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ストーリーのある料理を伝えたい①愛媛で料理会

自分の経歴に関するnoteが途中ですが、新シリーズを始めます!
ずっとやりたかったこと。
それは、料理を作ったの背景やストーリーやレシピを発信することです。


私はフリーランス料理人として各地で合宿料理を作ったり、イベントをしたりしています。
今回は2月4日から始まった、愛媛の大洲で1か月間開催される「愛媛田舎フリーランス養成講座開始パーティー」についてつづります。

三重の大洲に来るまで、千葉のhinodeからロードトリップしながら約1000kmを一人で4日かけて運転してきました。旅の相棒のたっちゃんは運転免許がなかった!


ので実質一人での運転は長くて楽しいものでした。

道中立ち寄った場所や、見てきたもの、感じたことを愛媛についたときに料理で表現する。
食べてくれた人は、美味しい、楽しいで終わってしまうかもしれないけれど、楽しんでくれればそれでいい。

だけど、自分の回想記録としても
◇どうしてその料理を作ったのか?
◇どのようにしてそのメニューは生まれたのか?
◇どんな背景が食材にあるのか?
ということを知ると食べるとき、より面白く楽しめるんじゃないかなと思い、作ったメニューのストーリーを話したいと思いますのでパーティーで作った料理たちのストーリーをお聞きください。

三重産柚味噌の風呂吹き大根
冬に美味しい風呂吹き大根。
私は料理をしながら最終的なメニューを決めるのですが、肉みそにしようかゆずみそにしようか最後まで悩みました。
より柚子を香れるのは柚子味噌だ!と最終的に決まりました。
柚子は三重の道の駅で買ったもの。山梨、千葉、神奈川でもらったり自分で収穫したり柚子を扱う時、いろんな思い出を思い出します。
面取りして、だしで箸が通る位に煮た大根を一回冷ましてから柚子味噌と薄く切った柚子の皮を散らしました。

千葉産泥ネギの照り焼きチキン

千葉の泥ねぎはびっくりするようなボリューム。コワーキングスペースのあるいすみ市でも、金谷でも大量の束が格安で買えます。
おなじみの八百屋さんで買った泥ネギを1000km、10都道府県を4日間旅して千葉から運んできました。
旬の泥ねぎは焼いたものがシンプルで一番おいしい。
きれいに洗ったネギに焦げ目がつくまでオーブンで焼き、低温調理器で柔らかく煮た鳥のもも肉とフライパンで照り焼のたれを絡めました。
全国各地から来たみんなから、ネギが美味しい!と褒められてはるばる運んで来た甲斐があったなあと心の中でガッツポーズ。


スペイン風カニカマと卵のピンチョス

ピンチョスはスペインで有名な手軽に食べられる料理。色んな種類のピンチョスが街角のバルという立ち飲み居酒屋のような場所で食べられます。
9月にヨーロッパを訪れた時に食べたかにかまと卵のものが美味しすぎて日本に帰ってからもよく作るようになりました。
ゆで卵に、ピクルス、刻んだ玉ねぎ、カニかまをほぐして入れマヨネーズや塩コショウ、酢で味を調えます。
薄切りにしたバケットに乗せてパプリカパウダーをかければほら、美味しそうなパーティー料理の出来上がり。

徳島産ワカメのおからハンバーグ 

ロードトリップ中に立ち寄った鳴門市。渦潮クルーズで有名ですがそこで食べた海鮮丼についてきたわかめ汁が衝撃的なおいしさでした。
大きなお椀にたっぷり入っていましたがあっという間に飲み干しました。
そのわかめスープを再現したくて、地元のお店を探し、2kgものわかめを愛媛に輸送。
購入したわかめは茎わかめ。太くてしっかりした歯ごたえが特徴です。
塩抜きしてスープにして食べましたがもっとアレンジした料理も作りたいと思い、おからハンバーグに混ぜることに。
わかめの塩気が効いてて塩気は少しで十分、地元の道の駅で買った大根おろしとポン酢でさっぱりといただきました。

米麹のやわらかチキンサラダ

たんぱく質が豊富でモモ肉より脂肪が少ない胸肉。周りに筋トレする人も増えてたんぱく質をより多く摂取しないと!と思うようになりました。
でもぱさぱさ感が気になってあまり好きになれませんでした。
米麹につけることと、低温調理器でじっくり火を通すことで解決。

瀬戸内海産天然鯛のパエリア

愛媛の大洲は瀬戸内海に近く、スーパーでも近海の新鮮な魚がたくさん。
広島出身の自分は、魚の種類やかんきつ類を見ると瀬戸内海に帰って来たなあと懐かしく感じました。
瀬戸内の魚といえば鯛。どんな魚を調理しようか悩みましたが鯛を使ったパエリアを作ることにしました。

9種類の具の恵方巻き

2月の初めは恵方巻ですよね!この文化を知ってもらいたいと去年はニュージーランドのキャンプ場で真っ暗な中、ヘッドライトをつけて恵方巻を作っていたなあ。今年はパーティーで作ってほしい!という希望があったので気合を入れて9種類の具材を用意しました。

たくあん、照り焼きチキン、卵焼き、金時ニンジンの煮物、きゅうり、サーモン、クリームチーズ、椎茸の煮物、高野豆腐。

恵方巻って不思議な物で色んな具材が混ざり合って美味しくなる。
寿司って本当に天才な食べ物だと思うんですけど、酢飯と具材が合わさるとなんとも言えないおいしさ。意外な組み合わせのサーモンとクリームチーズも好評でした。

思い出深いのは、実家の近くにあるおばあちゃんが一人で野菜の具だけを入れた極太の恵方巻。ご飯はとても薄くってあふれんばかりに具材が入っている。豪華な魚やアナゴはないけれど一つ一つの具材を手作りしてあってびっくりするようなおいしさ。恵方巻を作るときは、いつもばあちゃんの物を想像して作ってます。

かぼちゃのそぼろあんかけ

出汁で甘めに、硬めに煮たカボチャに自分で作った鶏のひき肉の餡をかけました。カボチャの煮汁を濾してからあんかけにすると黄色く色づいてとても鮮やかになるよ。

ライスヌードルサラダ

アジアンご飯の味付けは酸味、甘味、塩分、のバランスが大切。何回もソースを味見して、ナンプラーやライムで調節。ライスヌードルはもちもちとした食感が特徴で、日本では珍しいサラダだから異国料理も楽しんでほしいと思いました。

長々とお付き合いありがとうございました。
これからも、料理をする意味、伝えたいこと、その裏にあるストーリーをそっと発信していきます。

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