頭の中がうるさい

おそらく、私はここ数年でよく聞くようになった
ADHDなんだと思う。

ADHDと言うと症状が多すぎるので書かないが、
とにかく頭の中がうるさい。
他にも異常なほどの忘れ物や当たり前の事が出来ず、
日常生活において不便さと生きづらさを感じる事が
それはもう幾度となくある。
喋り出すと止まらず、周りの空気の少しの変化に気づき
傷つき、逃げたくなる日もある。

今回は『頭の中がうるさい』について書く。

小さい頃から、同時に50人、いや100人か。
大量の人間が一斉に様々な言語で語り始める。
単語な事もあれば会話な事もある。
クラシック音楽が3倍速で数曲流れる事もあった。

それが当たり前だと思って生きてきたわけだが、
数年前にADHDという言葉を知り、それだと思った。

すると、2年ほど前に今までとは比にならない程の
頭の中のうるささを感じた。

久しぶりに動悸が止まらず、息苦しくなり
仕事どころではなくなり涙目になった事があった。

何も考えないようにしても、
深呼吸をしようとしても、出来ないのだ。

流石にこれは普通では無いと感じ、
母にこんな経験はあるかと聞いたところ
「何それ?」と返事。

これまで普通だと思って生きてきたが、
これは何かが頭の中で起こっているんだなと。

頭の中 大量の言葉 同時

とかなんとか、そんな感じの言葉で検索した。
どうやら"思考促迫"というものらしい。

解離症の一種だとか発達障害がなんとかとか
私には何度読んでも理解出来なかったが、
まず最初に感じたことは、なんでも病名がつくんだなと。

社会人になり、ナルコレプシーと診断された。
これはADHDとの誤診が多いとよく聞くが、
ADHDとの併発ともなると障害者手帳が与えられる。

初めてナルコレプシーと診断された時は
どちらかというと安心が大きく、
これで怠けてるとは思われないと喜んだ。

しかしポストが開けられない、お金はあるのに
振り込み用紙の振り込みが出来ない。
会社に出社するのに携帯どころかパソコンを忘れる。

今日中にやらなければならないことを
3秒後には忘れ、数日後に思い出す。

転職しようと思えば一生ナルコレプシーという病名が
着いて回ることになり、希望の職に就くのも一苦労。

かと思えば解離症だ発達障害だと。

普通とはなんだと、常識とはなんだと、
その枠組みなんて気にする必要はないと思っていたのに

あまりの生きづらさに突然涙が出る日がある。

しかし、思考促迫とは夏目漱石もそうだったらしい。

最近では、私は夏目漱石なのだから大丈夫だ。
いつか天才だとこの世に名を残すかもしれないぞと
言い聞かせながら生きている。

そして今も頭の中で何人かが喋り続けている。

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