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Vol_15:今こそ求められる「悪球打ち」

7回1アウト一、三塁。

打者が放ったライナーが遊撃手に好捕され、
一塁走者は戻れず併殺でチェンジ。

ところが、1点入った。

野球を知らない人はハテナが飛び交っているいるだろう。笑

甲子園で実際に起きた出来事である。

攻撃校は、三塁走者が突っ込み併殺前にホームインしていた。

対戦校が失点を防ぐには、三塁でアウトを取るアピールが必要だった。

走者はこの「ルールの盲点」を漫画で知ったという。

そう、水島新司さんの『ドカベン』である。

試合後のコメントで「狙っていた。してやったり」と残した。

漫画でも明訓高校はこの形で辛勝する。

少し前に、野球漫画の巨匠が旅立ったらしい。

膨大な作品を生みつつ漫画文化の発展に尽力をした人。

僕自身マンガはほとんど読まないのだが、
実家の本棚にあったスラムダンク、ドカベン、シュート、H2、タッチ、ドラゴンボールあたりは知っている。

特にドカベンは、その世界観と登場キャラクターの個性に魅せられて何度も読み返している。

ルールの盲点で明訓高校を勝利に導いたのは、
葉っぱをくわえた岩鬼正美。

僕は山田太郎のような優等生(を目指していた)だったため、対照的な岩鬼が大好きで一種の憧れを抱いていた。

「花は桜木、男は岩鬼」の岩鬼である。
是非ググってほしい。笑

岩鬼の代名詞に「悪球打ち」というのがある。

岩鬼は本来ストライクとなる球はまったく打てず、
ボールになる球だけを打ち返せるという通常と反対の選球眼と打撃技術を持っており、そのためど真ん中のストレートを三つ続けられたら空振り三振するが、悪球を投げられるとホームランを打つというなんとも不思議な打者となっている。

だから、作中では相手を挑発して悪球を引き出したり、わざと度が強いメガネをかけたりしてど真ん中を悪球に見せたりする。無茶苦茶だ。笑

そこで、ふと思ったのだが
社会においてもビジネスの世界においても、
もし岩鬼のような存在がいたら、どんな「ルールの盲点」を突くのだろうか。

無茶苦茶であっても打ち返す「悪球打ち」をするのだろうか。

コロナや戦争によって既存のルールが崩壊し、多くのゲームチェンジが起きている。

こんな世の中では山田太郎のような優等生よりも、むしろ岩鬼のようなプレイヤーが必要なのではないか。

すこし型にハマってしまっている自分に対して。

結局は全員が山田太郎タイプじゃダメなんじゃないかと思う。

ルールの盲点(誰も気づいていなかったニーズ)に対し、
悪球打ち(普通の人が敬遠するリソース)で
チーム(友人、家族、社会)を勝利に導く。


VUCA(行先が不透明)の時代だからこそ、岩鬼を念頭に置きながら、グワラゴワカキーン打法でぶっ放していきます!!

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