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低所得の子どもたちに差し伸べられるチャンス

こんにちは!先日、いつも通りフードバンクで活動した日のことでした。朝の連絡事項の際に、チームリーダーのSara(仮名)が言いました。

「今日は、子連れの家族が来た時にはこの用紙を紹介してね」

そこで見せられたのは、"samen lachten(一緒に笑おう)"という団体が用意した紙でした。

低所得層の子どもたちにも機会の均等を

よく見てみると、その紙には「2月のある週に子どもたちを室内スポーツ施設に無料で連れていきます」といった内容が書かれていました。

samen lachtenはオランダにある団体で、収入に関わらず、子どもたちが子どもたちらしく楽しめる日を提供する活動を行っています。

子どもたちに楽しい日を!
"samen lachten"は、家庭の事情により外出が不可能な子どもたちのためにイベントを企画しています。
これらの機会を通して、子どもたちは時々笑って楽しい世界に入ることができます。 私たちの活動は、寄付者やボランティアというスーパーヒーローの助けがあってこそ成り立っています。 あなたも子どもたちのためにスーパーヒーローになりたいですか? それなら寄付、もしくはボランティアというかたちで協力できます!


時々、子どもたちを楽しい世界に連れて行きましょう。 それが samen lachtenの活動です。 家庭の事情により、しばらく外に出られない4歳から12歳の子どもたちがたくさんいます。 アムステルダムだけでも約40,000人の子どもや若者が貧困線以下で暮らしています。 彼らにはスーパーヒーローが必要です!
私たちはアムステルダム、ロッテルダム、ハーグ、ユトレヒト、アイントホーフェン、フローニンゲンの子どもたちのために、フードバンクを通じて月に一度の外出を企画しています。 例えば、遊園地、美術館、動物園、ショー、遊び場などです。 寄付者またはボランティアとして、子どもたちのスーパーヒーローになれます。

https://samenlachen.nl/

子どもたちに「見捨てられていない」という希望を

このサイトにある通り、オランダでも格差は進んでいます。世界情勢の煽りを受けて、移民を受け入れている背景もあって、フードバンクの利用者も増えていきているという話も聞きます。

私がボランティアをする木曜日にも、小学3年生くらいの少年がいつも母親と連れ立ってやってきます。オランダでは学校に所属し、通わなければいけないルールにはなっていますが、オランダ語が話せない難民とも言える子どもが必ずしもすぐ学校に馴染めるとは言えません。

フードバンクに来た時は「手伝いをしたい」と言う彼に、プライスタグを貼るタスクを与えたり、一緒に陳列をしたりして、少しでも彼にとっての「居場所」が増えると良いなと思っています。

そして、"samen lachten"のような活動が、子どもたちが「自分たちは見捨てられていない」という希望を抱く1つの要素にもなり得ると感じます。

数ヶ月先を見据えることができない人たち

生活をする上で、金銭的な苦しさを抱えている人たちにとって、数ヶ月先や数年先のビジョンを描くことはとても難しいです。そして、子どもを育てている場合、遊園地やちょっとした有料の遊び場に連れていくことさえも憚られることだってあります。

そんな家庭に育つ子どもたちの娯楽は当然、あと回しにされることも多い訳ですが、子どもたちの中に生まれる「自分は荷物だ」という感覚が、子どもたちの感情や行動を捻じ曲げてしまうことだってあります。そして、そこで生まれてしまった感情や行動が、彼らの未来の選択肢をより狭めてしまったり、最悪の場合、犯罪などに手を染めてしまうことにも繋がりかねません。そうすれば、ある意味その処理は国にとってコストになる訳で、そうなる前に適切な支援を与えることが求められます。

samen lachenは、子どもたちがそういった方向にどんどん進んでしまうことを予防したい。というボランティアの支えによって成り立っています。

オランダの子どもたちに金銭的支援を

かく言う私も、実はハーグの子どもたちのために毎月寄付をしています。ほんの数十ユーロですが、自分が住んでいる土地に住む子どもたちの力になれたらという思いからです。

そうやって、少額の寄付を行っている人たちは意外といて「自分たちさえよければ良い」というところから一歩先まで想像力を広げられる人たちがいることに希望を感じます。

どんどん広がりつつあるオランダの格差。オランダ社会がそれをどこまで許容し、どのような政策をうっていくのか。同じ国に住む人たちをこの国の人たちがどこまで気にかけられるのか…

samen lachtenの活動を見て、機会があれば自分もボランティアとしてサインアップしてみたいと思っています!

私たちの活動内容に賛同いただける方々からのサポートをお待ちしています。ご協力いただいたサポートは、インタビューさせていただいた方々へのお礼や、交通費等として使わせていただきます。よろしくお願いいたします!