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最近南国の石油会社でよく聞く英語の表現「Out of Box」

最近南国石油会社の会議でよく聞く言葉「Out of Box」。

状況を打開しなければならない時、状況が膠着して改善が見られない時、マネージメントや株主から「Out of Box で打開案を出してください」などと言う感じでよく使われます。

英語の辞書を引くと、「創造的な、独創的な、常識破りの、型にとらわれない、革新的な」などという意味が出てきます。

この言葉が会議の中で頻繁に出てくるようになると、状況はそうとう煮詰まっていて、ちょっとやそっとでは打開案が出てこない状況です。

担当するアセット (油田や油層など) を細かく分割し、そのアセットの中だけで解決を図ろうとすると、取れるオプションが非常に狭くなります。

いくつものアセットを組み合わせてフレキシビリティーを持たせると、一つのアセット内では思いつかなかった打開策が見えてくる場合があります。

個々のアセット内での部分最適化の積み重ねが必ずしも全体としての最適化になるわけではなく、いくつかのアセットやコーポレート部門も含めた全体最適化の視点に立ったアイディアの創出がカギだなと思うことが良くあります。

「Out of Box」という言葉が頻繁に出てくるようになる頃には、たいてい、各アセットレベルでのアイディアはかなり煮詰まった状態になっていて、個々のアセットを超えたレベルで決断や議論ができるハイレベルマネージメントが動かないと膠着状態から抜け出せない。つまり「Out of Box」で考えてくれというレベルの人たちが本気で動かないと、なかなか先に進めない状態ということでもあります。

「Out of Box」でアイディアを出せと発破をかけるマネージメントや株主は、そろそろ自分たちが本腰を入れて動かなければならないと、自分自身の覚悟を決める掛け声としてこの言葉を使っているのかもしれません。


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