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グルテンフリーお試し中

今年のウィンブルドン決勝戦。ジョコビッチが芝の王者フェデラーを制して優勝を手にした7月14日から、わたしはグルテンフリー生活をはじめた。

彼の著書『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は、半年ほど前から夫の本棚にあった。たしか全豪オープンをきっかけにテニスに興味を持ったのと、夏のメルボルンを旅して現地のヘルシーな食事や人々に感化され、「僕ももっと健康になりたい」という意識から、彼はこの本を買っていたと記憶している。夫が読み終わったら回してもらうつもりだったのが、知らぬ間に前半で挫折していたらしく、わたしもこの本のことをすっかり忘れていた。

しかしウィンブルドンを観ながら、決勝へと勝ち進むジョコビッチにまた興味が湧いてきて、本を読んでみたらあまりの面白さに一気読み。すっかり影響され「これはグルテンフリー、試してみる価値ありそうだわ」と決心を固めたその日、ジョコビッチが優勝したのだった。

2週間で結果は出る、はずが……

もちろん動機はそれだけでなく、「ヨガの先へ」でも書いたように、「最近なんとなくの不調を改善する何か」として、運動よりも手軽だと思った。さすがにこの酷暑では、すぐテニスを始めようという気も起きないから。

しかし、いざグルテンフリーにチャレンジとなると、たかが数週間とはいえパンを食べられないことを考えて絶望的な気持ちになった。
だって大のパン好き、また焼き菓子好き、つまり小麦粉が大好きだから。それが高じて、2年ほど前は味に惚れ込んだ地元のパン屋さんで、しばらく週末バイトをさせてもらっていたほどなのだ(いい気分転換と、異業種体験による社会勉強にもなった)。 ホームベイキングも趣味で、毎朝食べるパンをもう10年以上、週2回ペースで焼いてきた。

そんなディープなパン好き人生を送っているにもかかわらず、グルテンフリーを試してみようと思ったのは、ジョコビッチの本の内容から、わたしが長年悩まされている乾燥性湿疹や、慢性の便秘、頭痛などの症状は、もしかして小麦の摂りすぎと何か関係があるんじゃないか?と不安がよぎったから。
とにかく2週間を目安に小麦をできるかぎり(しょうゆにも小麦が入っているので完全に排除するのはかなりむずかしい)抜いてみて、それでもし体調がよくなり、次にパンを食べた時に体が違和感をもったら、グルテン不耐症の可能性があるという。

というわけで、やってみた。2週間のつもりが、すでに3週間も乗り越え、今週末で4週間になろうとしている。

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暮らし・仕事・おしゃれ・健康を題材としたエッセイ(平均2000字)が28本入っています。

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