愛猫モミジとお別れをしてから
10週間が過ぎました。

２回目の月命日が過ぎましたが、日々
お線香とロウソクを絶やさずにお供えしています。

この間、朝起きてまだ意識がはっきりしていない時に、
いつもモミジがバルコニーに出る時に上り下りしていた、
一段の段差のある場所に、立っているのを見たような気がしました。
まだ起きて頭がはっきりしていなかったこともあったの
かもしれませんが、ぼんやりとした輪郭をまぶたの裏で
なんども再生しては、朝から涙に暮れました。

実はモミジがいなくなったのち、今年は明けてから
他にもお別れが重なりました。
私は、喪失などと言葉にもできないほど
憔悴しきって食寝もうまくできませんでした。

私の宗教観については、いろいろな経緯があるのですが、
現在はどこにも属していない状態です。
でも、死生観についてなど、哲学などの考えを読んだり、
考えることは好きです。

インド哲学の中では、自然な形で輪廻転成の話が
出てきます。肉体は借り物で、霊と魂が肉体に入って
初めてその人として成立する、みたいな世界観があって
今まではそれが割と自分にフィットしていると感じていました。

死後の世界については、色々な考えがあって
モミがなくなった当初は、暇さえあるとそういったことを
考えたり、動物と人間の逝った後の世界は違うのだろうか、
と考えを巡らせたりしていました。

あるお寺の住職さんとやりとりをした時には、
動物と人間の死後の世界は（行く場所が）違う、
というようなことをおっしゃっていました。
ある方は、自分が死んだら、自分のお骨と
動物のお骨を一緒に埋葬してもらうと言っていましたし、
他の方は、お骨が家にあったら成仏できないから、
必ず納骨する、と話していました。

色々な方の死後の世界観、生まれ変わりや死にまつわる
悲喜こもごもを見聞きしました。
とはいっても、もう会えないのですから、喜びというより、
悲しみと空虚な気持ちで、未だに日に何度も思い出します。

死に向き合うことで、自分がどう生きてきたのか、
そして、どう生きていけるのだろうと
改めて考えさせられました。
経緯をすべて書くことはできないのですが、
私はこの５年くらい、
自分のあり方と生き方、家族や周囲の人との関係性に
ついて考えさせられることが多く、
ジレンマに悩んでいました。
そんな時、出会ったのがモミジでした。

もちろん、一方には保護せず、自然な形に任せるという
選択もあるなかで、でも私はモミジに強い縁のような
インスピレーションのようなものを感じ、このまま放っておけない
自分の気持ちに従いました。
外でのびのび生きる方が幸せだったかもしれないと
今でも考えることもあります。
（私の個人的な話は、長くなるのでまた次の機会に。）

動物を、飼うということ。
私は小さな頃から動物が大好きで、
その主な理由から以前、ヴィーガン食を
数年間していたこともあります。
そこにも是非はあると思いますが、当時はそこに意味を感じて
やっていましたし、今ではそれは良い経験だったと思っています。
（その後、体調のバランスが悪くなったため、
ヴィーガンは一旦やめて今は体の声を聞いてます）

その子、その人が生きて残したたくさんの生きた証を、
残した人が継いで、伝えていくこと。

動物と暮らす人間の気持ちや、動物側の気持ちは、
想像を超えた真実はわかることはない。
コミュニケーションの中でわかりあえる部分も
もちろんあるけれど、飼われている動物に対する責任と、
プラス、彼らは野生で生きる幸せというものがあるということ。

それを奪った時点で、自然の中で生きることから、
暖かい環境で生きることを動物にもある意味、強いているわけで、
私自身も、闘病生活をさせる上で、日々深く悩み考えた点です。

ですが、一度家族として迎え入れたからには、
関係性ができていくわけで、愛着なのか愛情をかけ、
それが動物が望まない時もあるかもしれないけれど、
病気や怪我を治療して、少しでも長く一緒に生活することを望みます。

この動画を見て、さらに深く考えさせられました。
命についてのお話が他にも上がっていて、
涙をボロボロこぼしながら拝見しました。
とても勉強になる、素晴らしいチャンネルですので、
是非ご覧になってみてください。

今後私がどう生きて、何を伝えたいか。
この３−５年間、私の価値観は大きく変化しました。
そこにはモミジの生きる姿、死んでいく姿、そして亡き後に
私の中にあるモミの姿と教えてくれたたくさんのこと、
まだすべて消化しきれないところですが、向き合ってきたこと、
怖くてできなかったこと、そして受け入れて来られなかったこと、
赦すこと。

そのような自分の人生のテーマが、今となって点と点が線につながり、
私に深く教えてくれ始めています。
私は時々、わけもなく感情が込み上げてきて号泣したり、
昔あったトラウマティックな出来事と静かに向き合ったり
しています。
もう少し元気になってきたら、この出来事を
もっともっと細かく咀嚼し受け入れ、
成長した自分となっていきたいと思っています。

このノートは、今後モミジのことも含めて、
生き方にまつわる心のことなどについて、
私なりにお伝えできることを精一杯、書いていきたいと思っています。

これまでの人生、体当たり失敗をいっぱいしてきました。
それに、愛着、心の面でたくさんの至難がありました。
でもいま、その様々な出来事が、少しずつ線になって
繋がっていっている感覚があります。

こうして書いていくことが、
誰かの心と繋がったり、共感を生んだり、
涙をこぼしたり、ちょっとだけあったかい気持ちになったり、
大好きだよ、愛しているよ、
その思いを、ここに置いていきたいと思います。

モミジ、モナムールは永遠です。
生まれてきてくれて、出会ってくれて、ありがとう。