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「今、松尾の信頼残高ゼロじゃなくてマイナスだから」上司の一言から這い上がった”想像力を持って働く”こと


オンラインキャリアスクール『SHElikes』のWebライティングコース課題で執筆したものです。課題提出後、添削いただいた内容をもとに加筆修正いたしました。

【課題の概要】
インタビュー映像を見て、取材原稿を書いてみよう
・テーマ:「仕事をするうえで大事にしていること」
・想定媒体:Woman type
・想定読者:Woman type の既存読者・潜在読者
・字数:2,000〜3,000字程度
・与えたい読後感:明日からまた仕事を頑張ろう、私も何か挑戦したい

SHElikes


SHE株式会社で、女性向けのマネースクールSHEmoneyのブランド責任者である松尾真里さん。
起業する夢を持ちながら新卒からリクルートでスキルを身につけ、SHE代表の福田恵里さんから声をかけてもらう形で転職をした。
副業で行っていたコーチングの技術を活かして、SHEmoneyでも一人一人に合ったプランニングを実施しているという。
起業家にフィードバックをもらいに出向いたり、SHEmoney立ち上げ時にも個人事業主の方に片っぱしから連絡をしたり、とエネルギッシュに働く松尾さんですが、基本は働きたくない人間だと言う一面も。
そんな松尾さんのお話を伺って、自身の経験や先輩から学び、今の松尾さんがあるのだと感じた。


コーチングを活かしたチームワーク

事業責任者として日々マネジメントをしていると、コミュニケーションがとても大切だと感じる。
その中で松尾さんが特に大切にしていることは、”心理的安全性”だという。
リクルートの厳しい環境を経験したからこその発見があったのかもしれない。

「普段からいろんなアイデアが出やすいように、雰囲気づくりは気をつけているかなと思っています。特に新規事業の場合は正解がないので、思いつきのものが当たる可能性もあるんです。わたしだけでなく、メンバー同士のコミュニケーションでも、まず『いいね!』と言って、『じゃあもっとこうしたらいいよね』というようにどんなアイデアでも出していいようにしています。」

社員だけでなく、業務委託の方や副業の方もいる中で、新しいメンバーもチームに馴染めるように「未来を考える会」のようなイベントも開催しているという。

「新規事業ってめちゃくちゃカオスなんですよね。その中でも頑張れる指針になるものって、SHEmoneyの事業としてやりたいという”will”と個人が持ってる”will”だと思うんです。その重なりがあることがすごく大事だと思っています。言われたからやるのではなく、『自分の意思がこうしたいからこれに関わってる』という”will”の重なりがあることがすごく大事だと思っています。
『そもそも、なんでこのSHEmoneyに関わりたいと思ったのか』や『ここで成し遂げたいことが何か』みたいなところは、工夫してコミュニケーションをとっています。これは社員でも、業務委託の方でも、副業としてスポットで入っている方も、全員に対して同じです。」

社員だけでなく、関わる人一人一人と向き合っている姿勢には、副業として行っていたコーチングの技術を活かしているように感じる。
チームが多くなったときには、毎月ミートアップで振り返りと内省の時間をとることでコミュニケーションをとっているという。


目的に立ち返ることで、また前に進める

事業を起こすとなると、メンタル的に苦しいこともたくさんあるだろう。
事業の責任者であるから、自分が折れてはいけないと言うプレッシャーもある。
立ち上がれなさそう、踏ん張りがきかなそうなときは、どのように乗り越えてきたのだろうか?

「『そもそも、今目の前でやっていることってなんのためにやっているんだっけ?これって必須なんだっけ?非必須なんだっけ?』というところを必ず考えています。『いや、目的あるし、これ必須だよね!』となったら、やらない理由がないので、奮い立たせてやるみたいなことは結構あるのかなと思います。」

モヤモヤや不安は、ノートに書き出して内省したり、人に話して整理してもらっているという。
では、メンバーとのコミュニケーションで気をつけていることはあるのだろうか?

「それでいうと私、結構話しちゃうタイプですね。『ここ行き詰まってるんだよねー。』とか、『もうつらーい!』みたいに。明るい感じで悩みを曝け出すと、メンバーが『どうしたんですか?』『話聞きますよー!』って言ってくれるんです。あまり格好つけずに、そのままを話していますね。
悩みって、1人で抱えて解決しようとすると結構きついと思うんですけど、シェアするとかなり負担が減ると感じています。
私は、仲間たちにシェアすることで乗り越えてきたなと思っています。」

こう話す松尾さんも、最初からこのようなコミュニケーションができていたわけではない。
リクルート時代にリーダーとして1人抱え込み、トップダウンのように取り組んだことで、チームが崩壊した苦い思い出があるようだ。

リーダーにも2種類いていい。

「リーダーシップを発揮する人は発揮すればいいし、フォロワーシップの人がいてもいいと思っています。私はフォロワーシップの方で、これも苦手、あれもできない、それもできない。だから、一緒に取り組んでいる仲間に「私ここ全然できないんだけど、めっちゃ得意ですよね。ちょっと助けてくれませんか?」のように、コミュニケーションを変えたら、うまくいくようになったんです。結果、そのプロジェクトで史上初の全KPI達成という成果まで出せたんです。
自分の違和感にちゃんと気づいて、立ち返ることができたからかなと思います。」

人に頼ることは悪ではない。でも、それを言うだけでは意味がない。

松尾さんは、ご自身で気づいて立ち返ることができていたが、もしチームのメンバーが同じように感じていたらどうするだろうか?

「本人が本当にやりたいことを軸にして、視座を一段上げるようにしています。
『本当にその成果を出すとか、事業成長させたいというところがあるのであれば、まず、”頼ることが悪だ”っていう思考は捨てていいと思うよ。』のように伝えますね。『いろんな人の手を借りて最終アウトプットがめちゃくちゃ良いんだったらそっちのほうがいいんじゃない?』のように、視座を変えるように促します。」

想像力を持って働くことで信頼を積み重ねる

メンバーの表情や表現にも常にセンサーを張ってコミュニケーションをとることは、とても体力を使うものだ。
人のために使う余力を残しておくために、暇な時間を作るようなタスク管理をすることで叶えられているという。
必ず人のための時間を1時間は用意し、そのためにほかの仕事を効率よく進めている。

また、仕事を次に渡す相手を想像して仕事をすることも意識しているという。
自分のタスクのみを考えて仕事をしていたことで、「今松尾の信頼残高ゼロじゃなくてマイナスだから」と上司に言われたこともあったという。
その辛い経験を経て、小さいことでもできることを地道に行い、信頼を積み重ねてきた。
現在のマネジメント時にも、メンバーのことを想像しながらコミュニケーションをとっていることが感じられる。

インタビューを通して、先輩の仕事術や自身の経験から常に学ぼうとする姿勢が今の働き方に繋がっていると感じた。


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