見出し画像

1000万円の借金・未払いを背負った僕のジェットコースターのような2年間。【#4】

↓これまでのお話し↓

2020年最後の挑戦:映画制作

こうして、新しい仲間を迎えた僕らは、たくさんの作品を制作しました。
メンバーが加わる前の作品も含めて、2020年制作した作品をいくつかご紹介。

藍美帆と作った最初の作品。この時は、藍美帆の知り合いのカメラマン(セナさん)に依頼をして制作しました。

あつ森の動画は、32万回再生

ドラマ的な作品を作りたいと挑戦。俳優の大星くんに協力していただいて制作するも、ドラマ作品の壁にぶつかり失敗も。。。

伊倉愛美のコンテンツで最も伸びた22万回再生の動画。

機材が少しずつ増え、スモークやRGBライトを使用して制作した作品。

少しずつ慣れてきて映像のクオリティが上がり始めた頃の作品。伊倉愛美の天てれ時代の共演者のまさとさんやアイドル活動時代の元ユニットメンバーのなほさんにも協力をしていただいて撮影。

そして、2020年、伊倉愛美と制作した最後のコンテンツ。

失敗も成功もしながら、本当に少しずつではありますが、エンタメの世界について知り、いろんな技術を習得していきました。

今改めて思うのは、よくわからなくても、とりあえずやってみることが大切だということです。経験やスキル/センスなんて関係なくて、やりたいと思ったことを難しいことを考えずに楽しんでやってみることが本当に大切だなと。

会社として映像なんて全くやったことがなかったし、メンバーもこんなに本格的な作品を作ったことはありませんでした。

半年前は僕にとっては未知の世界だったのに。
やっていくと少しずつできるようになっていく。

デザインを始めた時の感覚にすごく似ていました。
1つだけ違ったのは、自分だけではなく仲間とチームでできることが増えたということ。

コンテンツ制作はチーム戦
誰1人欠けてはいけない。

だからこそ、より一層楽しいのです。


こんなに幸せで楽しい日々で良いのだろうかと思いつつも、始めた時からずっとやりたいと思っていたことで、まだ挑戦できていないことが1つありました。

それは短編映画の制作です。

この頃、2020年もあと少しで終わるなと思う中で、年内にもう1つ大きな挑戦をしたいと思っていました。

起業家仲間からの提案

そんな中、久しぶりに2年ぐらい前からよく飲みに行く起業家仲間と話す機会がありました。

彼は現在、作家向けにショートショート(短編小説)作品が投稿できるサイトを制作しているとのこと。

その時、短編映画の制作をしたいと思っているという話をすると、そのサイトに集まる作家さんの作品を映画化したら喜んでもらえるのではないか?という話になりました。

作家さん向けに短編小説コンテストを開催させていただいて、そこで選ばれた作品をemoleで映画化させていただく。

そんな企画が進みました。

とりあえず作ってみよう

コンテストを開くためにも、やはりどんな作品が制作できるのかを提示できた方が良いよねという話になりました。

それから数日後、その起業家から、映画化されている小説などを出版している出版社の元代表取締役の方が短編小説を書いていて、その作品を提供してくださるかもしれないという話をいただきました。

初めての制作でそんな機会をいただけるなんて、なんてありがたいことだろうと思い、早速いくつか作品を見せていただきました。

映画ってどうやってつくるの?

2020年の最後の挑戦としては最高の機会をいただいた僕ですが、ここで1つ疑問にぶち当たりました。

映画ってどうやってつくるんだ?

