑っちゃうくらい全くその通りでした。カンボジア人は完全に逆です。

インタラクティブな授業と、間違えても何ともないカンボジア人

週3回の授業がスタートして1ヶ月が経ち、「あ、いいかも」と思い始めてきました。それは、専門的に大学院で学んだ先生のプロフェッショナルな教え方ももちろん、答えを間違っても何ともないカンボジア人生徒との組み合わせで、15人のグループレッスンにも関わらずインタラクティブな授業になっていたことです。

プノンペンのカンボジア人より更ににシェムリアップのカンボジア人はスピーキング優先という印象があります。世界中から観光客が来る街で、英語を話せば話すほど稼げるというイメージを強く持っているからです。

例えば、先生が 「ここにrecreation(レクリエーション)って書いてあるけどこのrecreationは言い換えると何ですか?」と聞くと、It would be "make it again"と即座に答える人がいて、日本だとクラスメイトが笑いそうな状況ですが、皆真剣でした。

先生も「reとcreationだから、いい連想ですね!でもここでは残念ながら違うんです」と言い、先生も生徒も答えがあっているかどうかは大切なのではなく、英語という言語を使って違うバックグラウンドの人と意味のあるコミュニケーションを重ねることが不可欠と思っているのだとはっと気づきました。

日本人ゼロです

今現在シェムリアップ校には日本人生徒は私一人で他にはゼロのようです。一方、事務の方に聞くと、韓国人、ロシア人、中国人生徒はコンスタントに在籍しているそうです。目の付け所が違うと思いました。

在シェムリアップ韓国人は息子の学校を見ても結構多いので、韓国人は在住者かなと思いましたが、私と同じIELTSクラスを取っている中国人生徒は中国からの移住を賭けているのだろうと、授業に対する本気度を見ても思います。

授業料はプノンペンの5校より、シェムリアップ校の方が安いです。また個人的に思うのは、プノンペンはビジネスで住んでいる外国人が多いのに比べ、シェムリアップ在住の外国人はこの街大好きの雰囲気が滲み出ています。

IELTSの運営団体の学校でした。

なぜこんなにこの学校はIELTSに力を入れているのだろうと思いましたが、調べてみると、なんとこの学校(ACE)はIELTS共同運営のうちの1団体(idp)が東南アジアで展開している学校だったのです。

IELTSの公式サイト

非営利っぽい、政府機関っぽいとは常々思っていましたが、ブリティッシュカウンシルのオーストラリア版のような団体が直接カンボジアで運営している学校でした。


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