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生徒の部活が忙しすぎて心配

はじめに

この記事は実際に中高生をレッスンしていて体感していることを元に書きました。部活が忙しすぎて辛い人、辞めたいと悩んでいる人に向けて辞めてもいいんだよ、という思いを込めて書いたので、部活を頑張っている学生たちを批判しているように見えてしまいそうですが、そうではありません。私もかつては【部活命】の学生でした。でも辛かったら一度立ち止まって考えてほしい。皆さんのことを心から応援しているので、心と身体が壊れる前に他人の意見として一度読んでもらえると嬉しいです。

頑張りすぎていませんか?

私はオーボエの先生をしています。私のレッスンに来てくれる生徒さんには吹奏楽部に所属している学生たちもおりまして、私は常に心配していることがあります。
それは
みんな一様に疲れている・・・
もうヘトヘトになっている・・・

疲れているだろうによくレッスンに来てくれたな、と感心してしまうくらいです。
会えて嬉しい気持ちももちろんありますし、オーボエを上手くなりたいと思ってレッスンに来てくれて本当に嬉しいです。
しかし、正直な話し
帰って休んだ方がいいのでは・・・
少しでも早く寝たほうがいいのでは・・・
とこちらが心配してしまうほどです。

レッスンをしていて感じるのは、疲れて頭が回っていない子がほとんど・・・
そして身体の疲れが取れていないので余計な力も入って演奏中もガッチガチ・・・
本当はもっと楽に、楽しく、そして上手に吹けるはずなのに、疲労が溜まって実力が発揮できていないように見えるのです。
そして生徒さんたちに部活の様子を聞くと、朝練に始まり放課後も遅くまで練習。帰ったら宿題。毎週末にはコンサートやコンクールなんていう鬼スケジュールだったりするのです。みんな忙しすぎる😭

何のために部活をしているか

皆さんは何のために部活に入りましたか?
吹奏楽部であれば
・音楽が好きだから
・みんなと一緒に楽器が吹きたいから
・コンクールに向けてみんなで頑張った青春を味わいたいから
・吹奏楽部を題材にした漫画やアニメを見てやってみたくなったから

みたいな理由があったと思います。ではその部活に入部したかった理由や希望が実現出来ているか考えてみてください。現実は違ったな・・・と思うことももちろんあるでしょう。ですが、それは自分が頑張って乗り切れたり我慢できたりする範囲ですか?
部活での活動は、集団行動や上下関係を学んだり、目標に向かって頑張る力を養ったりと社会性を身につけたり人間力を向上させる機会にもなりますよね。
部活に入って学べることや、そこでできた仲間たちとの関係は一生物だと思っています。私は学校教育の中における部活動は、とても大切な10代でしか味わえないかけがえのない時間だと理解しています。でもそれは健康、ましてや命より大切なものではありません。そして人の目を気にして無理して続けるものでもありません。

自分の心と身体を大切にできていますか?

例えばですが、毎朝5時半起きで朝練に行き、学校の授業を終えてから部活に行く、部活終了後に半ば強制的になってしまっている個人練習をこなしクタクタで帰宅。人によってはここから塾に行く人もいますよね。いるんです😥
そして寝るのは12時過ぎ・・・睡眠時間は5時間ちょっとです。
そんな生活を続けていたらいつか破綻してしまいます。
しっかり寝て、しっかり食べて、お勉強もして好きなことに夢中になる。そんな時間を過ごせているでしょうか?
自分のことを理解して大切にしてあげられるのは自分でしかないのです。

このような部活が忙しすぎて心配・・・という親御さんからの相談は少なくありません。十分頑張っているし、仲間もいるし本人も辞めたがっているわけではないんだけど、これが普通なのですかね?と心配されているのです。部活に時間と体力が取られすぎてお子さんの将来を心配されているのです。
確かにコンクールや大会で上位に入賞することが目的であれば、それ相応の練習量が必要なのでしょうが、効率が悪かったり拘束時間が長かったり、休息日が充分になかったりするようであれば、みんなで考えなければなりません。(顧問の先生もお休みがあるのか心配です・・・)

私がレッスンでよく話すこと

私は中学生や高校生の生徒さんたち、そしてその親御さんによくお話しすることがあります。
みんなの身体はまだ成長段階で完成されていません。
若いから体力もあって無理が効くかもしれないけれど、心や身体は確実に悲鳴をあげています。そして、これは吹奏楽部だけでなくスポーツ部にも言えることですが、その状態の中で頑張ってしまうのは怪我のリスクも高まります。もしかしたら怪我は治るかもしれないですが、心が壊れてしまっては元の状態に戻るのはとても大変です。
人がどれだけ頑張れるかはその人によって全く違います。
あの子も同じだけ部活をこなしているから自分もやらなきゃ・・・ではないのです。元気で全く問題のなさそうな子が急に学校に来れなくなることもあるんですよ。

無理だと思ったら他で自分が頑張れるところを見つける

レッスンに来て部活を辞めたいけどオーボエは辞めたくない、と相談してくる子には、次に頑張れるような場所を提案して一緒に考えてみるようにしています。学校外のアマチュアの楽団(日本にはJr.オーケストラや吹奏楽団がいっぱい)でしたり、個人で頑張りたかったら発表会やソロコンクールに照準を当てて計画を立ててみるとか・・・
忙しすぎて体がしんどい時に、居たくない場所、行きたくない場所に無理して行く必要はないのです。そこがたまたま自分に合わなかった、または体力的に難しかっただけ。自分のペースで楽しく頑張れるところをぜひ見つけてほしいと願っています。

辞める、休む勇気

頑張りたいことがあることは素晴らしいことだけれど、無理は禁物。これは社会人になってお仕事をするようになっても一緒です。辞めたいと思ったら辞める無理だと思ったら一回休む、一度始めたら何が何でも引退までやり遂げなければ、なんてことはなく、違ったと思ったら他の道を探す
自分の心を第一優先に。真面目に頑張りすぎないことも時には大切です。
ちなみに私は高校1年生が終わる頃にJr.オーケストラの活動に専念したくて吹奏楽部を辞めています。真面目人間だった私にとっては一大決心でしたが、あの時の判断は間違っていないと思っていますし、当時の部活仲間とは今でも連絡を取り合う関係が続いています。
部活の頑張り方は人それぞれ。自分の健康を第一に学校生活を楽しんでほしいです。

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