メルボルンのマーケットが最高だったレポ
メルボルンに来て最初に感動したのが、マーケットの存在だ。
食材やご飯やさん、カフェが所狭しと並び、歩いて雰囲気を味わうだけでも楽しい。もちろん観光だけでなく、普段使いにも間違いなく良い。
まず、有名なマーケットといえばビクトリアマーケットだろう。メルボルンについて数日後に私も行ったが、規模も大きくて賑やかで楽しかった。
しかし、私の好みに刺さったのは「サウスメルボルンマーケット」だ。とにかく最高だったので、今回はこちらもマーケットについて書いていこうと思う。
きっかけのオイスター
こちらのマーケットに行くきっかけは夫の上司(オーストラリア人)だ。おすすめのご飯屋さんをいくつか聞いていた際、このマーケットにあるオイスターバーを挙げてくれたのだ。
教えてもらった日に早速行ってみると、平日にも関わらず賑わっていた。食べる人用に、お店の前に申し訳程度に机が用意されている。我々は運良くスペースを確保できた。
オイスターはいくつか種類があった。本当はたくさん試したいところだったが、10年ほど前に姉が牡蠣の食あたりで酷い目に遭ったことが脳裏をよぎる。
すっかり怖気付いてしまい、ここでは控えめに二種類だけ試しに食べてみることにした。選んだのは「シドニーロック」と「ジャンボロック」という品種だ。
シドニーロックの特徴は、かなり小ぶりなこと。ちなみに紹介してくれた上司曰く「オーストラリアの牡蠣は小さいんだ。なんでだろうね?俺にも分からん!」とのことだった。
ジャンボロックの方は名前の通り大ぶり。個人的な感想としては、シドニーロックは磯の匂いが強く、ジャンボロックはミルキー。私も夫もジャンボロックに軍配を上げた。
雰囲気の良さげなカフェ
オイスターバーの近くに「PADRE COFFEE」と言うカフェがある。我々が行ったときは結構混んでいた。ここも座席数は少なめ。しかしタイミングが良かったようで、私たちはまたしても席を確保することができた。
店のスペースの外に机と椅子が置いてあり、すぐ近くにオイスターバーがあるため、磯の香りが漂ってくる。マーケットの雰囲気を楽しみながら美味しいコーヒーを味わうことができた。
また、カフェのスペース内の壁一面にコーヒー豆が置いてある。色々な種類があり、パッケージもオシャレだ。そして何より、コーヒー豆がかなりレベルが高い。
詳しくは後日改めて書こうと思っているが、今のところ、ここのコーヒー豆が私たち夫婦の一番のお気に入りだ。
あまりにもオープン
マーケットには食品以外にも、服屋さんや雑貨屋さんなど色々なお店がある。
そんな中、マーケットの通路を歩いていると、とある光景が目に入り、夫と2人で目を見合わせてしまった。
と言うのも、通路に面して、美容室にあるような大きな椅子がいくつか置いてあり、女性たちが何かしらの施術を受けているのだ。
そして看板に目をやると、眉毛サロンだった。
囲いもなしに!?通行人近過ぎない!?丸見えですけど!?!?
え、しかも満席なんだけど!?人気なんだ!?!?
と、心の中でかなりのカルチャーショックを受けた。
そして私たちなりに「オーストラリアは、いい意味で他人に興味がないのではないか」と言う結論に至った。通路を通る人もこのお店を気にも留めないし、施術を受ける人も他人の視線なんて気にしないのだろう。
ーーー郷に入りては郷に従え、という。慣れもある。私も徐々に色々な面が変わっていき、色々なことに適応していくのだとは思う。
しかし、ここで長く生活した上で、このお店に入れと言われても、おそらく無理だと思う。それくらい、私の奥底の何かが「人からこういう施術は見られたくないよ」と言っている。
これは日本人のパーソナリティなのか、私の根本の性格なのか、育った環境が要因なのか…不明であるが、自分の中に環境によって変わる部分と、どう足掻いても変わらない部分があることが発見できた経験だった。
しかし、この「良い意味で他人に興味がない感じ」は、オーストラリアのとても良いところだと思う。このお店に入るのは無理でも、それ自体がとても魅力的に感じた。
一番のお気に入り発見
このマーケットで一番気に入っているのが、「Delinuts」と言うお店だ。
店構えがこじんまりとした屋台みたいで可愛らしい。
売っているのは、キャラメルを絡めたナッツをローストしたもの。目の前でローストしていて、味見もさせてくれる。それはもう次から次に。
カシューナッツやマカダミアナッツ、ミックスナッツなどいくつか種類があったが、言われるがまま全種類味見した。
これはナッツ好きにはたまらないと思う。少し塩っけもあるのがやみつきになる。食べる手が止まらなくなるので、要注意だ。
これは我が家の定番のおやつとなりつつある、人にお勧めしたくなる一品だ。
パイ専門店
通路を歩いていると、ショーケースにずらっと並んだパイたちが目に入った。
まだオイスターを2つしか食べておらず、小腹が空いていた私たちはすぐに買うことに決めた。
たくさん種類があって迷ってしまうが、並んでいるパイたちが可愛くて、悩んでいる時間がオシャレで特別な感じがしてくる。
迷った末、キッシュとエッグタルトを購入することに決めた。
このお店はイートインスペースがないため、マーケットの外にあるベンチで食べることにした。まずはキッシュからいただく。
これがなんとも美味しかった。ふわふわホロホロの軽い食感。パイもシャクっと柔らかくて食べやすい。濃厚な味なのに、さらっと食べ終わってしまった。
キッシュの余韻に浸りながら、腹ごなしがてら散歩することにした。20分弱歩くとポートメルボルンと言う海辺の街に到着した。
海辺にはチラホラ人がいたが、静かで、潮の匂いが漂っていた。カラフルな鳥やカモメがたくさん空を飛んでいた。
海辺にはベンチがあったので、私たちは先ほど買っていたエッグタルトをここで食べることにした。
海辺のベンチ、空を漂うカモメ、潮風、マーケットで買ったエッグタルト。
この状況に思わず気分が上がってしまう。普段はあまり写真を撮らない私も、ここでは海を背景にエッグタルトを手に持って写真を撮った。
ここには日本のように人の食べ物を狙う猛禽類がいなくて安心だね。
と夫と話していた瞬間、私はカモメに頭をどつかれた。
おそらくエッグタルトを狙ったのだと思うが、猛禽類ほど狩りは得意ではないのだろう。狙いが外れて私の頭をどついてしまったのだと思う。
幸い、カモメは鋭い爪を持っていないので、痛くはなかったので良かった。
しかし、先ほどまで雰囲気を底上げしてくれていたカモメは、すっかり私を現実に引き戻したのだった。
カモメの襲撃にしょげていた私は、エッグタルトにシナモンがかかっており、さらにしょげてしまった。シナモンが苦手な人へ、メルボルンのエッグタルトには結構な確率でシナモンがかかっているので要注意ですよ。
もう二度と海辺では食べ物を食べまいと反省し、帰路についた。
****************
何だかカモメにどつかれた話で終わってしまい、締まらない感じになってしまったが、サウスメルボルンマーケットがとにかく最高ということが言いたかった。
もしメルボルンに来る際は、ぜひ立ち寄っていただきたい。
外で食べる時、野鳥にはくれぐれもご注意を。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?