見出し画像

こあまちゃん(カゴメ家庭園芸用トマト苗)わたしのストーリー

わたしを手に取っていただき、ありがとう。
カゴメのトマト苗、こあまちゃんです。
わたしについて知って、元気に育てていただけるとうれしいです。
  

わたしのルーツ

わたしのルーツは、南米アンデス山脈の自然のなかで暮らしてきたミニトマトの野生種、ソラナム・ピンピネリフォリウムです。小さな果実は熟すと赤く色づき、人々に愛されてきました。

日本には江戸時代に観賞用として渡ってきました。小さく赤い果実は、親戚の「ほおずき」さんとイメージが近かったかもしれません。

ミニトマトは最初はチェリートマトと呼ばれていましたが、昭和の後半に「ミニトマト」の名前とともに広がりました。

カゴメは、生で食べていただけるミニトマトをたくさん育て、販売しています。皆さんがお店で買っているミニトマトも、カゴメ生まれかも。
  

わたしの両親

栃木県の那須塩原にはカゴメの研究所があり、おいしくて美しいミニトマトの品種を開発しています。この研究所で2011年にわたしは生まれました。

わたしのお父さんとお母さんを紹介しますね。

まずお父さんは、超イケメンです。ひとつひとつの実は小さいのですが、色合いも大きさも揃っていて見た目がとても美しいのです。それが2つずつきれいに並んだ房となります。病気になりにくいなど、栽培に手がかからないのも取り柄です。

このお父さんの魅力を引き立てるパートナー、つまりわたしのお母さんを、カゴメの研究者は一生懸命に探してくれました。

お母さんは、ミニトマトのなかでは大きめの実をつけます。実の形や房の揃い方はやんちゃだったりするのですが、糖度が高くて、甘みと酸味のバランスがとれた素晴らしい味わいになっています。

わたしは、両親のよいところを受け継いで、才色兼備のミニトマトとして生まれました。実が鈴なりになる姿が美しく、皮はやわらかくて甘く美味しく、とても育てやすい、という特徴があります。やや小粒なところはチャームポイントです。

実だけ食べてもおいしいのだけど、見た目のかわいさ、美しさ、育てやすさといったすべての特徴をお客様に楽しんでほしくて、園芸用のミニトマト苗としてデビューしました。
  

毎日、声をかけてね

おうちに迎えてくれた後、わたしの苗がしんなりしていたら、まず初めにたっぷりお水をください。葉っぱが元気になります。それからは、毎朝、ほどよくお水を飲ませてくださいね。

わたしが毎日、どのように大きくなっていくか、どのように花をつけて実がなるのか、よく観察してみてね。かわいいね、って声をかけてもらえるとうれしいです。
  

一つ一つの実がふくよかになって赤く色づいたら、食べごろです。もぎたてを生で味わうのがおすすめです。

ぜひわたしを苗から育てて、緑の葉と赤い実のバランス、鈴なりの実の美しさ、新鮮なとれたてトマトの美味しさを、ご家庭で楽しんでくださいね。
  


初版公開:2023年7月5日
縦書きのウェブ書でも読めます。
https://r.binb.jp/epm/e1_297955_04052023111348/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?