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[WS TIPS for PRO]DIY作業にかかる時間を事前に予測するためのポイント

ワークショップを計画する上で、スケジュールを立てるのは、最も悩ましいタスクの一つだ。というのも、どのくらいの時間のDIY作業で、どのくらい作業が進むのか、予測が立てづらい。ましてや、参加者の人数も経験値も、始まるギリギリまでわからないことの方が多い。

難しい理由を挙げればきりがないが、主催者としてスケジュールを立てる必要はある。

経験上、スケジュールを事前に考え尽くした実感がある時ほど、ワークショップは充実したものになる。本記事では、DIYワークショップのスケジュールを立てる上で、「DIY作業にかかる時間を事前に予測するためのポイント」を解説していきたいと思う。

1. 作業を詳細な工程に分解する

DIYワークショップのスケジュールを立てる時、各DIY作業にかかる時間を事前に想定する必要がある。一例として、「壁に漆喰を塗る」DIYワークショップをやりたいときを想定して、ポイントをみていこう。

まずは「漆喰を塗る」という作業を、細かな「工程」に分解するところから始める。

作業名:「漆喰を塗る」

工程:
⑴ 床の養生をする
⑵マスキングテープで壁の養生をする
⑶マスカーで壁の養生をする
⑷塗り方の講習
⑸塗り
⑹養生をとる

という具合に、できるだけ細かく工程を書き出す。書き出すことで、作業の流れのイメージもできるし、いつ、どの道具を用意する必要があるかなども、考えやすくなる。

2. それぞれの工程に必要な時間を書き出す

次に、各々の工程に必要な「所要時間」を想定して、工程の横に書き出す。ワークショップや作業経験が少ない場合、時間の想定が難しいかもしれない。その場合は、一度、自分(たち)で同じDIY作業をやってみることをお勧めする。自分でやってみてかかった時間を、仮の所要時間として書き出す。

⑴ 床の養生をする  5分
⑵マスキングテープで壁の養生をする  30分
⑶マスカーで壁の養生をする 10分
⑷塗り方の講習 10分
⑸塗り  60-120分
⑹養生をとる 20分

大切なのは、一度想定してみること。実際にやってみると、想定より早いかもしれないし、想定よりも時間がかかるかもしれない。(想定の精度は、経験とともに自ずとと良くなるものなので、まずは結果よりも想定する過程が大切。)

作業時間を想定することが大切だと伝えたい理由は、当日の時間管理もさることながら、主催者として事前に、ワークショップの流れや当日の人の動きを具体的に想像することにある。

参加者が、どんな時間を過ごし、どんな学びを持ち帰るか。人や場に思いを巡らせる時間を事前に取ることで、ワークショップは、より思慮深く、より思いやりのある時間へと変わる。

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1. 作業を詳細な工程に分解する
2. それぞれの工程に必要な時間を書き出す
+ できれば自分(たち)で一通りやってみる
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これら3つのポイントを、ぜひ実践して、その効果を実感してみてもらえたら嬉しいです。

(おわり)

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