新居 直明

日本語Kindle立上げの技術責任者、採用面接コーチ、IoT-EC連携の事業開発を務め…

新居 直明

日本語Kindle立上げの技術責任者、採用面接コーチ、IoT-EC連携の事業開発を務め、2023年3月に企業勤務を卒業。「未来をストーリーで創る」をテーマに株式会社マイストーリーインカードをはじめました。スマホでも縦書きの日本語、リアルとデジタルとの連携に取り組んでいます。

マガジン

  • ストーリーってなんだろう?<読書ノート>

    なぜストーリーに惹かれて、なにかストーリーにかかわる仕事をしたいと思ったのだろうか? そもそもストーリーってなんだろうか? 読書ノートを綴っていきます。

  • 日本のワイン葡萄 リサーチノート

    日本のワイン葡萄の歴史について知識を広げたいので、そのリサーチノートです。ワインは好きですが、通ではありません。

  • マイストーリー mystoryincard

    QRコードからスマホで読むショートストーリー。ライター/編集として携わった、お客様のストーリー/ナラティブを紹介します。更新は不定期です。

  • 珈琲をおいしい水から、家庭で手軽に

    おいしい水からコーヒーを家庭で手軽に楽しめるようにしたい。家電メーカーの取り組みをテーマとして書き綴っていきます。不定期で投稿し、2023年秋までにまとめることを目指します。

最近の記事

はじめてのKDPペーパバック

こんにちは新居直明です。すっかりnoteをご無沙汰していました。最近、背中を押されて、はじめてAmazon KDP ペーパーバックをつくってみたので、その理由と制作上の気づきを書きます。 電子書籍Kindle本を基本として取り組んでます 昨年春から、企業や地域の知られざるプロジェクトXを伝え残す、というテーマでKindle本に取り組んでいます。 3,000字とか少ない分量でも、ひとつのテーマ性があってまとまっていれば、小さな本として無料(書く側は)で公開して残せる(Am

    • 読書ノート:マルティネス+シェッフル『物語の森へ』法政大学出版、2006年

      千野帽子さんの『人はなぜ物語を求めるのか』で紹介されていた本書を読みました。著者はドイツの大学の教授、邦訳はドイツ文学の教授により「物語研究へのきわめてよい入門書」と紹介されています。 大きくは、第二部の「<いかに>提示」と第三部の「物語の<何>筋と物語られた世界」、言い換えると物語の「HOW」と「WHAT」から構成されています。 第二部はわたしには難解で、第三部から印象に残ったところを読書ノートとして引用します。 1960年代のアメリカの社会学者のラボフとワレツキーの

      • ストーリーとは。わたしの定義

        こんにちは、新居直明です。 春からマイストーリーインカードというコンセプトで電子書籍技術の活用に取り組んできました。そのなかで、そもそもストーリーとは何だろう、とあらためて疑問が広がり、いろいろな本を読みながら考えてきました。 また、いくつか人・地域・企業のストーリーライティングのお手伝いをして、フィードバックをいただくなかで気が付いてきたこともあります。 今年を締めくくるという意味で、わたし自身の現在の定義を書いてみました。すこし固いですが今の気持ちです。 ストーリ

        • 日本のワイン葡萄に興味をもち、知識を広げていきたいです

          ワイン通ではないですが、カジュアルに楽しんでいます。仕事で米国ワシントン州のレッドモンドというところに住んでいた時は、近所にもワイナリーがあり好きになりました。 日本のワインも良質なものが広がってきていると聞き、葡萄づくりに興味をもちました。米国西海岸だと、どちらかというと内陸で乾燥している風土での栽培が多いようですので、多湿な日本の国土のなかでは、どんな場所でどんな品種が育てられているのか、ネットを中心に勉強していこうと思います。そのリサーチノートのマガジンです。 まず

        はじめてのKDPペーパバック

        マガジン

        • ストーリーってなんだろう?<読書ノート>
          15本
        • 日本のワイン葡萄 リサーチノート
          1本
        • マイストーリー mystoryincard
          3本
        • 珈琲をおいしい水から、家庭で手軽に
          6本

