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屍句会参戦句 其の二

屍句会は俳人北大路翼さんが家元の毎週金曜日に新宿歌舞伎町「砂の城」にて開催されている句会です。前回のまとめからまた少し気に入った句が溜まってきたのでまとめました。
句会では詠み込む文字やテーマがお題として与えられて15-20分で句数制限なしで即吟をします。

●吹き抜けをカード会社の大聖樹
「カード」を入れる

●ラグビーの次はきつちり蹴るゴール
●吉報を待ってうろうろ懐手
「きっ」を入れる

●水槽の水替えをして初授業 
テーマ「ペット」
※初授業:新年初めての授業

●書初めに書初めと書く三年生 
「三年」詠み込み

●正月のトランプかみ合わぬルール 
「とら」を入れる

●雑煮煮る叔母の手首のパワーストーン
テーマ「縁起物」

●初鏡二重くつきり見えるまで
「まで」を入れる

●床暖に寝て亡命を諦める
「ゆか」を入れる

●生死いま不明の教祖への賀状
テーマ「上にあるもの」

●右足で玄関を出る春隣
テーマ「占い」

●ジオラマに我が家を探す目借時
ラ行の音を複数入れる

●ピンマイク外し突つ込む春の泥
●ヘアピンの数本混じる針供養
「ン」を入れる

●春闘や江角マキコのハイヒール
テーマ「170㎝くらいのもの」

●IKKOさん叫ぶ流氷のはじつこ
「っこ」を入れる

●春嵐聞いてたことと違います
●耳動く芸で乗り切る新社員
●恥ずかしい言葉の並ぶ卒業歌
「耳」の入った漢字を使う

●丁寧に頭を下げて納税期
●ぶらんこの空くまでずつと雲梯に
「てい」を入れる

●さびしんぼ種蒔すれば種投げる
「ぼた」を入れる

●春眠し持統天皇までもたず
●植木市持ち場は離れずにナンパ
「持」を入れる

●カタカナで会議の進む遅日かな
テーマ「東京のイメージ」

●ソメイヨシノにソメイヨシノと書いてある
屍派花見吟行(を画面で見て吟行)

●熊穴を出て朦朧と豊平川
北海道の地名が入った句

●やはらかく遠慮ぶらんこ押されるの
「やはらか」を入れる

●アマゾンに電気を通す新社員
●エッフェル塔づたいに龍は天昇る
テーマ「遠いところ」

●宗教のビラTシャツの苺柄
テーマ「苺」

●ジャイアントスイング噴水はピーク
「格闘技の技名」を入れる

●どの山のミネラルを飲む夏の旅
テーマ「栄養素」

●飛び込んだプールがすごく浅かつた
テーマ「転生」

●ダーリンのダークサイドや冷奴
「だー」を入れる

●電報で連絡をする夏館
●電解質電解質と汗の人
「電」を入れる

●マンハッタン元皇族のサングラス
「ぞく」を入れる

●七回のGoは一緒に言ふナイター
●ミスが来て猪瀬喜ぶ海開
「いの」を入れる

●夏座敷半畳分の化石かな
●なんとなく裸になつたコンサート
「NHK」折句(575の最初がそれぞれN,H,Kで始まる句)

●回転ドア抜けて酷暑が道塞ぐ
●ぬつと起きぐつとビールの生ぬるし
テーマ「暑苦しい句」

●おニャン子が夏の暇つぶしに応募
「ぼ」で終わる


砂の城ではない場所で秋以降も屍句会は続くとのこと。


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