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道南初の研修牧場「株式会社青年舎大関牧場」(八雲町)

 北海道渡島総合振興局です。

 令和4年10月、鈴木知事は渡島管内八雲町にある「株式会社青年舎大関だいかん牧場」を訪問しました。

 今回は地域振興と農業振興を目的に整備された「大関牧場」の取組についてご紹介します。


日本で唯一二つの海をもつ町「八雲町」

 八雲町は北海道南西部、渡島半島のほぼ中央に位置し、北海道の中では比較的温暖で雪が少なく、すごしやすい気候が特徴です。

 また、日本で唯一、太平洋と日本海、二つの海に面している町であり、恵まれた自然環境を活かした水産業・酪農・農業などの1次産業が盛んに行われています。

大関牧場について

 八雲町では、農業の担い手の高齢化や離農による酪農家戸数の減少が続いており、地域の課題となっています。
 
 大関牧場は、こうした課題を踏まえ、町における酪農を維持していくため、町、新函館農業協同組合、(株)不二家等が出資して設立された(株)青年舎が運営する道南初の研修牧場であり、酪農への新規就農の入り口としての研修機能と生乳生産量の拡大を両立させ、自立した牧場経営を実現することにより、町の地域振興と農業振興を目的に整備されました。

大関牧場 全景

循環型農業の実現に向けた取組

 今年、大関牧場では、新たにバイオガスプラントが牧場内に整備されました。

 バイオガスプラントは、家畜の糞尿が主となる生物由来のバイオマスを発酵させて、バイオガスを製造・収集するための処理施設です。
 
 このガスを利用したバイオガス発電は、地球に優しいクリーンエネルギーであるだけでなく、安定した電気供給やゴミ焼却費用の低減など、様々なメリットがあります。
 
 また、バイオガスを精製した後に残る消化液は臭いがほとんどなく、周囲の環境にも配慮した肥料となります。

 牧場ではこの消化液を牧草やトウモロコシを育てるための液肥として再利用し、この液肥で育った牧草やトウモロコシを牛が食べ、また牛糞となって液肥や発電に利用される形で牧場内での循環が生み出されています。

今年完成したバイオガスプラント

 大関牧場では、こうした取組により、牧場を核にした循環型農業の実現を目指しており、バイオガス発電を活用した売電による収益化に向けた準備も進められるなど、今後の取組にも期待が寄せられています。

 このように、大関牧場は持続可能なシステムを構築しながら、地域の未来に貢献するため、様々な事業に取り組んでいます。


 北海道では、鈴木知事が地域の創意工夫ある取組を直接お聞きし、道の施策に反映するとともに、広く発信していく「なおみちカフェ」を実施しています。
 今回ご紹介した八雲町でのなおみちカフェの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。

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