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テニミュ4th 関東立海 初日感想(ネタバレ注意)

4th関東立海の初日を観てきました。過去最高に4th色の強い公演でした。いつにも増して情報量が多いので、見る回数や見る人が重要視しているポイントによって満足度が変わりそうです。

これまでの4thに対する個人的な思いをまとめると『"私が思うテニプリの良いところ"と"カンパニーが表現したいテニプリの良いところ"は根本的にズレている。でもテニスの王子様の舞台なのだから楽しくないわけがない』といった感じでした。今回の公演でもその考えは変わらなかったのですが、その上で初めて面白かった(interestingの意)という感想を持ちました。思い切って4thのカラーに振り切ってくれたおかげで「あ、こういう面白がり方をしたらいいのね」と自分の中で納得することができたからです。読後感ならぬ観劇後感は今までで一番いいかもしれません。

※以下、ネタバレ&不満ポイントを書いているため苦手な方は注意!




良かった点

今牧リョーマの無双

さきほど4thとは良いと思うところがズレているという話をしたばかりですが、S1に関してはやっと見たかったものが見られた!と感じました。テニスのキャラはみんなかっこいいけれど、一番COOLなのは越前リョーマであってほしい。その願いが叶いました。

胸に秘めた思いをすべてプレイに昇華させて、ただただテニスをやっているのがいい。比較的派手な演出は少なめで、戦っている2人自身がフィーチャーされていた印象。やっぱり試合しているときの王子様たちが一番かっこいいよ。


苦悩の描き方

幸村、手塚周りの描写が歴代イチ丁寧でよかった。立海が常勝を掲げている学校だからというだけではなく、幸村の存在があるから負けられないということがわかりやすかった。九州の手塚のシーンはその後の天衣無縫につながる要素(愛しさ/切なさ/心強さ)が感じられて、新テニミュ1で天衣無縫にたどり着いた山田手塚だからこそ味わい深いものがありました。


立海のフィジカル

ボーイズグループ所属or出身のキャストが多いおかげか、8人ともしっかり踊れていて見ごたえがありました。初日からそのキャラらしい動きができているキャストもいて、特に赤也は身体能力高めで臨場感ありました。歌は際立って上手い人も下手な人もおらず、規律重視の立海といったイメージ。回数を重ねればもっと良くなっていきそうな雰囲気があるので、凱旋に期待。


良くもあり悪くもある点

11代目青学への愛が強すぎる

オープニングが「青学に入ってよかった」だったり、関東大会の授賞式でトリオを含めた全員がメダルを貰うシーンがあったり、今までの公演にあった試合後のブレイクタイムや次作への匂わせがなくなっていたりと、卒業メタが多すぎる。原作もアニプリも追いかけている身としては「まだまだ全国大会もW杯もあるからね!?」と言いたくなるくらい。置いてけぼりにされる感覚がありました。

とはいいつつ、4thをずっと追いかけ続けてきたファンの人達が幸せならOKです👍 11代目はコロナ禍でのスタートだったし、新演出で必要以上に叩かれることも多かったし。最後は盛大に送り出してキャストもファンもやりきった!って思えるのが一番だと思います。


舞台セット移動の多さ

不動峰の時と同じかそれ以上にセットの移動が多かった気がします。試合中に移動させまくるのは没入感がなくなるので嫌なんですが、D1の仁王・柳生曲は、その煩わしさを逆手にとってイリュージョンに戸惑う青学を表現していたのが面白かったです。


不満点

劇伴の使い方

不動峰から氷帝まで、音楽が効果的に使われていないことにずっとムズムズしていました。曲の内容よりも、曲の入れるタイミングや曲調のチョイスが気持ちよくない。六角ではストレスなく見られたので安心していたのですが、なんでまた戻っちゃったの。

特に残念だったのがS3。せっかく乾ソロで盛り上げたのに、思い出回想曲でクールダウンさせられるのはキツイ。加えて応援している選手たちがセット裏に隠れて画的には乾と柳だけなのに、隠れているキャストも歌唱に参加している意図がわからなかった。「現実の2人はみんなに囲まれているけれど、当の本人達は4年と2か月と15日前の世界にいる」みたいなことを表現したかったのかもしれませんが、普通に二人だけで歌わせればよかったのでは。

試合中にしっとり系の曲を挟むのはルドルフS3でもやっていて、演出のマンネリを感じてしまいました。名曲「Drive Your Dreams」も編曲しているとはいえ3回目だし、両校歌のリプライズで盛り上げるのもさすがに飽きてきました。音楽面でももっと新しい挑戦、且つそのシーンにあった曲をあてがってほしい。不二の曲だけは毎公演洒落ててかっこいいので、他も同じようにそのキャラに合わせてアレンジを工夫してくれたら嬉しいです。


終わりに

11代目青学のラスト公演としてはこれ以上ない内容だと思います。立海は今のところ青学の強さと演出の濃さに負けている気がするので、凱旋ではどう進化しているのか楽しみです。

公演時間が長いだけではなく、ダンスシーンもセット移動もがなるキャラも多いから、本当に大きなケガなく終わってほしいと願います。関氷みたいに一人のキャストに負担がかかるようにはなっていないので大丈夫だと信じたい。


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