ぼくが見たサンクトペテルブルク 第0章 これはロケだ

旅行に行くことを「取材」と称している。
バイトを「仕事」って言っちゃう大学生より恥ずかしい。

でも、旅行に行ったら必ず紀行文を書く。ブログに投稿したり、旅行先の地方紙に投書したりなんかする。ここまで言うとちょっといい趣味に聞こえる。
書くために旅行している。
ぼくの趣味は旅ジャーナリズムです。かっこよ。

2017年、ちょっと背伸びして「ロンドン人ブラックジョークで笑かしたるSP」に挑戦した。
挑戦は「Chicken please.」以外喋られずあえなく撃沈した。撃沈したが、それはものすごく刺激の強い体験だった。
その爪痕は深くぼくの胸に刻まれ、いまだに英国かぶれしてボケットチーフをポケットに挿して仕事に行っている。おそらく007の観過ぎでもある。

そんなロンドンでの熱狂が忘れられず、今年は再び「海外ロケ」に向かいたいと思う。
行き先はロシア、サンクトペテルブルク。
極寒と食糧不足。ドイツ軍の900日の包囲で67万人の市民が命を落した地獄の中で、パンよりも芸術と国の誇りを追求し続けたロシア人の精神に触れたい。

今日は前準備としてパスポートの再発行を申請した。今年のおみくじは「失物:見つかる」。ウソつけ。ETCカードも返せ。
パスポートをとったらマレーシアへの修学旅行が中止になったり、大掃除で捨てたり?、つくづく相性が悪い、

とにかく今は、国際指名手配犯みたいな写真が綺麗にプリントされたパスポートが待ち遠しい。

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