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蜜月の仲

毎年、4月になると母家から、離れに託される花鉢があります。
シンビジュームの一種のキンリョウヘン(金稜辺)です。

『みつばち蘭』と言われて、日本ミツバチが大好きな花です。

この辺りのおじさま方は、ハイバチとかミツバチとか、蜂を育てるの好きなんです。

お義父さんは地元の杉の木で巣箱を自作して、春先にこのキンリョウヘンを巣箱の前に置いて日本みつばちの入居募集します。

寒さに強い品種なので、寒い母家の室内でも冬越し出来ていますが、みつばちが活動し始める時期に合わせて開花させるには、あったかい離れに置いた方が早いのです。
今年はSTAYHOMEのおかげで、開花するまでよく観察できました。

日に日につぼみが膨らむと同時に茎から花枝の脇にぽってり雫が付いているのを発見!!
ミツバチが引き寄せられるだけあって、豊潤な花蜜が咲く前から溢れちゃうなんて!!
毎日眺めてたら私まで惹かれて来る。

改めてネットでキンリョウヘンについて調べてみると、なんと花には蜜は無く、茎から花枝の付け根に集合フェロモンを出して、日本ミツバチを誘惑し受粉させると言う。
それもこのフェロモンは西洋ミツバチには作用しないらしい。
体が大きい西洋ミツバチは蜜の集め方も大雑把で、ハチミツがさらっとしてるけど、小ぶりな日本ミツバチは真の蜜しか集めないのでハチミツも濃厚です。
地味な色であんまり好きじゃなかったんだけど、そんなすごい能力を秘めていたなんて魅惑的☆キン様

例年秋にはハチミツが採れて、名古屋の実家や姉妹家族に分けてあげて喜ばれていましたが、昨年は採れませんでした。

暖冬でハチがあまり冬眠せずに、蜜を食べ尽くして餓死したのか??
知らないうちに退居していたのか。。

そんな昨年の悔しさがあり、余計に今年はキン様を愛おしく思います♡♡

これから庭仕事が増える時期ですが、かがんで草むしりしたり、カモミール摘んだり、花の写真撮ったりしてると、花から花へとせっせと飛び回るミツバチの羽音が耳元で聞こえて、
同時に甘い黄金色の蜜の味が思い出され、何とも切なくお慕い申し上げる気持ちになってしまいます。

この愛がどうか実って今年はハチミツ分けて頂けますように。
どうかキン様、フェロモン大放出して下さいませ。

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