見出し画像

あら玉 出羽の里 純米吟醸原酒

商品名:あら玉 出羽の里 純米吟醸原酒
酒蔵:
和田酒造
代表:和田茂樹氏(9代目)
アルコール度: 17%
原料米:出羽の里
精米歩合:55%


あら玉、という言葉は和歌で「新年」という意味があり、商標登録されています。和田酒造は1797年創業ということで、なんと、200年以上続く酒蔵なのです。社長は、和田多聞氏。8代目です。その8代目のお嬢様の旦那様が茂樹氏。婿養子というかたちなのかわかりませんが、実質的には和田茂樹氏が運営している酒蔵です。

調べていくとなかなか興味深い酒蔵です。先ず、奥さんの弥寿子氏。一人娘で幼少の頃から酒造りが身近であり、行く行くは自分が酒蔵を継ぐという意識を持っていたようです。実際のキャリアは、醸造学ではなく微生物を研究されています。通常、酒蔵の跡取りは農業大学で醸造学を専攻する方がほとんどです。しかし、弥寿子氏は東京農工大にて微生物の研究に従事し、卒業後は酒類研究所で醸造の勉強をしております。皆さんご存じの通り、微生物が日本酒の味わいを醸し出すわけで、この微生物をコントロールしているのが速醸、昔は生酛でした。ゆえに、微生物を学ぶ、ということは日本酒造りにおいて極めて重要なのです。

夫の茂樹氏は大学の同級生。おそらく研究室も同じだったのでは?卒業後は公務員として就業し、その後、弥寿子氏と結婚し和田酒造に入社、現在はおそらく代表の立場にあるものと考えます。弥寿子氏は育児の傍ら、夫をサポートする立場にあるようで、HP記載の「玉ちゃん通信」はおそらく奥さんの仕事ではないか、と想像します。あのデザイン、雰囲気、男性にはなかなか書けませんので。

これまで、さまざまな蔵元を調査してきましたが、代表者がPHD(博士)という肩書は初かもしれません。奥さんも微生物に詳しく、旦那はさらに詳しく博士という肩書。私は権威主義ではありませんが、博士まで進んだ方は一定のリスペクトというか、本当に尊敬しています。たぶん、あら玉というお酒は、これから大きく進化すると思います。なぜなら、根底に「研究」の思考があるからです。さらにいえば、「定量分析」を徹底しており、職人の「感覚」に頼るような酒造りはしないと思います。

ということで、是非、海老原商店にてあら玉を飲みにきてください。原酒ですよ!原酒!!山形は十四代含めて将来有望の酒蔵が多し!

ではでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?