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noteから生まれた最新エッセイ集『ただいま見直し中』

note連続投稿99週目の今日、最新エッセイ集『ただいま見直し中』の発売日とも重なり、個人的にはなかなかドラマティックな日となった。

この書籍に収録したエッセイの多くは、noteで毎週書き綴ってきた文章が原案となっている。
2019年6月の開始以来、これまで約130本のエッセイを公開してきたが、そのなかから本のテーマに沿う28本をピックアップした。
本に収録した文章(note公開時のまま)はマガジンにまとめたので、もし書籍用に改稿した文章との見比べ、なんてことに興味が湧いた人には読んでもらえるとうれしいです。

本のテーマは、「これまでの暮らし方、働き方、お金の使い方、食べ方、体の整え方などの『見直し』」。
書き下ろしのエッセイやインタビューコラム、写真家が撮影してくれたカラー写真ページも加えたら、248ページというボリュームになり、これまで出版した著作のなかではもっとも多いページ数となった。

わたしがnoteをはじめたきっかけは、1本目に投稿した記事「はじめまして」に詳しく書いている。

ブログを長く続けるなかで自然に生まれてきた「こういうことが書きたい」という思いがあって、ブログやインスタグラムとの「書き分け」を強く意識しながら、noteを書いてきた。それによって、自分の「書く筋力」は地道に鍛えられたと感じている。

ブログやインスタを投稿するときに、仕事や創作の意識はほとんどない。
でも、noteを書くときにはそれがある。
「テーマや発売時期はともかく、いつか本になるエッセイの下書き」という意識で毎週文章を書き、公開する。それがわたしのnoteの使い方だから。

だから1本1本の文章に思い入れがある。
書くのには毎回それなりのエネルギーと時間を使うし、連続更新記録を重ねていくという別のモチベーションがないと続けられない部分もある。
「スキ」が多くもらえればやはり手応えやうれしさがあり、反対に、その数が自分の文章に対する満足度とは裏腹でも、そこには何らかの学びやヒントがあると受け止めている。

自分が好きなもの、やれと言われなくてもやらずにはいられないものを突き詰めていったら、わたしのなかで最後まで残るのは、今のところ「書く」だと思っている。

でも、noteの文章を、書かないと気持ち悪くて、書いてすっきりしたくて書いているかというと、それは違う。
自分が書いたものを誰かが読んでくれて、少しでも心が動いたり、読む前と後でほんのちょっとでも視界が変わったりしてくれたらうれしいと思って書いている。つまり、「読んでもらう」を前提に、読者を明確に意識して書いている。それが、若いころにつけていた日記とは大きく違うところだ(誰にも読まれたくないプライベートな日記は現在つけていないし、今のところ必要も感じていない)。

自分の心に浮かんだこと、「いいな」と思ったことも、「おかしいぞ」と感じたことも、今はたくさんの人に「どう思う?」と投げかけてみたい。それを貼り出す掲示板のような場所が、わたしにとってのnoteかもしれない。
偶然や通りすがりにでも、わたしが書いて貼り出した文章に気づいて読んでくれた人が、「へぇ」とか「なるほどね」とか「どうかな」とか、ちょっとでも考えてくれる。その人たちはフォロワーや読者未満であっても、ブログよりもっとずっと開けた場所に掲示板が立っているのが、noteのいいところだと思っている。

だから、1週間後に連続更新100週目を迎えて以降も、同じペースで更新を続けていこう思う。
そしてまた、このnoteから書籍作品をつくりたい。
思い描いていたことが形になった最初の一冊としても、この新しい本は、自分にとって今後も大切な作品になる予感がしている。


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