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ビジネス全体を俯瞰したブランド戦略

自分の領域だけを考えないか

今日のテーマはビジネスブランにおけるブランド・マーケティング担当者が持つべき視点について書き進めていきたいと思います。
ブランディングの各施策はビジネスでの結果を出すための一つの経営戦略であるのですが、その戦略は当然のことながら企業全体のビジネス戦略に沿っていることが求められます。
ブランディングの本当の力はオーガニック(顧客自らが探してくれるという意味)からのコンバージョン(売上に結びつくこと)が増えたり、口コミ・紹介による新規顧客の創造といった形で表れますが、その施策投入の時期や投入する資金についてはビジネスの全体戦略ときちんと整合性を取らなくてはなりません。
よく見かけるのは、ブランディングやマーケティングの担当者が自分のKPIを達成するためにセールスのプロモーションカレンダーや季節性も考慮せずにマーケティングカレンダーを作ってしまっているというような事例です。もちろん、それでKPIの数字は達成するかもしれませんが、全体のビジネスへの貢献という点では今一歩になるかもしれません。自分の成功のみにフォーカスをするのではなく、全体的な状況を把握しながらブランディング施策は全社のそれらのアクティビティをサポートするように動く必要があります。

ビジネスの成長段階に合わせる

全社的なアクティビティと調和しながらブランディングの各施策を実行していくことに加えて、ビジネスな成長段階に合わせたブランディング施策を取っていくことも大切です。
どこかのブランドが実践をして成功を上げたブランド強化策を見たからといって、あなたのブランドに明日から適用して効果が上がるものではありません。
ブランディングとして考えなくてはならないのが、そのブランドが成長のどの段階にいるのかということです。立ち上げ時期なのか、拡大時期なのか、安定時期なのか、変革時期なのか、それぞれの局面によって取るべきブランディング施策は変わってきます。
それに応じて、使うべき費用の規模も全体的なビジネスプランに合わせて行うべきです。認知が少なく売上が上がっていない段階では、一定のプロモーションに費用をかけていくことは必要不可欠ですし、売上に直接結びつくような施策に軸足を置くことは、ベースとなる売上をまずは作っていくという点で欠かせません。

組織横断でコミュニケーションを

最後に、全社的なビジネスブランにブランド戦略を合わせるということと同様に、会社内の組織を横断して各部署と緊密に連携をしていくためにも、頻繁なコミュニケーションを取ることを忘れないでください。ビジネスは人が実施していることですので、感情的な部分も大きく関与します。ブランドへの信頼を勝ち取るためには社内での連携は必要ですし、各部署からブランディング施策が信頼されていなければなりません。
この部分を面倒に思ってやらないことで、実行段階で大きな問題に直面してしまうことが多々あります。やはりビジネスは人を通じて行うのですから、ロジックだけではなく、感情面も含めて理解してもらうことが大切です。
ブランドの鍵は「共感」です。社内の共感が得られないものが社外のステークホルダーの共感を得られるわけはありません。コミュニケーションを通じて社内的にも共感を得るようにしましょう。

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