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ニューヨークの外側が面白い?クィーンズの徒歩世界旅行

クィーンズ一日ウォーキング

ラッガーズ大学の先生がご自身がコミュニティの活動をしているクィーンズを案内してくれました。
クィーンズは、マンハッタンの東側でブルックリンの北側、多くの住民が2言語以上を話すという多様性あふれるエリアです。

一般的にアストリアがギリシャ系、フラッシングが中国系・・・などと言われてはいますが、単純には区別して理解できないぐらいまざりあっています。ルーズベルト通りに沿って数ブロック歩くと、
建築パターン・サインに用いられている言語・路上の使い方・店舗の種類
など、まるで複数の国を徒歩で旅しているかのようです。

(1)イギリス由来のまちづくり:田園都市サニーサイド・ガーデン
(2)南米系住民のエリア:ジャクソン・ハイツ
(3)インドにしか見えないエリアのジャクソン・ハイツ((2)と隣接しています)宝石店も多いです
(4)久しぶりに中国に旅行に来た気分になれるフラッシング

これらが徒歩圏内に「クィーンズ」として隣接しています。

「次」の投資場所としてのクィーンズ

案内の中で聞いた話は、クィーンズでは、
・意図的に空室や低利用にしたりして、都市計画の変更や開発を待っている土地やユニットが多い
・空室はセカンドハウスとしても機能しており、移住の足がかりとしてアメリカ人以外に所有されている場合も観察されること
・・・などが起きているそうです。
(4)のフラッシングは東アジアからの投資の流入によって、現在も開発が進んでいます。

クィーンズは低層で密度が高く、マンハッタンと比較して緑地が少なく、唯一とも言えるコロナ・パークには多くの人が集まっています。

コロナ・パークは国際博覧会の場所としてもともと整備されました

そのコロナ・パークを一部占用するような開発計画への反対や、サニーサイド操車場の大規模開発への反対運動など、地元コミュニティにとっては頭を悩ませるような出来事も多く、それらの都市問題についてアクティブな活動が行われているようです。公園や操車場は残された少ない開発余地のある土地であり、マンハッタンにおける開発余地が殆ど無い現在、クィーンズは「次」のターゲットとなり得る可能性があります。

このように興味深い地域ですが、観光でニューヨークに来た場合にはクィーンズに行くことはあまりないのではないかと思います。
クィーンズはマンハッタン以上に地元の人の生活が見られる場所で、非常に魅力的です。勝手ながら、開発によってミニ・マンハッタンにはならないでほしいなと願っています。