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君たちはどう生きるか、と問われて

 こんにちは。菜のはな書房です。  映画「君たちはどう生きるか」を観てきましたので以下感想(若干ストーリーの結末に触れています)になります。 ✳︎  そういえば制作発表以来まったく宣伝がなかった。  すでに何人かの人が指摘しているが、「宮崎駿監督10年ぶりの新作」という点だけでお金をかけなくても「観に行きたい」と思わせる力がある。   5歳のときに「千と千尋の神隠し」が公開され、ずっと「夏の映画」はジブリだった。ハウル、アリエッティ、ポニョ、かぐや姫、風立ちぬ…。  もは

    • 学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.7

       こんにちは。菜のはな書房です。  学校に行きたくない!と思ったときに読む本、シリーズ最終回はこちら そもそも、なぜ「学校」に行くのか?〜「学校って、なんだ? 不登校について知る本」伊藤美奈子(Gakken)〜 概要 「不登校」にまつわる事例や、悩みのある小中学生〜高校生に向けた、「学校へ行くこと」を問い直す本。マンガでの導入つきで親しみやすく、また不登校経験者の人たちへのインタビューも収録。「自分を守る」ために必要なことを教えてくれる。 子どもの頃、または現在進行形で

      • 学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.6

         こんにちは。菜のはな書房です。  シリーズ第6回目はこちら 人生紆余曲折〜「居場所がほしい」浅見直輝(岩波ジュニア新書)〜 あらすじ 中学2年生から不登校〜ひきこもりを経験し、のちに不登校支援や教育研究を行うようになった著者の自伝。不登校のきっかけ、学校への不信感、高校や大学生活での人との出会いなど、希望を持って生きられるようになるまでが描かれている。  著者の不登校のきっかけとなった出来事は、ほかの場所でも起こりうるような理不尽な事件だと思います。精神的な回復を見守

        • 学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.5

           こんにちは。菜のはな書房です。  今日紹介するシリーズ第5回目の作品は、 「世間」とのつき合い方〜「空気」を読んでも従わない/鴻上尚史(岩波ジュニア新書)〜 息苦しさを感じる人への処方箋のような読みやすい中高生向け新書です。 ではさっそくあらすじをどうぞ! あらすじ 日本に脈々と残る「世間」の正体とは? 「世間」と「社会」の違いって? 自分の本当に求めているものはなんだろう? 日常に起こるような出来事を例に採りつつ、「こんなとき、どうすればいいの?」の答えがきっと見つ

        君たちはどう生きるか、と問われて

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          学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.4

           こんにちは。菜のはな書房です。  学校に行きたくない!と思ったときに読む本、第4回のテーマは 「『自分らしさ』を手に入れるまで」 と題して 木元奏太「元女子、現男子」(KADOKAWA) 井手上漠「normal?」 (講談社) を紹介します。 「元女子、現男子」木元奏太(KADOKAWA) あらすじ 「元女子」を公言するトランスジェンダー男性・木元奏太のエッセイ。 幼少時の性差への戸惑いや違和感、思春期〜大人になるまでの葛藤をそのまま語っている。性別適合手術を

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.4

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.3

           こんにちは。菜のはな書房です。  学校に行きたくない!と思ったときに読む本、第3回は、綿矢りさ「インストール」を紹介したいと思います。 あらすじ  高校3年生のある日、朝子は学校に行くことをやめ、部屋の家具も全部捨ててしまう。ゴミ捨て場でパソコンをゆずった小学生、かずよしと直ったパソコンを使い風俗嬢の代わりに風俗チャットのアルバイトをすることに⁈ 平成サボり文学 主人公の朝子は、1・2年次は比較的真面目に通学していましたが、受験を控えた3年生のある日、同級生の光一のア

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.3

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.2

           こんにちは。菜のはな書房です。  学校に行きたくない!と思ったときに読む本、第2回では 「オーダーメイド殺人クラブ」辻村深月(集英社)を取り上げます。 あらすじ 「赤毛のアン」が好きな母親に「アン」と名づけられた中学生の小林アン。本当は自分が「中二病」だと自覚がありながらも、クラスでつるむ芹香たちにはそのことをひた隠しにしている。そんな折、同じクラスの「中二病」を隠さない男子・徳川との奇妙な交流が始まる…。 この作品のテーマのひとつは「アイデンティティの受容」だと思い

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本vol.2

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本

           こんにちは。菜のはな書房です。  今月からシリーズで「学校に行きたくない!と思ったときに読む本」をお送りします。  第1回目に取り上げるのは、こちらの2冊 「西の魔女が死んだ」梨木香歩(新潮文庫) 「引金」朝井リョウ(集英社文庫『発注いただきました!』所収)  以前からこちらのnoteで取り上げていますが、改めて(この2作品の比較も交えながら)紹介していきます。 自分の足で立つということ 〜西の魔女が死んだ〜 あらすじ  中学2年生のまいは、学校へ行かないと決め

