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君たちはどう生きるか、と問われて

 こんにちは。菜のはな書房です。
 映画「君たちはどう生きるか」を観てきましたので以下感想(若干ストーリーの結末に触れています)になります。

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 そういえば制作発表以来まったく宣伝がなかった。
 すでに何人かの人が指摘しているが、「宮崎駿監督10年ぶりの新作」という点だけでお金をかけなくても「観に行きたい」と思わせる力がある。 
 5歳のときに「千と千尋の神隠し」が公開され、ずっと「夏の映画」はジブリだった。ハウル、アリエッティ、ポニョ、かぐや姫、風立ちぬ…。
 もはやルーティーンと化しているほど刷り込み済みなので、「夏休み」がある歳ではないが友人と予定を合わせ鑑賞した。


アニメーションとしての見どころ

全編見どころだと思うけどそれだとあまり説明になってないので、何点かポイントを挙げていきます。

動物の動きがとても良い

 メインキャラクターのアオサギはもちろん、アオサギと相対したときの鯉、ヒキガエル、「あちら側」のペリカン、インコなど、リアルさ〜キャラクターらしさの間をちょうど良くデフォルメして生き物のモーションを丁寧に描いていました。ヒキガエルのシーンは最悪ですがアニメーション表現としては最高です。

世界観がジブリ

 「ジブリの映画みたいだな〜」と思って観ていたけどジブリの映画です。背景や小物など、和洋折衷な憧れのライフスタイルや風景が詰まっています。キリコさんの家、ヒミの家が素敵。ワラワラもかわいい。

映像構成が独特

一部「わからない」と言われる原因かもしれないけどシーンの構成が複雑。「パプリカ」のような夢の世界だと思えば気にならないかもしれない(?)。全体的に要素が多いので、密度は高くなっていると思われる。


ストーリーについて

 「行きて帰りし物語」なのだと思う(千と千尋〜のような)。主人公の境遇、周囲の人々、自分でつけた傷。ラストの大叔父さまの「醜い世界へ帰るのか」に対して、「友だちを作ります」と答える。眞人の周りには父親、夏子、新しいきょうだい、キリコさん、いろいろな人がいる。眞人はそれを理解し受け入れて生きていけるのだろうと思う。

さいごに

 「風立ちぬ」から10年、私自身「アニメーション」を理解してから臨んだ「君たちはどう生きるか」でした。このタイトルが一番良かったのでは。観終わってからみんな「どう生きるか」考えているようなので。残したものは大きいと思います。

この夏、何を観るか迷ったら、「君たちはどう生きるか」へどうぞ!🦜

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