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オープニングとエンディング。

私はわりと早い段階で
文字が読める子どもだったこともあり、
幼い頃からアニメや洋画の
エンディングクレジットを
チェックする子どもでした。

エンディングには
「声優」という言葉ではなく、
「声の出演」とか
「キャスト」という言葉で、
キャストが表示されていたので、
とりあえずアニメの声は
人がやっているんだな
ということがわかっていたし、
テレビで放映される洋画は
日本人が声をやってるんだな
ということもわかっていました。

その時に、
そういう仕事をしたい
と思ったわけではないですが、
その頃から
「声優」という言葉は認識せずとも
声の出演している人は
凄いなーと思っていました。

「タッチ」の浅倉南ちゃんと
「ピーターパンの冒険」(世界名作劇場)の
ピーターパンて同じ人がやっているんだ!とか、
「魔女の宅急便」の
キキとウルスラって
1人で2役やってるの!?とか、
「ちびまる子ちゃん」のまる子役の人と
「サザエさん」のタラちゃん役の人が
「風の谷のナウシカ」に出てる!とか。
(年齢がわかるチョイスだな)

「声優」という職業を
知ることになったのは、
それからだいぶ後のことですが、
(それでも小学校高学年くらいかな)
それまで「声の人」と言っていて、
「〇〇の声の人すごいなー」
なんて思っていました。

そして年月は流れ現在、
エンディングに表示される
声優さんの名前だけでなく、
スタッフさんの名前を
チェックするようになりました。

スタッフさんの名前って、
エンディングにも表示されるのですが、
オープニングでまず紹介されますよね。
昔はなんとなく
歌とアニメーションだけで
カッコいいなぁなんて
見ていたオープニングですが、
今は誰が関わって作られた作品なんだろうと、
チェックする視点に変わりました。

舞台のチラシとかで、
出演者はもちろんチェクしますが、
それ以上にスタッフの方に視点が向くのと
同じ感覚かもしれませんね。

ところでアニメ制作には、
舞台以上にたくさんの人が
関わっています。

原作や原案、
キャラクター原案、
製作総指揮、
企画、シリーズ構成、
キャラクターデザイン、
作画総指揮、
プロデューサー、
(プロデューサーにもいろいろあります)
オープニングテーマ、
音楽、音楽プロデューサー、
音楽制作、音響監督、
編集、美術監督、撮影監督、
設定、色彩設定、シリーズ演出、
監督、アニメーション制作、
制作協力

・・・等々。

声優を目指している方の中には、
ナレーションをメインに活動したい方や、
吹替えに特化して活動したい方も
もちろんいらっしゃると思いますが、

主に「アニメに出たい!!」

と思っている方は、
スタッフさん達が限られた時間の中で
徹夜でアニメーションを作り、
(いや全てが徹夜なわけではないかもしれないですが)
声優はそこに“声”という
命を吹き込む仕事なのだということを、
スタッフさんがいての声優なのだということを、
もっと知っておいても良いのではないかと思うのです。
(既に知っている方には今更ごめんなさい;;)

最近は声優さんが、
出演アニメ関係のラジオなどで制作会社の
アニメーターさんの話をされているのを
よく耳にするなぁと感じます。

そこには、
アニメーターさんへのリスペクトを非常に感じます。
制作サイドの仕事や思いを知ることは、
声優にとってとても大切なことだと思います。
そういう思いを持てる声優さんと
一緒にお仕事したいと思っていらっしゃるだろうなぁと思います。

(余談ですが、
当スタジオアニメアフレコクラスの
担当講師・こぶしのぶゆき氏は
声優になる前に制作進行のお仕事をされていたので、
スタッフ側が声優に何を求めているのかを
非常に大切にされています)

音響監督さんのワークショップは
探せばすぐにヒットすると思いますが、
音響監督という、
直接的に声優と関わる方以外の
スタッフさんと関わる機会を持てると、
そうした方々のお話を聞くことができると、
声優としての在り方も
変わってくるのではないかと思います。

「あの役の声誰がやってるんだろう」
とエンディングクレジットを
確認する方は多いと思うのですが、
今後オープニングやエンディングで、
監督や作画や制作や…
その他様々なスタッフさんの名前を
チェックしてみると良いかもしれません。

お名前を知らなかったとしても、
こんなに多くの人たちが
制作に携わっているんだ…
と感じたら、
自分が声優として担う
責任というものを
今とは違った形で感じられ、
演技に対する向き合い方も
変わるかもしれません。

声優も、作品作りに携わる
大勢の人たちの内の1人ということです😊

本日もお読みいただきありがとうございました。

佐山直子

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