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創作意欲が「負の感情」から生まれる人はマンガ家に向かない時代?

人が「創作して発信したい!」と思う時に、それがポジティブな感情から発生する人と、ネガティブな感情から発生する人がいます。

例えば「コーヒーが大好き!だからコーヒーにまつわる発信がしたい!というのはまさに「ポジティブな感情から発生した意欲」だと思います。

逆に、日常生活でモヤモヤすることが起こり(楽しいことではない)、それがきっかけで世の中の矛盾や問題点、人の弱さやずるさに気がつき、それが創作意欲につながるような場合は「ネガティブな感情から発生した意欲」だと思います。

私はマンガを描くときは明らかに「ネガティブ派」なので(笑)、自分が一番表現したいことをマンガに変換しようとするとかなり遠回りしなければいけなくなります。
もちろん、文学的で読む側の読解力が問われるようなマンガも世の中にはありますが、私はやっぱりマンガはエンタメであって欲しいと思うので、なかなかそこまで振り切ることが出来ません。

本来一番表現したかったテーマを裏にそっと潜ませ、表面上は明るいストーリーを展開させる方法をとったり、主人公以外の登場人物にテーマを語らせるようにしたりと、けっこう歯がゆく労力を要する作業になることが多いです。それもマンガ制作の楽しみと言えばそうなのですが・・・。

また時代的にも「ホワイト」な作品が好まれる空気があり、主人公がリアルな弱さやワガママな部分をさらすことが好まれなくなってきていると感じます。「A君も好きだけどB君も好きになりそう」というマンガを描くときに、コメディとして面白く描くことはできても、A君もB君もキープしたいというずるさを伴った等身大の主人公は、本当にうまく描かないとかなり叩かれる可能性があります(笑)。

というわけで、最近私は文章を書き溜めています。
マンガよりもダイレクトに負の部分を表現できて、なかなか面白いです。
自分に語彙力も文章力も不足していることがまた面白い(成長を実感できるので)!

私と同じように「負の感情」が創作意欲につながる方で、マンガという表現方法がちょっとしっくり来ない方は、文章にチャレンジしてみても良いかもしれません。
私がマンガ学校の講師をしていたときの同僚の先生も「絵を描くがめんどうで最近小説書いてるの」と言っていました。

テーマに合わせてマンガにしたり、文章にしたり、歌にしたり?色々出来たら面白いですね。そしてどんな表現方法だとしても、ちゃんと発信できるこの時代をお互い存分に楽しみましょう!





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