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人生がラクになる歴史思考『世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する 歴史思考』の感想

人生が苦しくなる大きな理由の一つに悩みがあると思います。悩みの原因のは色々あると思うのですが、一つにはこうあるべきだということからの逸脱が挙げられると思います。

例えば、お金を稼いでいる方が偉いはずなのに、自分はお金を稼ぐことができないとか、家族を持たなくては一人前とは見なされないのに家族を築くことができないとか、人を愛すべきなのにそれができないとか、やりたいことをやって生きるべきなのに、自分には好きなことがないとか。

こういった感じで、自身を不完全なものだと認識し思い悩むことで人生が苦しくなるというのは誰しも理解できるのではないでしょうか。

ただ、その原因となっているあるべき像というのは不変なものではないですし、モノによっては最近になって生まれたものだったするということがこの本では紹介されています。それを知ることで、あるべき像に苦しめられていた人は自身の不足というのは絶対的なものではないと気持ちが楽になるのではないでしょうか。

また、人生に成功と失敗というものが存在しているとして、自分は人生を失敗した、もしくは失敗したくないと悩んでいる人もいるかもしれません。そういった人には、成功や失敗というものは人生という尺度では測れないという(かそんなもんない)ことが、この本を読んでいると実例と共にわかるようになっています。

個人的な感想ですが、人は持っている概念や視点の数が多いほど人生が生き易くなるんじゃないかと思っています。

私は物語が好きで、子供の頃からマンガや小説をよく読んでいました。そんな中で登場人物の持っている世界の捉え方を、自身の視点として得た経験がありますただし、物語には物語のお決まりがあったりで如何せん効率は良くなかったように思います。(まぁ、楽しかったのでそれはそれでいいのですが)

その点、歴史や歴史の篩にかけられた古典に学ぶというのは、概念や視点を得るには効率がよく、より人生がラクになりそうだなと思いました。

人には情報を取得しやすいメディアというのがあるらしいのですが、音声で情報を得やすい人は著者のやっている『COTEN RADIO』を聴いて、文字で情報を得やすい人はこの本を皮切りに古典に学んでみるのがいいのではないでしょうか。私も早速QOLを上げるために古典にも挑戦してみようと思います。

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