ポポ

2020鑑賞感想007 ゴジゲン 第16回公演『ポポリンピック』

ジャンル:演劇
団体名:ゴジゲン
作品名:『ポポリンピック』
場所:こまばアゴラ劇場
作・演出:松居大悟
出演:目次立樹 奥村徹也 東迎昂史郎 松居大悟 本折最強さとし 善雄善雄 木村圭介(劇団献身)
鑑賞日:2020/01/04(土) 18:00-
あらすじ
2020年、ここでオリンピック・パラリンピックが行われる。
プレイヤーとして生きていて、機会は今回しかないだろう。
だけど彼は出られない。
選ばれる資格すらなかった。
多様性と調和。多様性と調和?
どこにも居場所なんてないならば―――
さあ、彼の物語を始めよう。

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感想

スポーツが好きではない。観るのもやるのもだ。オリンピックが題材。どちらかというとアンチオリンピック派な僕。不安を覚えながら観たこのポポリンピック。

選ばれなかったけれども、その選ばれていない中でも選ばれている人の物語。たぶん無意識に今の松居大悟の位置を示していたのかな、と思えた。本人的にはまだ選ばれていないけど、人によってはもう選ばれているのではないかと思う、今の松居大悟の位置。ポポは、きっと松居大悟なんだ。

作中に、知らない人たちの中でポポがボウリングをやるが、今までとは違いストライクを取れなくなっていた、というシーンがあるが、きっとそれは松居大悟の「不安」であるのだな、と勝手に解釈している。

結局一度しか行かなかったこの『ポポリンピック』。ゴジゲンは『劇をしている』から観させてもらっているが、正直に言うと個人的にはそこまで心にガツンとくることはなかった。その理由としては、やはり「オリンピックが題材」だということ。選ばれる選ばれない云々関係なしに全体的にオリンピックの話だったので、思っていた通り、不安が的中したな、といった感じ。ところどころちゃんとゴジゲンらしさもあり、面白いと感じた部分ももちろんあるが、現実にあるオリンピックを題材にしているせいか、演出面が舞台チックというかなんというか、おちゃらけすぎというかなんというか、現実と現実じゃない部分の線の引き方が普段と違った印象を持ったのもあまり合わなかった理由の1つなのかもしれない。内容としては面白い、といった感情ではあったけれども。その世界に入り込むことはできなかった。

元々予約の段階から2回分しか予約しなかった。お金もなかったのもあるが、不安があったのも理由の1つだった。諸事情で初日は行けなかったけれども。1回観て満足感があった。お腹いっぱいだった。終わった時に「面白かったけど、この作品はもう観なくていいかな」という感情が一番だった。それでも2020年初の観劇がゴジゲンで良かった、と心から思ったのは確かだった。

まあ、これは作品の内容と僕の好みとが合っていなかっただけで、団体も作品も悪いと言っているわけじゃないことだけは分かってほしい。

なんかマイナスな感じの書き方になってしまった…なんだか申し訳ないな…。

ただ、僕はこの『ポポリンピック』を観て良かったな、観れて良かったな、と心から本当に思っていて。

基本的に「好きなものは全部好き」派ではない僕が、今まで観てきたゴジゲンが全部好きだった方が違和感があるわけで。この作品で、ゴジゲンにも自分合わない作品があるんだなあ、って実感することが出来たのは喜ばしいことだった。なので、もっとゴジゲンに興味を持ったし、もっと松居大悟の作品を観たいとも思えたのは、自分の中で得たものだった。

次は小説かな?それともラジオドラマ?なんにしろ次の作品がとても楽しみです。

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