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胃内視鏡検査を受けてきました

帰任時健診のバリウム検査で精密検査の必要があると診断され、胃の内視鏡検査を受けてきました。大腸の内視鏡検査は以前やったことがありますが、胃と十二指腸の内視鏡検査は今回が初めてでした。

それにしても医療の検査で使われる技術と石油開発の地質探査に使われる技術は共通するものが多くあります。

井戸を掘ってデータをとるためには大変お金がかかるため、通常井戸を掘る前には人工地震 (弾性波) を使って地質構造を調べます。医療の腹部エコー検査に似ていますね。

井戸を掘った後、坑内の状況を調べるために、テレビカメラや、比抵抗、音波などを使って、坑壁の状況を画像として映し出し、割れ目や地層の境界、孔隙の様子などを調べることがあります。まさに今回の内視鏡検査に似ています。

その他にも井戸周辺の孔隙の様子などを調べるためにNMR (核磁気共鳴分析)の手法や、地下から取り出した地質サンプル (コアサンプル) を破壊せずに内部構造を詳細に調べるためにX線CT (Computed Tomography) などの手法も使われます。まさに医療で用いられている技術ですね。

自分たちが普段地質分析のために使っている手法を自分自身の体の内部を検査するために使うのは何となく変な感じもします。でもむしろ世間では医療で使われる技術として認知されているのですよね。

健康のため、そして患者の負担を減らすため、検査の新しい手法が開発され進歩していくのはとても良いことだと思います。そしてその技術は地質学の分野やさまざまな分野で応用されていく。すごいことだなと思います。

今回胃内視鏡の検査してくださった先生は、「検査の技術が進んでも100%完璧に病気を見つけだすことはできません」とおっしゃっていました。だからいくつかの手法を組み合わせて、できるだけ取りこぼしを防ぐようにしていると。

個々の検査技術の限界を理解したうえで、最善を尽くす。どの科学技術分野にも通じる大切なことだと思いました。

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