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軽井沢と馬

先日、SNSで流れてきた画像でふと思い出したことがありました。
その画像には旧軽銀座を馬に乗って通る外国人が写っていて、説明に外国人は馬に乗って闊歩していた・・のような(うろ覚え)文章がありました。

それを見ていて、そうかもうそういう事は覚えている人が少ないのか、と思ったのでした。
軽井沢には私が子供の頃、馬を貸してくれたり、馬車に乗せてくれるサービスがありました。

残念ながら私は幼すぎて乗りたいと言っても、「大きくなったらね」と許可をもらえず(子供用のポニーもいたのですが)、海外から戻ってきたころにはもうそのサービスがなくなっていたという何とも切ない結果になりました。

海外では馬は日本でいう公園のような週末遊びに行く森でも頻繁に見かけましたし、馬車のショーのようなものも見ました。また、ウィーンでは家族で馬車に乗った事もありましたが、どこかで帰国したら軽井沢で馬に乗れるんだ♪ と思っていたので、そのサービス自体がなくなるとは思いませんでした。とてもがっかりした事ともう少しどうしても!と言えばよかったなと子供心に覚えています。

リアルに考えると、現在の人出では存続は難しかったかもしれませんが、人力車のサービスが始まった時にこれより馬の方が景色に合うのにな、雰囲気がいいのにな、と思い出しました。
今でもそう思いますし、馬から見た景色がどんなだったのか、気になっています。(人力車はひょんなご縁で数年前に乗ったのですが見た事のないいつもの道、いつもの風景がとても新鮮でわくわくする時間でした。)

乗りたいと思ったのはそこに馬がいたから、ということもあるのですが、母あら結婚前に随分乗った話を繰り返し聞いたこともあるように思います。
夏の滞在中は時間を持て余していたようで、良い暇つぶしでもあったようです。
ただ、当時も高価だったそうで、それほど頻繁には難しかったのよ、とも。ですが、仲良くなるにつれてサービスに提供するための訓練の馬に少し安いお値段で朝乗せてもらう事もあったのよ、と話してくれました。
乗った後の洋服は「獣臭」が付いてしまうので洗えるもの荷しなくてはならなかった等、なるほどと思いました。

バレエで狩りの場面で女性達のドレスを見るとそんなことは想像しませんが、当時はどうしていたのかなと思ったり‥。(ドレスでの横乗りは絵画に描かれる通りですが、とても技術がいりそうだけれどエレガントで美しいなと思いませんか? かのエリザベートは跨いで乗って、さらに「馬のバレエ」も得意だったそうですが)

馬車は有名なテニスコートの近くに止まっていたのを何故かとても鮮明に覚えていますし、馬は厩舎の中で時々歩いているのを度々見かけました。
厩舎は今の「つるとんたん」さんの駅よりの所で、松葉タクシーだったころは割合最近まで厩舎が残っていました。松葉タクシーさんが馬のサービスもされていたのです。
会社の歴史がそのまま軽井沢の「足」の歴史になっている感じですね。

もう、色々難しい時代ですし復活することはなさそうですが、あんな景色はまた見てみたい、そして乗ってみたいなと時々思います。

ありがとうございます。 欲しかった本やプログラムを購入し、Ballet Collectionの充実に励みたいと思います!