今更ながらレッドコードって何?

こんにちは!
理学療法士の和田直樹です。

今回レッドコード・ニューラック・マニュアルという本を参考に
今更ながらレッドコードのことについて勉強したので自分なりにまとめました。

レッドコード・ニューラックって何?

参考書によると・・・

  • ファンクショナルな神経筋トレーニングにより、パフォーマンス向上をもたらす効果的な方法論

  • 主体として不安定性をもつロープとスリングを使ったClosed Kinetic Chain( 以下CKC)の動作を体重の一部を活用して行う運動

  • 「眠っていた」筋肉を刺激し、その活動性を回復して本来の機能を取り戻す運動

  • 感覚運動系を刺激することで痛みなく神経筋系を活性化させることができる。

という文があり、
つまりは・・・
不安定な環境下によるCKCの運動を行うことで、痛みが極力少ない状態で運動神経系の活性化や今まで活動していなかった主動作筋、拮抗筋、共同筋を活動させていく手段となります。

「眠っていた」筋とは?

安定化した筋肉は、疼痛の存在や筋の長期不使用によって(視覚・前庭感覚・固有受容感覚)活動が「スイッチオフ」になりやすく、
この「スイッチオフ」により

  • 運動の拙劣さ

  • 筋力低下

  • 神経筋制御の低下

  • 易疲労性

  • QOLの低下

         が生じてしまう。
つまりは・・・
運動習慣が少なかったり、効率の悪い動きをしていると活動しなくなる筋肉が生じ「スイッチオフ」のままになる筋肉が多くなり、痛みが改善しても再受傷や違う所の痛みが生じやすくなります。

この本におけるOKCとCKCとは?

この本においてOKCとCKCは以下のように定義・特徴が記載されています。

開放性運動連鎖(OKC:open kinetic chain)

  • 遠位の体節が体重を支持していない状態での運動

  • 連動する関節のうち、遠位部関節が自由に動くことのできる場合の運動

  • 非荷重位で遠位が制限されず、単関節の動き示している場合が多い

  • 個々の筋群(主動作筋と共同筋)のトレーニングが可能

レッドコードニューラックにおけるOKCの運動は・・・
遠位肢節が非荷重の状態で個別筋群へのアプローチを通して、主動作筋・共同筋の活性化がなされている運動と言われており、
単関節の筋力向上、筋肥大の効果があると言われています。

閉鎖性運動連鎖(CKC:closed kinetic chain)

  • 遠位の体節が体重やその一部を支持する状態

  • 関節周囲の主動作筋、共同筋、拮抗筋に加えて、運動連鎖のライン上にある他の筋群が関与される

  • 連動する関節のうち、遠位部の関節の自由な動きが外力により制限されているような運動

  • 外部の抵抗に関して、遠位部の関節がそれに打ち勝って動くことができる運動

  • 外部の抵抗に遠位部の関節が制限され、近位部が遠位部に対して相対的に動きを伴うもの

  • 筋出力の制限により遠位・近位とも動きがないもの

レッドコード・ニューラックにおけるCKCの運動は・・・
遠位の体節が、全体重またはその一部を支持している状態で、関節周囲の主動作筋と拮抗筋に加えて、運動連鎖上にある他の筋群を動員する運動と言われており、
荷重している部分の皮膚の感覚や関節覚などの様々なフィードバック情報に基づいて運動を制御できる効果があると言われています。

体重支持が加わるCKCの方が筋の活性化がされやすく、神経の動員数、発火頻度が上がり筋出力が向上しやすいことに加えて、運動制御が行えるCKCがレッドコード・ニューラックの運動に主に使用されています。

参考文献

発行者:青山 智
発行所:株式会社 三輪書店
編集:日本ニューラック研究会
「レッドコード・ニューラック・マニュアルースリング・エクササイズ・セラピーからの進化」
発行:2010年3月5日 第1版 第1刷
   2013年8月1日 第1版 第3刷©️


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