アートボード_1

アトピーの経過と試行錯誤

アトピーと共に歩んできたこれまでを書いてみようと思います。

●幼少期〜学生時代
近所の皮膚科医に通院。毎度ステロイド軟膏(強さは不明)を数本処方されて、それにより炎症はずいぶんとおさまっていたように思います。

●高校卒業前
友人たちとの卒業旅行にスノボーに行き、そこで雪焼けによるひどい炎症を初めて体験しました。
顔全体がが赤くはれて、驚いたのを覚えています。
・晴天だったため、雪からの照り返しによる日焼けからの肌荒れ。
・普段使っていない日焼け止めが合わなかった可能性。
この2つが原因で、またその両方が重なったことで、ひどくなったのだと思っています。

そして、総合病院の皮膚科に2週間ほど入院しました。

<治療内容>
・セレスタミン内服
・イソジン療法
・ステロイド軟膏を患部に塗って、さらにリント布に亜鉛華軟膏を塗ったものを貼り、包帯で巻く。

顔全体が赤く腫れて、リンパ液も出ていてジュクジュク。
強いかゆみ。顔の強いほてり。
体にも広がっていたように記憶しています。
顔や体を包帯ぐるぐる巻きで、ゴワゴワと心地悪く過ごしたものの、退院時にはリンパ液もおさまり、顔全体がほんのり赤いくらいでした。

●短大時代〜30代前半

<治療内容>
・退院後は同病院に通院。
・内服は減ステ。
・ステロイド軟膏

この後、就職をせずに脱ステをすることに。
多分、ステロイドバッシングがあった後、脱ステが多く言われるようになった頃だったと思います。

<治療内容>
・2度目の総合病院入院(2週間くらい)で減ステ
・退院後は、脱ステと脱保湿(再度の悪化。赤い顔、繰り返しの落屑。)
・食事を和食中心に。間食も減らす。
・総合病院へは行かなくなり、漢方薬局で処方もらう(ツムラなど)。
・漢方の効果を感じ、大学病院の漢方科へ通院
(プロトピックや、ステロイド軟膏も併用。プロトピックは、使用直後の独特の灼熱感と刺激が不快でごく短期間のみの使用。)
・ウォーキングなどの運動

漢方を用いることでずいぶん快方に向かいますが、
やはり抵抗があるものの、ステロイドに戻ってしまいました。
友人たちが就職して新生活を送る中、
強いかゆみが辛く、朝起きて血のついたベットカバーや、鏡で炎症のひどい顔を見ては落ち込み、
テレビに映る女優さんやモデルさんの肌の美しさと比べて、
ただただ落ち込む毎日でした。
親にもあたった事もあったし、半年ほど引きこもっていました。
友人にも会わず、外出は通院と週1のスーパーへの買い物のみ。
気持ちも鬱になっている状態でした。

気持ちを切り替えて外出するようになったのは、
父に泣かれたことが衝撃的だったからです。
思っていた以上に、こんなにも両親を悲しませていたのか…と、今でもよく覚えています。

アルバイトや、デザイン会社への就職を経て、
ストレスでの悪化や、深夜残業での疲れによる悪化も多々ありましたが、
落ち込みながらも、仕事のやりがいや友人との楽しみに、
この頃からアトピーのある生活を受け入れて過ごせるようになってきたのだと思います。

●30代後半〜現在
まだ悪化もあるものの、ずいぶん生活しやすくなって、
さらに良くしたい、良くなるかもしれない!という気持ちが強くなってきました。

<治療方法>
・漢方科での通院から、アトピーが快方に向かっている友人からの紹介で、漢方薬局へ変更。月1で煎じ薬を処方もらう。(1年くらい。)
・気功(3ヶ月ほど。効果は体感できず。)
・鍼(刺絡。半年ほど。効果は体感できず。)
・食事を粗食に。間食はますます減らして、和菓子中心。(外食時や粗食自体がストレスになる時は、無理をしない。)
・ジム通いで汗をかく。
・岩盤浴、サウナ

これまでの私個人の経過・体感として、効果があったなと感じることは、

まず、脱ステは行なって良かったと思っています。
脱ステから、長期間の炎症のくりかえしの波はしんどかったけど、薬を減らしても炎症が引いていく様子は、体の治癒力を感じれたことでもあると思っています。
アトピーを患っている数人の友人からは脱ステの経験談は聞いたことがないので、ステロイドによる治療だと思いますが、
脱ステを体験してこそ、アトピーの治療方法は個々に効果が異なり、だからこそ治療の難しさがあるのだと感じています。
ステロイドの標準治療や、脱ステ・民間療法や…賛否両論だとは思いますが、
自身が心地よい治療法・納得の行く過ごし方を選んでいけたらいいのではないでしょうか。

そして食事です。
もともと子供の頃からカップラーメンやポテトチップス等はあまり食べないですが、
脂っこいものや、チョコレートを食べるより、
野菜の煮物や魚を意識的に食べる時期のほうが炎症が引きました。
もともと便秘気味でしたが、便通は良いほうがいい。
今もこれは強く感じますが、腸の調子はとても影響するのだと思います。

そして汗がかけるようになってきたこと。
炎症がある時は悪化するので控えましたが、
炎症が引いている時は、積極的に汗をかくようにしました。
常にほてりが強く、汗がなかなかかけなかったのに、少しずつ汗がかけるようになってからは、良くなるスピードがぐっと加速しました。
ほてりがどんどん引くようになって、煩わしさが減りました。
岩盤浴やサウナもリラックス効果もあり相乗効果で良かったのかもしれません。

こうして過ごして、もう39歳。
脱ステに苦しんでいた頃は、39歳の時にどう過ごしているかなんて、想像していたかなぁ。
治したい!!治っていてほしい!という思いが強い一方で、どうせずっと治らないでつらいままなんだ…という弱い気持ちも大きかったように思います。

そして現在。
顔や首、腕などの炎症のあったところは浅黒い肌色ですが、
ひどく炎症が出ることはなくなり、
多少炎症が出ても、まだらになり、炎症のない部分というのが増えました。
痒みも、ぐっと減りました。なので、ほとんどひっかき傷はありません。

ただ、ステロイド軟膏は未だ使用中です。
薬を手放せていないことが悔しいけれど、
ここまで良くなってきた経過をこうして改めて振り返ることで、
また試行錯誤をして、快方を目指せるような生活を送っていけたらと思っています。

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