mvの制作やyoutubeのコンテンツ制作などはやってきましたが、映画という世界に全く足を踏み入れたことのなかった僕は壁にぶつかりました。

どちらにせよ、まずは原作となる作品を選ばせていただいて、それを映画用に脚色していかなければなりません。

もちろん、映画の台本をつくるノウハウもなかった僕たちは、まず、原作の脚色をしてくださる方を探すことになりました。

思わぬ紹介

ある日、たまたま妹とご飯を食べに行った時に、世間話をする中でふと映画制作の話をすると、大学の後輩で映画監督をやっていた人ならいるよ。という話になりました。

え、それは紹介して!ということになり、早速繋いでもらうことに。

最初の打ち合わせは、オンラインで行うことになりました。

妹の後輩という話だったので、新卒1年目、どんな方だろう。と思いながら通話が始まるとそこにはゴリゴリのビジネスマンが映っていました。

話を聞くと、映画制作はもう14年もやっているとのこと。

まず、スケジュールと予算を伝えると相当厳しいと、、、

最初は、あまり乗り気ではなさそうでした。
そんな中で、澤村さんはこの作品にどのようなテーマ性を持たせたいのかと問われ、emoleのビジョンについて話しました。

その上で、夢や目標を持った作家や演者、アーティストの方々に向けてコンテストプロジェクトを実施した上で一緒に1つの作品づくりをしていくことで、参加者がより多くの人に見ていただけるステージを作りたいと考えているということ。

そして、その作品を通して少しでも見てくれた人が何かに挑戦したいと思ったり、一歩踏み出したいと思ってくれるような作品をつくりたいということを伝えました。

すると彼の態度は豹変し、それはぜひ一緒に作品づくりをしたいと共感していただけました。

こうして、まずは台本を作れる状況ができました。

制作チーム

台本を固めるために、監督と何度も打ち合わせをしました。
emoleのメンバー全員で意見を出し合いながら、ストーリーをまとめてもらいました。

それと並行して、制作スタッフを集めていく必要がありました。

メインカメラマンは、もちろんうちのTinTon(映画制作の経験は0だけど根性あるから100%信頼 笑)ですが、

・照明技師
・録音技師
・美術監督/スタッフ

は、早めに集める必要がありました。

しかし、周りにそんな人はいるはずもなく、苦戦をしている中、受託案件のクライアントの社員に映像制作をされている方がいたので相談をすることにしました。

すると、録音技師ならいい人を知っているとのことで、早速紹介をしていただくことになりました。

どんな方なのかと聞くと、なんと映画「カメラを止めるな」の音声をされていた録音技師(古茂田さん)という方だという。

そんな人にお願いしていいのか、、、
金額は大丈夫だろうか、、、

と心配していましたが、紹介してくださった方のおかげで快く引け受けていただけました。

残りは、照明技師と美術。

なかなか見つからない中悩んでいると、メンバーで撮影/編集担当のふかやんが、照明に興味がある言ってくれて、勉強してやってみるということになりました。

しかし、美術担当は本当に見つかりませんでした。
しかも今回は予算の関係で、大道具/小道具/衣装の用意を全て1人でやらなければいけないという状況で、そんな方はなかなかいませんでした。

そんな中、9月からデザイナーとしてジョインしてくれたカナメさんと雑談している時に、実は服飾大学出身ということが発覚。しかも、カメラマンとしても活動していて、割と現場慣れしているとのことでした。

画像20

そこで、カナメさんに美術をお願いできないかと聞くと、挑戦してみたいと言ってもらえました。

こうして、経験豊富なプロの監督/録音技師と、経験0で無知なカメラマン/照明技師/美術監督、というシュールな制作チームができあがりました。

思わぬ紹介2

制作チームの主要メンバーが集まったので、次は制作スタッフ集めです。僕は、映画の制作がこんなに大変なものだとはこの時までしませんでしたが、現場を回すためには、カメラや照明、美術、監督のサポートやその場の状況を見て先回りしてなんでもできるスタッフが数名必要とのことでした。

そこで、emoleのメンバーの繋がりから信頼のできるメンバーを集めていました。

そんな中、突然、2019年の未回収案件を共に戦った先輩から紹介したい子がいると連絡をもらいました。

現在、プロのスポーツトレーナーで、これからクリエイティブの勉強をしたいという佐々木くん。

画像21


実は、伊倉愛美のPritenderのカバーmvを制作した際にも少し関わってもらっていました。

そんな彼が、UI/UXデザインの勉強がしたいからemoleで働きたいと言ってきたので、emoleのビジョンや事業の話をすると、すごく興味を持ってくれました。

ポートフォリオを見ると、まだしっかりとしたものはなかったのですが、クリエイティブを始めて数ヶ月なのに、映像制作もデザイン制作も行っていて、すごくポテンシャルを感じました。

