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マネージャーがくれた嬉しいひとこと

こんにちは!もうすぐ(日本で言うところの)春休み!を前にして、もう息切れしている子どもたちもいれば、同じく大人たちも(笑)…の状況が続くオランダです。笑

この国ではおおよそ2ヶ月に1回は大型連休(1週間〜2週間)が存在するため、面白いことに子どもたちや、子どもたちの連休に合わせて休暇を取得できる人たち(学校の教職員など)は、それに合わせて息切れします。笑

まるで朝ごはんを食べたら12時頃にお腹が空くように、人というのは一部で「サイクル」に適応しながら生きていくものなんだと実感します。

オランダ語修行中!

そんな私は目下、オランダ語を学習中…週1回のレッスンではありますが、宿題も多く、なかなか思うように進みません!おそらく1週間で3時間〜4時間は確保しないと消化できないくらいの宿題量です。

それでもだいぶ、フードバンクや他の場面でもオランダ語を聞き取れることは増えてきて、これは私がかつて英語を学び出した時と同じ傾向だなと感じています。私はずっと音楽をやってきたこともあって、比較的聴覚優位なのですが、英語を始めた時も真っ先に伸びたのはリスニングでした。…ということで、オランダ語でも、無意識的に「耳から入る」に脳が挑戦しようとしているような気がします。

それでもミスはある

フードバンクでの手伝いはほぼ100%オランダ語で行われます。そんなに複雑な業務はないので、ある程度「わかった風」でボランティアができるのは事実ですが、どうしても明確に理解しておかないといけない時は最終手段として英語で確かめるようにしています。

オランダ語のやりとりの中では「わかった」と思い込んでいることが実際の手順と違ったりすることはまだまだあって、

「菜央、ここはこうするんじゃなくて、こうして欲しいの」

と、マネージャーから指摘を受けることも幾度となくあります。お金を扱ったりしている訳ではないので、そこまで深刻なことではない場合がほとんどとはいえ、「思い込んじゃってるな〜」と、反省することは多々あります。

「あなたの能力の問題ではなく、言語の問題よ」

私が活動をしているロケーションのマネージャーであるJessie(仮名)はとてもテキパキした女性で、とても綺麗好きです。「これはこう」と決めたことは譲らないところが彼女の良いところでもあり、たまに傷なところ。笑

一方で、とても配慮が行き届いた女性でもあるので、私は彼女と働くことをとても楽しんでいます。

先日、Jessieが指示したことを私が間違ってやってしまっていた時のことでした。

「菜央、ここは全部一旦棚を空っぽにして欲しいと言ったの。別のプロダクトが多く発生しているから、ここをそれ用にしようと思って。でも、大丈夫、これはあなたの能力の問題ではなく、言語の問題だからね

この「これはあなたの能力の問題ではなく、言語の問題だからね」という部分だけは、私にちゃんと伝わるように英語で言ってくれました。

私自身、こんな風に言われたのは初めてで、とても素敵な表現だと感じたのです。何かが出来ない時、とりわけオランダという国で自分の思うような力が発揮できないことはよくあります。特に言語という壁はとても高く立ちはだかり、「言語さえできれば!!」と思うことはたくさんあるのです。

Jessieはそんな私の気持ちを汲むように「言語ができるようになれば、あなたはちゃんと仕事をしてくれる人だとわかっているわ」というメッセージを私に届くように送ってくれたのでした。

私の成長を(厳しく)見守ってくれる女性たち

私が一緒に働いている他の女性3名はそつなく英語を話すことができるのですが、彼女たちは私とオランダ語で話すことに(良い意味で)執着してくれています。

「間違っても良い、(口に出して)話すことが大切なのよ!」

そう言って、私の拙いオランダ語に耳を傾け、時には訂正してくれながら、私のオランダ語を育てようとしてくれています。前述した通り、私のオランダ語がまだまだ十分なレベルではないことで、彼女たちに迷惑をかけてしまうことはたくさんあるのですが、それでも(ある意味厳しく)彼女たちは、あえて英語を話そうとしません。

正直、何かミスをしてしまった時、その原因がどこにあったかを英語で話してくれないこと、オランダ語で話すスピードを落としてくれないこと(笑)、を「冷たい」と感じることもありました。でも、これが彼らの「育て方」なのだと最近は理解できるようになりました。「オランダという国に溶け込みたいと思っているなら、これに耐えなさい」これは、以前にオランダ語のレッスンで出会った厳しい先生にも共通した考え方です。

「で、あなたは耐えてやるのかやらないのか?」

それが試されていると思って、何とかしがみついていきたい!と思っています。

"一員"として認められるようになって

ボランティアを始めた初期は、言語がまだまだ拙く、業務に慣れていないこともあって、ミスを連発していました。その度にヘコんだり「行きたくないな〜…」と思ったこともありました。でも、ここでへこたれてはいけない!と自分を何とか鼓舞し(笑)、「自分がどんなかたちで役に立てるか」をよく考えるようになりました。

特に、彼女たちが長けている部分で自分が役に立てないのであれば、彼女たちの意識が届いていない業務を通して役に立とうと思ったのです。例えば、袋詰めなどの単純作業を誰に聞くでもなく自分で進んでやってみたり、掃除をしてみたり…「やらないといけないことだけど、手が及んでいないこと」を見つけて、積極的に担うようにしました。自分がここにいて「菜央がいて助かる!」と思ってもらえることは何か?を彼女たちの行動をよく観察して、進んでやるようにしました。

先日、私用でボランティアを休まないといけなくなった時、WhatsAppグループでそれを伝えると、ある女性が「オッケー!何とか3人で回すよ!」と言ってくれたのですが、別の女性が「ダメ!菜央がいないと回らない。誰が補充員で入って!」と言ってくれたのがとても嬉しかったです。

たいした業務も担えていないと思っていた私から、「いないと困る存在」に成長できたと感じた瞬間でした。同時に、例え無給のボランティアという存在であったとしても、ちゃんと責任感を持って活動していこうと思えました。必要とされることはとても光栄なことなのです。

こんな風にして、30代後半にもなってヘコみながら、時には嬉しい言葉をかけられながら成長していく自分の姿は人から見るとちょっと滑稽かもしれないけれど、異国の地でもがく自分が少しずつ認められていく姿を大切にしていきたいと感じる毎日です!

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