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あなたのブランドはマス向け?ニッチ向け?

誰の生活を豊かにしたいのか

今回取り上げるテーマは、ブランドをより多くの人々に使ってもらうのか、それともごく限られた人に使ってもらうのか、ということについて考えて行きたいと思います。
ただ、このテーマを取り上げたところ、実際のところはプロダクトやサービスによってターゲットになり得る方々はある程度想定できるし、普通の場合はターゲットを特定しているものです。そのため、ターゲットのサイズは自ずとして決まってくるため、マスか、ニッチか、というディスカッションはあんまり意味をなさない気がするのではないでしょうか。
その通りです。ただ、実務でマーケティングやブランディングをしているとビジネスを拡大しなければならないという使命があるために、どうしてもマスにターゲットをしていきたくなります。往々にしてあるのは、自らのプロダクトやサービスを自分達で拡大解釈をしてターゲットを広げてしまうことです。多くの人達に自社のブランドが伝わるのであればいいではないか、とおっしゃる方はいらしゃいますが、それはちょっと違います。なぜか?それは、

広い層に受け入れられようとメッセージが曖昧になりがち

だからです。
結局のところ、プロダクトやサービスを通じて誰の生活を豊かにしたいのか、それを突き詰めていく必要があるのです。そうするためにはメッセージを曖昧にするのではなく、より明確にしていく必要があります。

どれだけの人を幸せにできるか

そういう意味では、仮にあなたの扱うプロダクトやサービスが万人向けのものであるのであれば、ブランディングやマーケティングをマスで捉えることは大切です。一方で、そのベネフィットが限られた人に向けたものであるのであれば、ニッチに絞り込んで行く必要があります。
これはもはやビジネスの戦略そのものになっていくことが見えてきていると思います。ブランディングを進めていくことは、結局、ビジネスの戦略にたどり着いて行きます。高い視座で考えた場合、1ファンクションとしてブランディングやマーケティングを捉えるのではなく、経営の視点で考えていく必要が出てきます。
私がブランド強化の一環で経営者の意見を大切にしているのはそのためなのです。

現顧客の声を聞こう

一方で、今、あなたのプロダクトやサービスを使っている人がどう思っているのかを丁寧に聞いていくことはかなり重要です。先程も書いたとおり、ビジネスの拡大をしょうとして、企業側からブランドの提供する価値を拡大解釈をして顧客視点から外れてしまうことを避けるためにも、今のお客様がどういうところに価値を見出してくれているのかをはっきりと捉えておく必要があります。
ここまで書き進めてくると、マスなのかニッチなのかという議論はあまり大きな意味をなさず、ターゲットにしている方々を丁寧にきちんと理解して、その方々を幸せにしていくことで、自ずと方向性が定まってくるのだということが分かるかと思います。

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