まずは、やってみよう!ということでemoleにジョイン。

UI/UXを勉強してもらいながらも、映画制作にも興味があって、ポートレートの仕事をやったことがあり、映像の編集もしているとのことだったので、TinTonを支えるカメラマンサポートとして抜擢。

この2人がなかなか良いチームワークを発揮することは、この時点では想像できませんでした。

画像1

オーディション

こうして制作体制が固まり、その間に監督と何度もやり取りをしながら台本をブラッシュアップする作業をしていました。

次は、映画を制作する上で重要なキャスティングです。

これまでにオーディションなんて、受けたこともないし開いたこともない。
何をすれば良いかもわかりませんでしたが、監督との擦り合わせを重ね準備をしました。

シネマプランナーズというサービスを使って、1週間ほどの期間でオーディションの募集を行いましたが、25名ほどの役者の方々がエントリーしてくださりました。

しかも、子役時代から役者をやっている方やインフルエンサーの方など様々な方に応募していただけました。

オーディション前日は、いつも通りほぼオール。笑
この日は、TinTonと佐々木くんと朝までオーディション用の書類印刷をしていました。

そして迎えるオーディション当日。

画像2


全員が少し緊張する中、監督もやってきて準備が整いました。

画像4

画像3

丸一日かけて全員とお話しさせていただき、演技を見せていただきました。
応募者の中には、今回の作品のテーマやコンテストの取り組みに共感をして応募してくださった方々も多く、嬉しかったです。

そして、そのまま選考の打ち合わせへ。

数時間に渡る激論の末、4人のキャストさんが決まりました。

撮影前の2週間

ここからは、毎日制作の準備です。

カメラマンは機材トラブルが発生しないように、様々な場所で様々な機材を迅速にセッティングできるように練習。
さらに、カメラマンによるミステイクを極力減らそうと、カメラを移動させながらピントの調整をする練習を相当重ねていました。

画像5

照明に関してはほとんど無知だったので、本買って読み込むところから始め、現場に行って実際にセッティングをするということを何度も繰り返しました。


画像6

さらに美術は、台本を読み込み各シーンで必要なインテリア、小物、衣装等を全て洗い出し、デザインなどを選んで買い出しに行く。
それに加えて、テーブルなどの大道具の製作も行っていました。

画像7

おそらく準備段階で圧倒的に美術がハードだったと思います。
毎日朝から夜遅くまで頑張ってくれました。

少し苦しそうにつつも、楽しみにながら、素晴らしいセットと衣装の準備してくれました。

撮影直前には、手が回りきらずにみんなで力を合わせながらなんとか準備完了。撮影前日は、睡眠時間2時間となってしまいました。

迎える撮影当日

12/19、ここから本当の制作が始まる。そう思うとすごくワクワクしました。

全員が揃い、最初の撮影現場のセッティングが完了し、いよいよCrank-in!

画像12

画像8

現場に緊張感が走ります。

当日までに準備を重ねて来たemoleのスタッフ人。
監督、録音技師の2人に引っ張ってもらいながらも、遅れをとらず必死に食らいつく。

画像9

画像10

画像11

みんなで1つの作品を作ろうと、全員が集中して撮影を進めることができたため、多少スケジュールが押したりすることもありましたが、無事撮りこぼしもなく、全3日のうち2日間の撮影が終了しました。

主題歌レコーディング

撮影翌日、今度は主題歌のレコーディングです。

実は、映画制作の話を始めた時は主題歌のことなど1ミリも考えていませんでした。

ただ、せっかくここまで作り込むのであれば主題歌も入れたいなと思っていたところ、1人のアーティストが思い浮かびました。

それは、2年前にえんため共創部で時間を共にし、よくビジョンを語り合っていたあるアーティストの存在です。

彼は、現在大学を卒業してバンドを組みながらアーティストとして活動していますが、2年前は、就職活動の時期で大きな葛藤を抱えていました。

やはりアーティストとして生きていくことはそう容易くはありません。
そんな中で、その道にかけて就職の道を捨てるという選択をするにはそれなりの勇気が必要です。

それでもやはり、彼は自分の曲を通して少しでも、自分のやりたいことをやって生きようと思える人が増えて欲しい、という想いを強く持っていて、自分の夢を諦めずにアーティストとして活動しています。