        記事

          2冊目のKindle出版体験からの学び

          先週末に2冊目のKindle本を出版することができました。最初の経験が活きたことと、今回、新たに学んだことのメモです。 最初の経験がいきたこと KDPの本棚(管理画面)では、メタデータ(詳細情報の編集)と書籍ファイル(コンテンツの編集)が別メニューになっています。少しメタデータを修正するならば、すぐに完了・公開されるだろうと、かってに思っていました。 しかし「詳細情報」「コンテンツ」「価格」は一体的に管理されているため、メタデータの微修正だけでも十数時間の審査が走ってし

          2冊目のKindle出版体験からの学び

          心に刺さる「物語」の力:ストーリーテリングでビジネスを変える(キンドラ・ホール著)を読んで

          企業に戦略的ストーリーテリングのコンサルティングを提供するプロ・ストーリーテラー、キンドラ・ホール先生。ビジネスで活用するストーリーテリングを、豊富な実例と体系的な手法の両面から教えてくれる一冊でした。 この読書ノート「ストーリーとは何だろう?」の出発点となった疑問について、キンドラ・ホール先生が端的に書いているので引き込まれました。 キンドラ・ホール先生によると、ストーリーは「実話」であることと、ストーリーをストーリーたらしめる四つの要素が必要です。 この4つの要素を

          心に刺さる「物語」の力:ストーリーテリングでビジネスを変える(キンドラ・ホール著)を読んで

          ブランドストーリーのつくりかた(ミリ・ロドリゲス著)を読んで

          米国マイクロソフトのストーリーテラーのミリ・ロドリゲス氏の著作。マイクロソフトに「ストーリーテラー」という役割があること自体をこれまで知りませんでした。 Amazon.co.jpで翻訳書(CCCメディアハウス発行)のレビュー数は少ないのですが、原書は受賞歴もあり評価の高い著者・著作です。 「ストーリーとは何だろう?」という問いで読書してきていますが、ミリ・ロドリゲス先生の定義はわたしには最も明快でした。 主人公がいて、プロット(筋書き)があり、結末がある エモーション

          ブランドストーリーのつくりかた(ミリ・ロドリゲス著)を読んで

          ドキュメンタリー・ストーリーテリング(シーラ・カーラン・バーナード著、フィルムアート社)を読んで

          映像ドキュメンタリーの制作を自ら手掛けるとともに大学でも教える米国のシーラ・カーラン・バーナード先生が、ドキュメンタリー制作にたずさわり「物語の正体とその構造を理解したいと思っている人」のために書いた本です。2016年出版の第4版を原書として、528ページ、厚みがあります。 一番の教訓は、NHKエンタープライズのエグゼクティブ・プロデューサー、今村研一先生があとがきに書かれている、フランスのイブ・ジャノー氏の言葉です。 「Exclusive Access」は、誰でも知って

          ドキュメンタリー・ストーリーテリング(シーラ・カーラン・バーナード著、フィルムアート社)を読んで

          かけがわ里山栗焼酎『自ら』のストーリー

          栗の銘産地、掛川 静岡県掛川の里山には栗畑が点在しています。あまり知られていませんが、国内で著名な栗羊羹、栗鹿ノ子、栗落雁などの和菓子には、掛川産の栗も多く使われています。 掛川では、茶葉の産地には栗も植えられてきていました。しかし、農家の後継者不足などの状況から、近年は栗畑の荒廃も進んでいます。栗はイノシシの大好物でもあります。栗畑が放置されると里山でのイノシシの被害も広がってしまうという連鎖があります。 そこで酒好きの有志から、掛川産の「地栗」で「焼酎」を造ったらど

          かけがわ里山栗焼酎『自ら』のストーリー

          ストーリー:ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則、を読んで

          ハリウッドを中心に映画シナリオについて教え、多くの受賞作の脚本家を育ててきたロバート・マッキー氏による、「物語を語る技術」についての指南書を読みました。その脚本術は、これからも折々に読み直して、学んでいこうと思います。「ストーリーとは何だろう?」という視点で、しっかり記憶にとどめておきたいことをメモしました。 読者が主人公の視点でストーリーを読み進めるとき、このギャップが関心をもって引き込まれるところとなり、また、そのストーリーからの学びになる。世の中で起きることの「因果関

