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断捨離と桐ヶ谷仁


アラカンのオッサンです。
人生後半にさしかかって、本当に必要な物とそうでないものに分ける、人生2回目の大規模な断捨離をしています。

昨日の夜はレコード(死語?)やCDを整理して、リサイクルするものや、そうでないものに分けていた。

その中で、一瞬、時間が止まったCDがあった。

桐ヶ谷仁。

現在57歳の私が高校一年生の時に、はじめてラジオから流れてきたシンガーソングライター(←これももはや死語か)で、その頃の僕は若さ故、ロックとブルース以外は音楽とは思っていなくて、「いい声だな」とは思ったけど、そのまま名前だけ微かにおぼえるという存在にとどまっていたアーティストだった。

それからしばらくして、20歳代前半だっただろうか???これもまたラジオで、どこかで聴いた懐かしい曲が流れてきた。

それが桐ヶ谷仁だった。

当時は今のように即youtubeや検索で音楽が聴ける時代ではなかったので、しばらく経ってから、桐ヶ谷仁のアルバムを買った(どんなアルバムだったかはおぼえてない)。

印象としては、ジャパニーズポップス、それも湘南の匂いがする4畳半フォークといったところだろうか??

実際に阿佐ヶ谷など中央線を匂わせる曲も多く、無理して「潮の匂いを感じさせる曲作りしてるんじゃねーの??」くらいだったけど、なんか心に残る詩とメロディーで、このジャンルの中では「好き!」って思える人だった。

しばらく名前すら忘れていたけど、数年(ひょっとしたらもっと前かも)前にまさかのAMラジオ局の放送で桐ヶ谷仁が流れた(FMっぽい曲だから以外だった)。

懐かしくなった僕はすぐにAmazonでこのCDを買ったんだった。

これが大人になると、染みるしグッサリ刺さるんだわ。

後から知ったんだけど、この人、伝説のアルファレコード(詳細はググってみてね)からデビューしていて、当時の松任谷正隆や後にYMOになる3人、斉藤ノブなど、後々日本の音楽界を引っ張っていく人たちをスタジオミュージシャン扱いでデビューした人だった。

昨晩はしばらくこのアルバムを聴いて。これは断捨離で手放す訳にはいかないな??と思う一枚だった。

おじいちゃんの戯言だけど、わからなかった事がわかる時が来る。

若い頃手放しても、歳をとってから、なんとしてでも手に入れたかったり、もっとかかわりたかった物に再度出会うこともある。

桐ヶ谷仁はそういう人だと思った。

当時はわからなかったけど、断捨離してでも「残しておきたいもの」の中に桐ヶ谷仁が残るとは、当時の僕は想像できなかった。

機会があれば聴いてみてほしい。

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