そして、彼の歌声は本当に素敵なんです。

そんな彼の曲の中で、今回の映画にピッタリな曲がありました。
それは彼が高校生の時に書いた歌です。

その曲を使わせて欲しいとお願いすると快諾してくれて、さらに今回の映画用に曲を取り直してくれるということになりました。

そんな主題歌のレコーディング。

画像13

スタジオで彼の曲を聞きながら、映像を思い浮かべていると既に泣きそうになっていました。

この日、この映画にピッタリな最高の音源が取れました。

もう1つのチャレンジ。アイドルユニットのmv撮影

さらにその翌日。

これもまた、えんため共創部きっかけで仲良くなった起業家からの依頼で、あるアイドルユニットのmv制作をしていたのですが、そのmvの撮影日でした。

画像21

連日不眠不休で、さすが死ぬかと思いましたが、なんとか撮影完了。

こちらは、近日中にリリースできるかと思います。

そんな、スケジュールだったため、次の日は疲労で1日熱が出ていましたが、1日寝て翌日には回復。

この時点で、最後の撮影日前日でした。

Crank up

12/26、最後の撮影は、千葉の海辺で1日撮影。

2チームに別れ、1チームは3:30amから移動開始。

もう1チームが9:00に現地で合流。
極寒の中、体力勝負の撮影が始まりました。

この日は、願っていた快晴で素材としては最高の絵が撮れました。

画像14

ほとんど、寝ていないスタッフもいる中つめつめで撮影をし続けること13時間、ついに最後の映像を取り終えて、Crank up。

画像15

キャストもスタッフも本当に全力で頑張ってくれました。

画像17

最高の仲間が揃い、2021年へ

こうして、無事2020年に挑戦したかった短編映画制作の撮影をやり切りました。

1年という期間って、本当にすごいなと。

全くできなかったことが1つできるようになった。これは、本当に自信になりました。

それも、自分1人の成長ではなく、チームとしての成長であったことがさらに大きな自信になりました。

12/31、大晦日、この日もメンバー全員で集まり、1年間の振り返り。

自分個人の振り返りと、各メンバーとの相互フィードバックを経て、それぞれが次の1年に向けての課題と新たな目標を再設定しました。

画像18

そんな中で、メンバーからもらった、

「もう1人じゃない」「澤村さんとこのチームで、澤村さんとこのチームの夢を叶えたい」という言葉には本当に感動しました。

改めて、このチームで、もっともっと先へ進みたいなと思いました。

画像19

その後ふと、メンバーのふかやんが、実は2019年の終わりに、死ぬまでに叶えたい夢リストを作ったのだが、その中に短編映画の制作があったと言って来て、メンバーが持っていた夢も叶えられているということにも嬉しくなりました。

この活動を持続的なものにするためにもやはり来年の目標は、エンタメ事業でしっかりとお金を生み出していくことです。

emole、空白の時を経て第二章へ

長くなりましたが、以上、この2年間の振り返りと活動報告となります。

本当に波乱の2年間でしたが、とても良い経験になったと思います。

2年前のできごとをきっかけに、コミュニティの方々や支援者の方々の気持ちを裏切ってしまうような結果となってしまったことは今でも悔しく思っています。

このことに関しては、ケジメをつけることができていなかったので、まずは2018年のクラウドファンディングの対応について、次のnoteで記載させていただきたいと思います。

その上で、2021年、emoleとして挑戦していくことについてお話しできたらと思っています。

2年前からほとんど連絡が取れていないにも関わらず、DMやリプをくださる方々がたくさんいて、本当に嬉しいです。

最後まで、この長ったらしい文章を読んでいただきありがとうございました。

引き続き、好きで生きれる世界を目指して、僕らは前進します。


『2018年のクラウドファンディングの対応と2021年のemoleの挑戦』へ続く



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?