『僕のヒーローアカデミア(37)』で思ったこと
この巻では田舎と都会の違いの話が出てきますが、その原因って単に集団を構成する人数の違いなのではないかと思いました。
構成する人の数が多い都会では、一歩外に出ればそこにいるのは他人ばかりです。そこで都会に住む人は、そういった状況に合わせた行動を取るようになります。例えば、叫び声を聞いたとしても知り合いが叫んでないか見に行ったりしません。また、周りにいる人のことなんてあまり気にしないですし、もちろん新顔が居たとしても気にもしないです、そもそも誰が新顔かなんて把握もできませんしね。
逆に、構成する人の数が少ない田舎では、範囲内のどこに行っても基本的には顔見知りか、顔見知りの顔見知りです。そこで田舎に住む人は、周りは身内ばかりだという状況に合わせた行動を取るようになります。例えば、外に出るときも家の中と同じようにリラックスして出かけますし、それだけに新顔が居たらギョッとしてそれが身内に害をなさないか確認したりします。
上記だけでも、住民同士のコミュニケーションは田舎と都会で大きく変わると思うのですが、さらに常識の厚みというのも田舎の大きな特徴なんじゃないかと考えています。
常識というのはその集団の多くの人が共有可能な概念と言い換えることが出来ると思います、集団が大きくなればなるほど人々の考えは多様になるので共有可能な概念はその間を取った薄いものになり、逆に集団が小さくなればなるほど多様性が排除されるため共有可能な概念は先鋭化し厚くなるんじゃないかと考えています。
この先鋭化した常識というのも、人数が少ない集団の一つの特徴なんじゃないかと思ったりしました。良く田舎は排他的だとか言われることがありますが、人数が少ないという観点から見てみるとその一端が見えるかもしれないです。
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