          ストーリー:ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則、を読んで

          日本酒で"KANPAI" 岩手から海外進出を果たした『南部美人』革新の軌跡、久慈浩介著

          映画「KAMPAI! FOR THE LOVE OF SAKE」(2015年)は、それまで知らなかった酒造り、世界中でのファンづくりについて、記憶に残るドキュメンタリーでした。 その3つのストーリーのひとつ、岩手「南部美人」久慈浩介社長・杜氏の本があることを知り、読みました。 明治35年創業の酒蔵の長男として生まれた久慈先生は、教師になりたいと思っていた高校時代に米国でホームステイする機会があり、その家族の言葉から日本酒「南部美人」の価値と自分自身のアイデンティティに向き

          日本酒で"KANPAI" 岩手から海外進出を果たした『南部美人』革新の軌跡、久慈浩介著

          こあまちゃん(カゴメ家庭園芸用トマト苗)わたしのストーリー

          わたしを手に取っていただき、ありがとう。 カゴメのトマト苗、こあまちゃんです。 わたしについて知って、元気に育てていただけるとうれしいです。    わたしのルーツ わたしのルーツは、南米アンデス山脈の自然のなかで暮らしてきたミニトマトの野生種、ソラナム・ピンピネリフォリウムです。小さな果実は熟すと赤く色づき、人々に愛されてきました。 日本には江戸時代に観賞用として渡ってきました。小さく赤い果実は、親戚の「ほおずき」さんとイメージが近かったかもしれません。 ミニトマトは

          こあまちゃん(カゴメ家庭園芸用トマト苗)わたしのストーリー

          釣果だけを追い求めず、人生を豊かにするために遊ぼう ー 最北のガイド&シェフ、佐藤優介

          ストリームコレクト(Stream Collect)代表の佐藤優介です。わたしは1986年に浜頓別に生まれ、2021年にこの地にフライフィッシングのガイドサービス、ストリームコレクトを開業しました。どのような体験をお客様に楽しんでいただきたいか、その想いを紹介させてください。    道北浜頓別ベースの釣りの魅力 北海道最北端の宗谷岬から、オホーツク沿岸を60kmほど南東に下ると、日本最大のハクチョウの飛来地、クッチャロ湖が広がります。浜頓別は、湖と頓別川の河口との間に立地す

          釣果だけを追い求めず、人生を豊かにするために遊ぼう ー 最北のガイド&シェフ、佐藤優介

          SAVE THE CAT の法則ー本当に売れる脚本術:ブレイク・スナイダー著

          「SAVE THE CAT の法則ー本当に売れる脚本術」ブレイク・スナイダー著、菊池淳子訳、株式会社フィルムアート社発行、を読みました。Amazon.co.jpでのレビューと星の数ともに高く、読後感も「脚本・ストーリーについてのほんとうによい本」と評判どおりでした。 実践的なノウハウを体系的に書いている。豊富な映画ストーリーの実例をひいて具体的である。著者自身のストーリーも語られリアリティがある。ジャンルを問わずにストーリー・脚本に取り組むバイブルだと思います。 そしてス

          SAVE THE CAT の法則ー本当に売れる脚本術:ブレイク・スナイダー著

          脳が読みたくなるストーリーの書き方:リサ・クロン著、より学んだこと

          「脳が読みたくなるストーリーの書き方」リサ・クロン著、府川由美恵翻訳、2016年、株式会社フィルムアート社出版、を読みました。著者の出版・TV・映画脚本の世界での経験、脳・認知科学での最新の研究成果、本や映画の実例・引用などをもとに、どうして人はストーリーに引き込まれるのか、ストーリーを書くうえで大切なことは何か、を伝えています。 クロン先生が大学の先生であれば、一年間でストーリーを教える学科の内容を一冊の本にまとめたような感じです。いろいろなことが書かれて、散文的でもあっ

          脳が読みたくなるストーリーの書き方:リサ・クロン著、より学んだこと

          教養としての歴史小説:今村翔吾著

          今村先生の直木賞受賞作「塞王の楯」は引き込まれて読んだいたので、「歴史小説に学べ」「ビジネスパーソン必読の書」のキャッチから、購読しました。 ビジネススクールでも、理論的なことや分析手法の教科とならんで、ケーススタディがあります。ケーススタディは、ビジネスの実録の歴史書ともいえるので、今村先生の「はじめに」が心にささりました。 年号の暗記などの教科書的な歴史は「つまらない」と感じて離脱してしまう。たしかに私もその一人でした。そこで「歴史小説」。 スタートアップやグローバ

          教養としての歴史小説:今村翔吾著