          学校に行きたくない!と思ったときに読む本

          「不登校日誌」を読んで

           こんにちは。菜のはな書房です。  今回はこちらの本を紹介したいと思います。 観世あみ先生作「不登校日誌」(廣済堂出版) ❕こんなことがわかる本❕ ・学校の先生の視点で「不登校対応」の実情がわかる ・いろいろなパターン、事例を紹介 ・不登校経験者や対応経験のある教員の経験談 ・先生の業務についての豆知識も 「学校に行きたくない」と思う原因は何?  生徒側の気持ちとして起こる「学校に行きたくない」の気持ちの原因はそもそもなんでしょうか。  人間関係?勉強のこと?未発見の

          「不登校日誌」を読んで

          初めて2.5次元ミュージカルを観ました

           こんにちは。菜のはな書房です。  去る5月13日、「エロイカより愛をこめて」の2.5次元ミュージカルを観劇しましたので、感想を書きます。 なぜ「エロイカ」?  理由は母が原作漫画「エロイカより愛をこめて」のファンだったからです。諸事情で参加できない母の代わりに(?)、鑑賞してきました。(ある程度キャラクターはわかります。)(母はその後配信で観たようです。) 全体的な感想  伯爵と少佐は実在した‼︎‼︎(←) 実写映画とどう違うの?  「邦キチ!映子さん」で言及さ

          初めて2.5次元ミュージカルを観ました

          GW本屋を巡る旅

           こんにちは。菜のはな書房です。  少し間が空いてしまいまたが、今月初めに関東の本屋さんに行ってきたので、紹介をします。  蟹ブックス  高円寺に昨年オープンしたばかりの本屋さんです。  商店街の脇道にあるアパートの2階にあります。さりげなく「本」という看板があるのが目印。  オリジナルのブックカバー(10円)などが取り揃えてあります。 そぞろ書房  こちらもプレオープン期間のできたて本屋さんです。ちょうど「すこしさみしい短歌展」の会期中でした。  そぞろ書房さんには

          GW本屋を巡る旅

          あの頃のファッションスナップ

           こんにちは。菜のはな書房です。  今回のテーマは 《あの頃のファッションスナップ》  00年代に発行されていたファッション誌と当時のスナップ文化について書いていきます。  私が購読していた雑誌は、 《KERA》《FRUiTS》の2誌、  残念ながら今は休刊してしまいました。  現在でも発行されている雑誌でファッションスナップを扱っているのは、 《東京グラフィティ》 があります。 《KERA》〜原宿系専門ストリートファッション大集合!  90年代頃からムーブメントと

          あの頃のファッションスナップ

          世界が広がるミニシアター系映画3選

           こんにちは。菜のはな書房です。  今日紹介するのは、 「世界が広がるミニシアター系映画3選」🌏  おすすめのさまざまなジャンルの映画を紹介します。 「父を探して」2013年 アレ・アヴレウ監督(ブラジル) 🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱  クレヨンやコラージュの技法で作られた背景、簡素ながらも可愛らしいキャラクター、アニメートでの豊かなモーションが「少年が見る世界」を伝えている。挿入歌のサンバ調の楽曲がブラジルの風土を作りあげている。 「バンクシー・ダズ・ニューヨーク

          世界が広がるミニシアター系映画3選

          おしゃれって?と考えた時に読む本4選

           こんにちは。菜のはな書房です。  今日紹介するのは、 「おしゃれって?」と考えたときに読む本4選 です。  ファッションエッセイや流行史など、  いろんなコーディネートやビジュアル、服飾の知識を得て  「着る」ことが楽しくなるおしゃれにまつわる本をピックアップします👒 「おめかしの引力」川上未映子(朝日文庫)  作家・川上未映子による「おしゃれ」というより「おめかし」のエッセイ集。10代の頃のファッションの思い出、流行、お気に入りのコーディネートなどが盛りだくさん

          おしゃれって?と考えた時に読む本4選

          フライヤーで振り返る面白かった美術展10選

           こんにちは。菜のはな書房です。  今日は今まで見た美術展で特に面白かったものを紹介します。  10選なので目次から気になるものを選んで読んでもらって構いません。  では以下からどうぞ。 奈良美智 君や僕にちょっと似ている(2012年 横浜美術館)  奈良さんの作品に初めて出会ったのは小学生の時、立体作品を見たこと。美術の教科書にも載っており、すでに現代美術界での地位を築いていた。  この展示では「春少女」など、タッチの細かさや色の重なりを生で見ることができた。また、こ

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          「見た目」に悩んだら読む本3選

           こんにちは。菜のはな書房です。  今日紹介する本は、 『「見た目」に悩んだら読む本3選』 です。  エッセイ、インタビュー集、小説、表現形式はバラバラですが読みやすい本が揃っています。 自分の顔が好きですか? かづきれいこ PHP研究所  「外見」にまつわる悩みを解消する「リハビリメイク」の第一人者。  カウンセリングを通じて悩みを持つ人の「なりたい姿」を叶えてきた筆者が実体験を交えて語る「顔」と「美」についてのエピソード集。 「見た目が気になる」 河出書房新社

          「見た目」に悩んだら読む本3選